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AFCチャンピオンズリーグ準々決勝「名古屋グランパスVS川崎フロンターレ」は、30日に名古屋市の瑞穂陸上競技場で第2戦が行われました。先週の国立競技場での第1戦は、川崎が2-1で勝利。でも、名古屋がアウェーゴールを奪っているから、名古屋にもベスト4進出のチャンスが残っています。川崎は0-0か1-1の引き分け、2-3で敗れてもベスト4進出。名古屋は1-0か2点差以上で勝つしかありません。運命の第2戦、準決勝に進んだのは?
両チームのスタメン
名古屋グランパス
GK 30 広野耕一
DF 4 吉田麻也
DF 5 増川隆洋
DF 6 阿部翔平
DF 32 田中隼磨
MF 7 中村直志
MF 8 マギヌン
MF 10 小川佳純
MF 38 三都主アレサンドロ
FW 11 玉田圭司
FW 16 ケネディ
川崎フロンターレ
GK 1 川島永嗣
DF 2 伊藤宏樹
DF 17 菊地光将
DF 19 森勇介
DF 26 村上和弘
MF 14 中村憲剛
MF 18 横山知伸
MF 29 谷口博之
FW 9 鄭大世
FW 10 ジュニーニョ
FW 34 レナチーニョ
名古屋は初戦途中出場の三都主(アレックス)が先発、一方の川崎は村上がスタメン入り。
まず前半は川崎が名古屋ゴールを襲いかかります。前半5分、左CKを伊藤が頭で合わせますが、ボールはバーを超えて行きます。10分には右サイドから森がミドルを狙うも、名古屋GK・広野がキャッチ。名古屋は15分過ぎてからペースを掴み、右サイドの田中がグラウンダーのクロスを入れるが、相手が足を伸ばしてクリア。17分には玉田のミスを拾ったマギヌンが狙うも決まらず。この後、18分にCKから玉田、19分にはカウンターからケネディ、22分には吉田→ケネディと繋ぎ、最後は小川が放つもゴールならず。
名古屋が攻め立て、川崎が守り抜くという展開が続く中で迎えた前半26分、名古屋は中盤でパスを受けた小川がドリブルで持ち込み、ほぼ右サイドの位置から右足ミドルシュートが強烈に突き刺さり先制ゴール!合計スコアで2-2のタイスコア、このまま1-0で終われば、名古屋がベスト4入り!川崎は29分、ジュニーニョのクロスに谷口が飛び込んでヘディングも枠を捉えられない。34分、名古屋はアレックスのFKを吉田が後ろ向きになりながらも頭で合わせて追加点!2-0と川崎を突き放し、合計で3-2と逆転した!
2点を追う川崎は3分後、レナチーニョのドリブルから、スルーパスを受けた鄭大世が右足で流し込んで1点を返す。これで勢いに乗ったのかさらに反撃を続けるも、名古屋守備陣が同点を阻止。前半終了間際、ペナルティエリア手前でFKを獲得し、憲剛が直接狙うも壁に直撃。前半は名古屋1点リードで折り返し、だが合計で3-3の同点。次の1点がこの試合を左右する事は間違いない。
後半、まずはフロンターレが仕掛け、谷口のスルーパスにジュニーニョが仕掛けるもオフサイド。1分後にはカウンターから村上のクロスにレナチーニョが狙うもダメ。後半5分、右サイドのクロスにジュニーニョとレナチーニョが詰めて行くもシュートが打てない…。対する名古屋は7分、右サイドにいたマギヌンのクロスにケネディがヘディングシュート!しかし、川崎GK・川島が正面でキャッチ。名古屋にとっては決定的なチャンスでした…。
ケネディの惜しいシーンがきっかけで名古屋ペースとなり、8分にケネディ&マギヌンが打つも川島がゴールを許さない。後半14分には中村直志がミドルを打つもバーの上。名古屋の猛攻の前に防戦一方の川崎は、後半17分に鄭大世が頭で落とし、憲剛が右足シュートを放つも相手DFに当たる。19分、名古屋は相手のクリアボールを拾ったマギヌンがケネディにパス、ケネディが左足を振り抜くが、ボールはGK川島が横っ飛びセーブ!名古屋サポーターはため息、ストイコビッチ監督は頭を抱える…。
この後も名古屋が試合の主導権を握り続け、3点目を狙おうと攻めまくるが、川崎守備陣の前に追加点が奪えない。後半27分、中村→ブルザノビッチ、アレックス→吉村圭司と同時に選手交代。後半33分、中盤まで上がっていた吉田が中央からミドルシュートを放つ!これを川島がパンチングでクリア。枠には届いているんだけど、ネットを突きさす事ができません…。川崎は残り10分でレナチーニョを下げて黒津勝を投入。ここ一番の勝負強さに賭けたか?その黒津は左サイドからシュートを放つも相手に阻まれる。後半40分、名古屋はカウンターから田中が狙うもGKが阻止。
2-1で名古屋リード、合計3-3で延長戦に突入するかと思われた後半42分、右サイド・田中のクロスをマギヌンが合わせるが、川島が必死でセーブ。しかし、こぼれ球をケネディが押し込んで3点目!遂に均衡が破れた!追いかける立場となった川崎、ロスタイムにCKのこぼれ球を村上がボレーシュートを放つが、GK広野がキャッチ。最後まで攻めるもタイムアップ。第2戦は3-1で名古屋の勝利、2試合合わせて4-3の逆転勝ちで名古屋グランパスが準決勝進出となりました!
名古屋からすれば、奇跡と言うしかない逆転劇でしたね~。前半に小川選手のミドル、吉田選手のヘッドで2点を先取。後半は決定的なシーンが幾つかあったんですが、川崎GK・川島選手のファインセーブの前に阻まれたけど、最後はケネディが押し込んで3点目。苦手だった川崎にようやく勝利し、連敗もストップしました。3点目のゴールを奪ったケネディはACL2試合連続ゴール、グランパスの新エースが逆転ベスト4に大きく貢献しました。
そして先制点を挙げた小川選手のミドルは「絶品」ですね!本当に強烈で爽快、ハートにグサリと突き刺さりましたよ~。これで今大会5得点と日本人トップの数字となります。ベスト4でも芸術的なゴールを期待してます!今度小川選手が岡田JAPANでプレーする姿を見てみたいんだけど、年内は難しいかな…。
敗れた川崎フロンターレは、初出場の2年前(2007年)と同じく準々決勝敗退。初戦は勝ったんだけど、2戦目は名古屋の猛攻の前に3失点…。憲剛の存在感も少なかったし、名古屋がお得意様のジュニーニョが何もできずに終わりました。川崎は最近までJ1で2位につけていたんだけど、浦和レッズとガンバ大阪に連敗を喫して6位転落、今回のACL敗退と苦戦気味。悲願のタイトル奪取はいつになるのか…。
ベスト8で川崎が敗退し、日本勢は名古屋グランパスのみとなりました。初出場でベスト4まで進んだ名古屋は、準決勝でパフタコル(ウズベキスタン)とアルイテハド(サウジアラビア)の勝者と対戦します。日本代表として悔いのない試合を、そしてピクシーマジックでアジアの頂点を目指せ!
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