2010年3月20日、日本プロ野球がついに開幕!「日本一」を懸けた約7か月に渡る熱き戦いが今年も始まり、20日はパシフィックリーグの開幕戦が各地で行われました。7年ぶりのリーグ制覇&日本一を目指す福岡ソフトバンクホークスは、開幕シリーズで札幌ドームにて前年度パリーグ王者・北海道日本ハムファイターズと対戦。ホークスがアウェーで開幕を迎えるのは実に11年ぶりです。初戦は日本ハムがダルビッシュ有、ソフトバンクは杉内俊哉のエース対決。開幕戦は投手戦が予想されたんですが、試合は意外な展開となりました。いきなり「天敵」と当たったホークス打線、ダルビッシュを打ち崩す事ができたのでしょうか?
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1(二)本多雄一
2(遊)川崎宗則
3(左)オーティズ
4(一)小久保裕紀
5(右)多村仁志
6(中)長谷川勇也
7(指)イ・ボムホ
8(三)松田宣浩
9(捕)田上秀則
(投)杉内俊哉
オープン戦で活躍したオーティズが3番レフト、開幕4番は小久保が起用されました。松田が3塁のポジションを獲得し、新外国人のイ・ボムホはDHにまわりました。
初回、ソフトバンクは本多とオーティズが空振り三振に倒れ、ダルビッシュの前に3者凡退に終わります。その裏の杉内は、日ハム打線を3人で抑え、稲葉にはスライダーで空振り三振に仕留める上々の立ち上がりを見せました。
試合が動いたのは2回でした。ソフトバンク先頭の小久保が詰まりながらもセンター前に運ぶヒットを放つと、続く多村もセンターへ弾き返して無死1,2塁。先制のチャンスにボムホが送りバントを決めて1死2,3塁、このチャンスに長谷川は1塁ゴロ、しかし日ハム1塁手・高橋信二がエラーしてしまい、3塁から小久保が生還して先制。なおも1死1,3塁で松田が遊撃ゴロ、併殺を逃れようと1塁にヘッドスライディングしてセーフ。ゲッツー崩れで1点を追加し、この回ダルビッシュから2点を先取しました。
3回もダルビッシュを攻め立てるホークス、1死から川崎がヒットを放つと、オーティズの場面で盗塁を決めます。2死2塁で小久保が初球の変化球を振り抜き、レフト前へのタイムリーヒット。2塁から川崎ホームインしてまた1点追加して3-0。
3点の援護を貰った杉内は、3回裏に2死からヒットと四球で1,2塁と反撃のピンチ。ここで二岡にレフト前タイムリーを許して1点を失う。さらにピンチは続くも、日ハムの反撃を1点に抑えました。4回には糸井と小谷野の連打、中田翔に四球を与えて1死満塁の大ピンチを招いてしまいましたが、鶴岡慎也を三振、金子誠を投手ゴロに打ち取って3者残塁。満塁のピンチを何とか凌ぎました。
これで再びホークスに流れが傾き、直後の5回に川崎がヒット&盗塁を決め、2死2塁で小久保がフルカウントからの8球目のスライダーを狙い撃ち!打球は左中間を破り、フェンス直撃のタイムリー2塁打。小久保の2打席連続タイムリーで4点目、再びリードを3点差に拡げます。
ここまで1失点に抑え続けている杉内は6回、先頭の糸井に四球を与えると、小谷野にはレフト前ヒットを打たれ、自らの暴投で無死2,3塁と一発が出れば同点のピンチ。この場面で中田翔にセンター前タイムリーを浴び、2者生還で1点差。なおも2死3塁と同点のピンチを迎えたが、田中賢介を遊撃ゴロに打ち取って同点阻止。杉内は6回を投げ終えてマウンドを降りました。
試合は終盤に入り、ホークスはここから「SBM」の必勝リレーに突入。まず7回、摂津正が先頭打者を許すも、稲葉を3球三振、4番・高橋信二を2塁ゴロ併殺打に仕留めて無失点。8回はファルケンボーグが登場。2つの内野安打を許した後、代打・坪井の併殺崩れで2死1,3塁と同点のピンチ。しかし、チャンスに強い金子誠をライトフライに打ち取って3アウト。ピンチを凌いで同点を許しません!
ソフトバンク1点リードで迎えた9回、長谷川三振で1死後、松田がセンターの頭上を越える3塁打を放ってダメ押しのチャンス。田上がキッチリとライトへの犠牲フライを放って5点目。9回に大きな追加点を挙げたホークスは、その裏に守護神・馬原孝浩が日ハムの上位打線を3者凡退に仕留めてゲームセット!ソフトバンクが日本ハムを破って開幕戦を白星で飾りました!
パシフィック・リーグ公式戦 2010/03/20(土)
日本ハム-ソフトバンク 1回戦
(ソフトバンク1勝、札幌ドーム、13:00、42002人)
H 021 010 001 5
F 001 002 000 3
【投手】
(ソ)杉内、摂津、ファルケンボーグ、馬原-田上
(日)ダルビッシュ-鶴岡、大野
【責任投手】
(勝)杉内1試合1勝
(S)馬原1試合1S
(敗)ダルビッシュ1試合1敗
ああよかったぁ~!ホークス打線が難敵・ダルビッシュを攻略すれば、杉内→摂津→ファルケン→馬原の投手リレーで日ハムの反撃を振り切って5-3で勝利!私は「ダルビッシュが相手だと勝てないかな…」と思ってテレビ観戦を避けて競馬&サッカーを見ておりましたが、ホークスが勝ってると知って嬉しかったですわ。これで福岡ソフトバンクは開幕戦3年連続勝利、大事な3連戦の初戦を取ったから残り2日間も勢いにのれるといいですね。
この試合の先発の杉内投手は、6回まで打者28人に対して113球、被安打8・4奪三振・3四死球・3失点と成績的にはまずまずの内容。しかし、味方打線の援護もあって今季初登板を白星で飾りました。6イニング中3者凡退で終えたのは1回と5回のみ、4回には満塁の大ピンチを0点で切り抜けました。失点していれば試合の主導権が日ハムに移っていましたからねえ。開幕投手のプレッシャーもあったからか、6回で投げ終えたというのは杉内らしくないかな…。次戦登板では「これがエースだ」というピッチングを見せてください!
打線はチーム全体で7安打。ダルビッシュの前に13個の三振を喫しましたが、それでも5得点挙げて攻略しました。開幕4番の小久保は、4打数3安打3打点の大活躍。最初の打席では先制点の口火を切るヒット、2打席目はレフト前タイムリー、3打席目は左中間への2点タイムリー2塁打とダルビッシュを攻略。主将がいきなりいい仕事をしてくれました。選手会長の川崎は2安打のマルチヒット&2つの盗塁で勝利に貢献。松田はヘッドスライディングに3塁打と積極的な走りを見せておりました。2人の新外国人選手は揃って快音無し、オーティズは3三振、ボムホは犠打と四球以外は凡退でした。
開幕戦白星スタートのソフトバンク、日曜日の第2戦は大隣憲司投手が先発予定。対する日ハムの先発は武田勝です。簡単に勝たせてくれない相手をKOすれば、連勝スタート&開幕3連戦の勝ち越しが決まります。絶対に負けられない戦いは始まったばかり、秋には秋山監督の歓喜の胴上げが見られる事を期待しましょう。「今年はやらんといかんばい!」 7年ぶりの王座返り咲きへ、ホークスの選手たちならやってくれるはずだ。