日刊魔胃蹴

暑すぎてつらい。

オルフェーヴル大暴走!王者敗戦の影響?でWIN5の払戻金が1億9千万円に。

2012年03月19日 | 競馬

18日は注目のGⅡレースが2つあり、中山競馬場の皐月賞トライアル・スプリングステークスには無敗の2歳王者・アルフレードとディープブリランテが直接対決。阪神競馬場では伝統のステイヤー重賞・阪神大賞典が行われ、4冠馬・オルフェーヴルが登場しましたが、王者のありえないトラブルに場内から大きなどよめきが起こりました。


中山メイン競走・第61回フジテレビ賞スプリングステークス(GⅡ・芝1800m)は、14頭立てで行われました。昨年はオルフェーヴルがこのレースを制し、これを機にスターダムに登り始めました。今年はデビュー3連勝で朝日杯フューチュリティステークスを制した⑪アルフレードが皐月賞を目標に参戦。前走の共同通信杯で初黒星を喫した⑨ディープブリランテはこのレースで巻き返しを図ります。他にも現在3連勝中の⑬ゼロス、朝日杯と京成杯で2着の③マイネルロブスト、新潟2歳ステークスの勝ち馬①モンストール、札幌2歳ステークス覇者⑭グランデッツァが出走しました。3着以内に与えられる皐月賞の優先出走権を手にするのは一体どの馬か?
スタートで②ストローハットが立ち遅れ、ゼロスが躓いてしまう。先行争いで好スタートを切った⑥コウユーサムライが飛び出したが、⑦ビービージャパンが押しながら先頭に立ってゴール板を通過。ディープブリランテは馬群の最内に入るが今回も掛かり気味だ。スタートで後手を踏んで先手を取れなかったゼロスは1コーナーを回ったところで3番手に浮上した。
1,2コーナーから向正面に入り、コウユーサムライがレースを引っ張り、ビービージャパンが2番手、その後ろの3番手にゼロスが控える。少し離れた4番手にディープブリランテ、⑫サトノプライマシー5番手、6番手グランデッツァ。7番手④ロジメジャー、アルフレードは8番手追走。アルフレードの後ろの9番手にモンストール、⑩サトノギャラント10番手、11番手にマイネルロブスト。後方はストローハット、⑤バンザイ、⑧ショウナンカンムリがしんがり追走。
縦長の状態で3コーナーを回り、ブリランテが先頭集団に接近し、アルフレードは早くも騎手の手が動き始める。4コーナーを回ったところでディープブリランテが前を捕らえ、最後の直線に向いたところで先頭に躍り出る。グランデッツァも2番手に上がる。坂を上がったところでブリランテが突き放しにかかるが、残り100mを切ってグランデッツァの脚が伸び、50m付近でディープブリランテをかわしてゴールイン!グランデッツァ差し切り勝ちで重賞2勝目!

重馬場、雨が降る中で行われたスプリングステークスは、単勝3番人気のグランデッツァが、ラスト100mのところでディープブリランテを抜き去り、2着に1馬身1/4差をつけて快勝。札幌2歳ステークス以来の重賞勝ちで皐月賞に大きく名乗りを挙げました。鞍上のミルコ・デムーロ騎手は、来日2日目で今年の重賞初勝利。デムーロマジックに導かれ、ブリランテと2歳王者を撃破したグランデッツァ、クラシック1冠目を奪取し、アグネスタキオンとの親子制覇なるか?
ディープブリランテは前走同様序盤に掛かったことが影響してまたしても2着。掛かり癖を直さないと皐月賞は厳しいぞ。単勝2番人気のアルフレードは12着と惨敗。1800mは長かったし、それに道悪に苦しみましたな。この後はNHKマイルカップに向かう可能性が高いでしょう。



阪神のメイン競走・第60回阪神大賞典(GⅡ・芝3000m)は、12頭立てで争われました。国内最強馬・⑫オルフェーヴルを始め、昨年の春の天皇賞馬・②ヒルノダムール、2008年の菊花賞馬⑪オウケンブルースリ、2010年春天王者④ジャガーメイルとGI馬が4頭も出走。昨年の勝ち馬⑤ナムラクレセントが連覇に挑み、ダイヤモンドステークス2着の①ギュスターヴクライ、10歳馬③トウカイトリックも参戦しました。春天制覇と海外挑戦を狙うオルフェーヴル、2012年の初戦であり、その先を占う意味でも大事な一戦となる阪神大賞典に勝って視界良好と行きたいところでしたが…。
ほぼ揃ったスタートで始まったこのレース、オルフェーヴルもいいスタートを切りました。まず先行争いで、⑨リッカロイヤルが先手を取り、ギュスターヴクライと⑩ビートブラックが2番手並走。ジャガーメイル・ヒルノダムール・オルフェーヴル・⑤コスモヘレノスの4頭が4番手集団を形成。その後ろにナムラクレセントが8番手追走。後方ではトウカイトリックとオウケンブルースリが並走し、⑧コパノジングーが最後方。
1周目の4コーナー~スタンド前に差し掛かり、クレセントが中団より後ろから上がり、一気に先頭に立ってレースを引っ張る。するとオルフェがスルスルと2番手に進出し、ゴール板を通過~1コーナーでナムラクレセントに並びかける。いくらなんでも早すぎないか?
向正面でオルフェが単独先頭に躍り出る。少し離れた3番手の位置にヘレノス・ビートブラックが並び、リッカロイヤルが5番手。中団にはギュスターヴ6番手、ジャガー7番手、ダムール8番手。トウカイトリックとブルースリが9番手で競り合い、⑦ピエナファンタスト11番手、コパノジングー依然としてしんがり。
先頭を行くオルフェーヴルだが、内回り3コーナーに入った瞬間、カーブをうまく曲がり切れず外ラチ沿いに膨れ上がり。突然の逸走→失速で後方3番手まで後退。今度はナムラクレセントが再び先頭に立ち、ジャガーメイル2番手。しかし、オルフェが大外から盛り返し、3番手まで上がってきた!4コーナーを回り最後の直線コースに向き、オルフェーヴルが少し前に出るが、内からギュスターヴクライが突いて先頭に浮上。オルフェーヴル必死に追い詰めるが、ギュスターヴが抑えてゴールイン!オルフェーヴルは半馬身差の2着まで…。

いや~凄いレースを見てしまいました…。昨年の春の天皇賞のように展開が目まぐるしく変わり、オルフェーヴルが抑えきれずに1周目のスタンド前で2番手、向正面で先頭まで浮上。いきなり上がって来たんで「おいおい早すぎるだろ?大丈夫かい」と見ていて不安になりました。菊花賞の時は中団、有馬記念の時は中団~後方でじっくりと溜めていたのに、この日は暴走気味でした。
3コーナーでいきなり失速し、池添謙一騎手が手綱を引っ張ったときは、場内から悲鳴が起こり、何か馬体に故障したのかと思いました。しかし、外に膨らんだ後に盛り返した場面では歓声に変わりました。オーバーランから立て直して2着に入ったという辺りは物凄い勝負根性を持ってるなあと感じました。
でも、天皇賞に向けての大事な一戦で敗れ、自らの連勝記録が途切れたという事、道中の折り合いの悪さとオーバーランという内容面の悪さで春天での5冠目獲得に大きな課題を残しました。春天では道中行きたがらず折り合いをつけ、取り乱すような事が無ければいいですね。
オルフェーヴルの暴走ばかりが目立った阪神大賞典を勝ったのは、3番人気に支持されたギュスターヴクライでした。道中は中団でじっと我慢、最後の直線では内から抜け出して、オルフェの猛追を振り切りました。ギュスターヴクライは4度目の重賞挑戦で嬉しい初制覇、鞍上の福永祐一騎手は2週連続で重賞勝ち。天皇賞では今回の勝利がフロックかどうか問われますが、3000m級のレースで安定した成績を残していて、現役最強の馬に勝って大きな自信を掴んだので、上位争いしてくるんじゃないかと思います。



東西のメインレースで1番人気の馬が敗れ、その中でもオルフェーヴルの敗戦が18日のWIN5にも大きく影響し、払戻金で1億9837万2040円という超高額配当が飛び出し、的中はわずか4票でした。あと少しで史上2度目の2億円が生まれるところでした。これはJRA史上2番目の高額配当です。WIN5対象レースをおさらいすると、
阪神10R 但馬ステークス 単勝5番人気の②レジェンドブルーが勝利。
中山10R 下総ステークス 2番人気の②グリッターウイングが1着。
中京11R 中京スポニチ賞 12番人気の⑥メイショウゾウセンが逃げ切り勝ち。
阪神11R 阪神大賞典 3番人気のギュスターヴクライが勝ち、圧倒的1番人気だったオルフェ2着。
中山11R スプリングステークス  グランデッツァは3番人気でした。

というわけで、今回は「②-②-⑥-①-⑭」という組み合わせ。オルフェーヴルが負けた事もあれば、対象5レースで1番人気の馬が全敗し、中京メインで12番人気のメイショウゾウセンが勝ったのも波乱の要因とも言えるでしょう。的中させた方、おめでとうございました。

来週・3月25日はリニューアルされた中京競馬場で春の短距離王決定戦・高松宮記念が開催されます。昨年のスプリンターズステークスを制し、最優秀短距離馬に選ばれたカレンチャン、5連勝&重賞V2と勢いに乗るスプリント界の新星・ロードカナロア、サクラバクシンオー産駒の5歳馬・ダッシャーゴーゴー、オーシャンステークスの覇者ワンカラット、阪急杯優勝のマジンプロスパー、サンカルロ、ガルボ、トウカイミステリー、エーシンダックマン、ジョーカプチーノなど短距離界の精鋭が多数参戦。1200mのスタート位置も変わり、直線が延びて上り坂ができたことで、以前より白熱したレースになりそうです。



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