サッカー国際親善試合・フランス代表VS日本代表戦が、日本時間13日未明、フランスのパリ近郊・サンドニにある「スタッド・ド・フランス」で行われました。今回の欧州遠征はザックJAPANの実力が問われる2連戦でもありますが、フランス戦を直前に前田遼一、伊野波雅彦、岡崎慎司といった主力選手が相次いで負傷離脱。フランス代表と対戦するのは2003年のコンフェデレーションズカップ以来実に9年ぶり。FIFAランキングではフランスが13位、日本が23位となっています。完全アウェーの中、日本は強豪相手にどう立ち向かう?
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日本
GK 1 川島永嗣
DF 5 長友佑都
DF 15 今野泰幸
DF 21 酒井宏樹
DF 22 吉田麻也
MF 7 遠藤保仁
MF 14 中村憲剛
MF 17 長谷部誠
FW 8 清武弘嗣
FW 10 香川真司
FW 11 ハーフナー・マイク
フランス
GK 1 ロリス
DF 2 ドゥビュシー
DF 5 サコ
DF 21 コシエルニ
DF 22 クリシ
MF 11 シソコ
MF 12 マテュイディ
MF 20 キャプー
FW 9 ジルー
FW 10 ベンゼマ
FW 14 メネズ
右ふくらはぎ痛の本田圭佑、内田篤人がベンチスタート。DFはイラク戦で出場停止だった今野が先発復帰し、酒井宏樹が右サイドバック。中盤には中村憲剛、清武、FWのハーフナー・マイクがスタメンに抜擢されました。
日本ボールで始まった前半、序盤からホームのフランスが猛攻を仕掛けます。開始3分、メネズの右CKをコシエルニが頭で合わせたが、ゴール右に外れる。5分にはベンゼマが左からシュートを放ったが、酒井の足に当たりCK、続くCKからメネズがドリブルからミドルシュートを狙うも枠外。7分、左サイドのジルーのクロス→ベンゼマのヘディングシュートをGK川島がキャッチ。
日本は10分、香川が左サイドでドリブルを仕掛けるが、パスが出せず。11分には長友がクロスを入れるも失敗。16分、右サイドの酒井のクロスをハーフナーが頭で合わせたが、ゴール左に逸れた。フランスは18分、ベンゼマ→メネズ→ドゥビュシーのシュートはバーの上。日本は21分、香川がドリブルを仕掛けてから縦パスを入れ、憲剛がシュートを打ったが、その前にファウルを取られた。
フランスは25分、右サイドのドゥビュシーの折り返しをベンゼマがトラップで日本DFをかわしたが、シュートは枠を捉えられず。ベンゼマはその1分後にミドルを狙うも決まらず。28分、右サイドにいたベンゼマのクロス→シソコが合わせるも不発。31分、フランスのカウンターからベンゼマが左の位置から右足を振り抜いたが、ポスト右。
日本は32分過ぎにパスでボールを繋いでいくも、なかなかシュートには持ち込めない。逆にフランスに速攻を仕掛けられ、長谷部がメネズを倒してしまい警告を受ける。36分、ハーフナーのスルーパスに清武が右サイドを抜け出したかと思われたが、オフサイドを取られる。39分、フランスはゴール中央の位置でメネズが香川に倒されFKを獲得し、このFKをベンゼマが右足で直接狙うが、川島がファインセーブ!日本は44分に左サイドから攻めに入るが、長友がファウルを取られる。試合はフランスが一方的に攻め続けたものの、日本が相手の猛攻を守りきり0-0で終了。
後半、フランスはヴァルブエナ、シャントーム、ジャレと3人の選手を入れ替えたのに対し、日本は交代メンバー無し。後半5分、フランスは左CKをハーフナーにクリアされたが、セカンドボールのシソコのヘッドはバーの上。後半9分、日本は左サイドで香川が倒されFKを奪い、遠藤が狙うもGKのセーブに阻まれ、ハーフナー折り返し、香川がシュートするもゴール右。13分には憲剛がミドルを放つもGKにキャッチされる。
日本は後半17分に2人の選手を入れ替え、長谷部OUT→細貝萌IN,憲剛に代えて乾貴士を投入。19分、乾が左からミドルを果敢に狙ったが、枠を捉えず。フランス22分にはカウンターからヴァルブエナの折り返し→シャントーム決められず。23分、フランスはリベリーとゴナロンを投入。
日本は25分、清武のスルーパスが香川に通り、香川のパスは乾に通らず。26分には沿道の浮き球パス→乾足を伸ばすも届かず。27分、遠藤かクリシーにボールを奪われてピンチを迎え、リベリーにボールが渡るが日本DFが守り切る。29分にはリベリーのシュートを川島が防ぐ。日本は31分、長友の折り返し→ハーフナー上手く押し込めない。フランスは33分、左スローインからジルーのオーバーヘッド→ゴミスが頭で押し込み、ゴールネットを揺らすもオフサイド。35分、リベリーの左足シュートは川島キャッチ。
日本は後半36分に長友がドリブル突破を見せたが、香川がシュートフランスDFに阻まれる。38分、長友クロス→清武が頭で折り返すも、ハーフナーの前でフランスDFにクリアされる。後半40分、長友の低いクロス→香川スルー→フランスDF・サコがクリアするが、あわやオウンゴール。続くCKを遠藤が蹴るが、GKにパンチングされる。
日本は42分に内田と高橋秀人が入る。42分、ジルーのシュートを川島が好セーブ!さらにヴァルブエナのミドルを再び川島がセーブ!そして後半43分、日本がカウンターを仕掛け、今野が中央でドリブル突破→右サイドにいた長友が折り返し、最後は香川が押し込みゴール!!日本が均衡を破った!フランスはロスタイムにFKを獲得し、ヴァルブエナが蹴るも壁に直撃。そしてロスタイム2分経過でタイムアップ!日本がフランスに1-0で勝利!!
ザックJAPAN、98年のW杯王者・フランスに大金星!アウェーで歴史的1勝を挙げました!前半はフランスの怒涛の攻撃の前に日本は防戦一方、後半になってから流れを掴めるようになり、再三チャンスを迎えながらも1点が奪えぬまま迎えた後半43分に香川選手の値千金の決勝点を奪い、1-0で勝利したのでした。前半の劣勢を跳ね返し、後半も耐え凌いでカウンターからゴールが生まれました。長友選手が左サイドを仕掛け、右サイドで香川選手のゴールをお膳立て。そして今野選手の魂のドリブル、香川選手が泥だらけのユニフォーム姿で泥臭いゴールを決めてくれました。
フランスは本当に強い相手でした。チーム全体の攻撃力が凄かったし、攻守の切り替えが早いという印象を受けました。ベンゼマ、リベリー、ジルーになんどゴールを脅かされたか。そのチームを相手によく無失点に抑え切れたよ…。川島選手もファインセーブを3度も披露し、後半の好プレー2連発が、後の決勝点に繋がったんじゃないかなと思います。
フランスに勝利した日本代表は次戦、16日にポーランドでブラジル代表と対戦。今回の試合に出られなかった選手も、ブラジル戦で出場機会があると思われます。個人的にはJリーグ得点王の佐藤寿人選手が見てみたい。フランス戦に続く番狂わせは難しいけど、サッカー王国相手に恐れることなく戦ってほしいと思います。