Jリーグ王者と天皇杯覇者が激突する「FUJI XEROX SUPER CUP 2012」が、ひな祭りの3月3日、東京・国立競技場で行われました。今年は昨シーズンJ1昇格1年目で優勝を果たした柏レイソルと、昨季のJ2王者&天皇杯を制したFC東京が対戦。どちらもゼロックス杯初出場です。Jリーグの2012年シーズンの幕開けを告げる一戦を制したのはどっちだ?
両チームの先発メンバーは次の通り。
柏レイソル
GK 21 菅野孝憲
DF 3 近藤直也
DF 4 酒井宏樹
DF 5 増嶋竜也
DF 22 橋本 和
MF 7 大谷秀和
MF 10 レアンドロ・ドミンゲス
MF 15 ジョルジ・ワグネル
MF 20 茨田陽生
FW 9 北嶋秀朗
FW 18 田中順也
FC東京
GK 1 塩田仁史
DF 2 徳永悠平
DF 3 森重真人
DF 6 太田宏介
DF 33 椋原健太
MF 4 高橋秀人
MF 8 長谷川アーリアジャスール
MF 10 梶山陽平
MF 18 石川直宏
MF 39 谷澤達也
FW 49 ルーカス
試合序盤はFC東京ペースで進み、前半10分に左サイドで太田が倒されてFKを獲得し、谷澤が右足で直接狙ったが、柏GK・菅野に阻まれます。16分には石川がドリブルで右サイドを突破してペナルティエリア内に入り、石川のパス→長谷川が押し込もうとするも、DFにクリアされてゴールならず。19分、石川がDFラインを抜け出すもシュートはバーの頭上。
FC東京が何度もチャンスを迎え、劣勢気味だった柏は26分、中盤でボールを受けたジョルジ・ワグネルがドリブルから左足ミドルシュート。ボールはそのままゴールネットを突き刺し、柏レイソルがワンチャンスで1点を先制します!これで流れに乗った柏は、32分にエリア手前の位置でFKを獲得し、レアンドロ・ドミンゲスが直接狙ったが、枠を外して追加点ならず。
迎えた42分、ジョルジ・ワグネルのFKをレアンドロが頭で合わせるもポストに直撃。すると東京DF・森重と競り合っていた北嶋がペナルティエリア内で倒されてPKを獲得。このPKをレアンドロがしっかりと決めて2点目。前半終了前に追加点が入り、柏が2点リードで折り返します。
後半、2点を追うFC東京が反撃を見せ、開始直後に長谷川のスルーパス→右サイドの椋原クロス→谷澤合わせられず。後半5分、長谷川のパスを受けた谷澤がエリア内で相手DFに倒されたが、シミュレーションを取られてPKならず。後半13分、横浜Fマリノスから移籍した渡邉千真が投入されると、後半17分にシュートチャンスが訪れるも打ち込めない。後半20分、谷澤→渡邊左サイドへパス→高橋クロス→長谷川が飛び込むもDFに阻まれ、こぼれ球を頭で押し込んでゴール。2-1と1点差に詰め寄ります。
試合時間残り20分となったところで両チームが動き、柏は後半25分に新加入のリカルド・ロボ、澤昌克の2人を同時投入。対するFC東京は29分に羽生直剛を投入。柏は28分にレアンドロ→酒井クロス→こぼれ球をロボがシュートするもオフサイド。ロボは30分にもミドルを放つも決められない。
FC東京は後半32分、右サイドの椋原がクロスを上げると、フリーの羽生がヘディングで合わせるが、ゴール右に外れる。さらに1分後、渡邊→羽生がシュートするも菅野の好セーブに阻まれた…。羽生、2度の決定機を逸す…。FC東京は最後まで反撃を見せるも、あと一歩及ばず試合終了。2-1で柏レイソルが1点差を守り切りました。
初出場同士の一戦となった今年のゼロックス杯は、柏レイソルがジョルジ・ワグネルとレアンドロ・ドミンゲスの外国人コンビが共にゴールを挙げる活躍で大会初優勝を果たしました。昨季のJ1王者の意地を見せ、リーグ連覇へ向け幸先のよいスタートを切りました。ジョルジ・ワグネルの左足ミドルシュートはかなり強烈でしたね~。スピードと破壊力も抜群。劣勢ムードを一撃で変えちゃったんだから凄いですよ。今季のリーグ戦、ACLではワグネルの左足が火を噴く場面が見られることでしょう。
敗れたFC東京は、横浜Fマリノスから加入した長谷川アーリアジャズール選手が、反撃の1点を挙げて存在感をアピール。途中出場の羽生選手、動きは良かったのに、2本のシュートがいずれも決まらなかったのはもったいなかったです。1本でも決まっていれば、同点に持ち込めたんだけど。2失点で敗れたので、今野泰幸選手の穴が大きいという印象を感じました。その穴をしっかりと埋めれば、J1で上位争いできるかも。
ゼロックス後は両チームとも過密日程となり、6日と7日はAFCチャンピオンズリーグの第1節があり、FC東京はアウェーでブリスベンロアール(オーストラリア)と、柏レイソルはタイ王者のブリーラム・ユナイテッドと対戦。柏のいるグループHは、韓国Kリーグ王者・全北現代、中国スーパーリーグ王者・広州恒大と同組。4か国の王者が集う「死の組」を突破できるでしょうか?レイソルとFC東京以外にも名古屋グランパスとガンバ大阪が出場します。4年ぶりの日本勢優勝を目指して、グループリーグを通過できるよう頑張ってほしいと思います。