プロ野球コナミ日本シリーズ2012・北海道日本ハムファイターズVS読売ジャイアンツは、2試合を終えて巨人が2連勝中。30日からは日本ハムの本拠地・札幌ドームに舞台を移して行われます。東京で連敗を喫した日本ハム、ホームで巻き返しの1勝を手にしたいところ。一方の巨人は3連勝で一気に王手をかけられるか?第3戦は日本ハム・ウルフ、巨人・ホールトンの外国人投手対決となりました。
第3戦の両チームのスタメン
日本ハム 巨人
1(中)陽 岱鋼 (右)長野久義
2(二)今浪隆博 (中)松本哲也
3(右)糸井嘉男 (遊)坂本勇人
4(左)中田 翔 (捕)阿部慎之助
5(指)稲葉篤紀 (指)高橋由伸
6(三)小谷野栄一 (三)村田修一
7(一)ホフパワー (一)ボウカー
8(捕)大野奨太 (左)亀井義行
9(遊)金子 誠 (二)寺内崇幸
(投)ウルフ (投) ホールトン
パリーグ主催試合ではDH制が採用されます。そのためメンバーも大幅に変更。日本ハムは2番に今浪を起用、左手甲を痛めている中田翔はこの日も4番で出場。稲葉が5番DH、ホフパワーが7番ファースト、金子が9番に入りました。対する巨人は、松本が2番センター、高橋がDHに入り、亀井が8番レフト、東京での2連戦は2番に入っていた寺内が9番降格。
1回、日ハム先発・ウルフは、巨人先頭の長野を見逃し三振に仕留めると、松本と坂本を内野ゴロに打ち取り、3者凡退の完璧な立ち上がりを見せます。その裏、巨人先発・ホールトンも負けじと日ハム上位打線を3者凡退に抑え、第3戦は両チーム無得点でスタート。
試合が動いたのは2回でした。日ハムは中田空振り三振で1死となった後、稲葉がホールトンの初球スライダーを捉え、右中間への大きな打球はそのままスタンドに突き刺さるソロ本塁打!ベテランの一振りで日ハムが1点を先制します。2死後、ホフパワーの四球と大野のライト前ヒットで1,3塁と追加点のチャンスを作り、金子が変化球を叩きつけてショートへのタイムリー内野安打。3塁走者が生還し1点を追加し、2-0とします。
3回、巨人は長野のヒットと盗塁、ウルフの暴投、松本の四球で2死1,3塁と反撃のチャンスを得るも、坂本が遊撃ゴロに打ち取られ無得点。ピンチを凌いだ日ハムは、糸井と中田の連続四球で1死1,2塁の場面で、先程本塁打を打った稲葉が高めのチェンジアップを捉え、右中間フェンス直撃のタイムリー2塁打を放ち、日ハムに3点目。なおも2,3塁で小谷野のセンター前タイムリーでもう1点追加。しかし、2塁走者・稲葉は憤死。連打をを浴びたホールトンはこれでKO。日ハムの勢いは止まらず、2死2塁でホフパワーが巨人2番手・高木康成の変化球を弾き返し、ライト前タイムリーでさらに1点追加。日ハムはこの回、3連続タイムリーで3点を挙げ、5-0と巨人を突き放します。
5点ビハインドの巨人は5回、先頭の亀井がセンター前ヒットを放つと、寺内もヒットで続き、無死1,3塁。下位打線の2人がチャンスを作ります。タイムリーが欲しい場面でしたが、長野が2塁ゴロ併殺打で2アウト。しかし、3塁走者が生還し1点を返します。2死となり、松本がヒットと2塁への盗塁を成功させ、2死2塁で坂本がレフト前へのタイムリーヒット。もう1点返し、3点差まで詰め寄ります。その裏、巨人3番手の小山雄輝が2本のヒットと四球を許して2死満塁のピンチを背負い、金子に甘く入った直球をセンターへ運ばれますが、巨人中堅手・松本がダイビングキャッチ!ファインプレーが飛び出し、流れが巨人に傾くかに見えました。
しかし、日ハムは6回に2死3塁と追加点のチャンスを迎え、中田の場面で巨人4番手・高木京介がワイルドピッチ。バッテリーエラーで日ハムに6点目が入り、再び4点差としました。
8回、巨人は日ハムの中継ぎエース・増井浩俊を攻め立て、松本、坂本、途中出場の実松一成の3連続ヒットが生まれ、無死満塁と一発が出れば同点のチャンス。この場面で高橋は3塁ファウルフライ、村田は投手ゴロ→松本本塁封殺で2アウト満塁。ボウカーの場面で石井義人が代打で登場し、ショートへのタイムリー内野安打で1点を返します。なおも満塁のチャンスは続きましたが、亀井レフトフライで3者残塁。無死満塁のチャンスを作りながらも、結局1点止まり。
日ハムは8回裏、2死3塁で巨人5番手・ゴンザレスが暴投。ダメ押しの1点が入り7-3。9回は武田久が2死から連打を許すも、実松をセンターフライに打ち取り試合終了。日本ハムが7-3で巨人を降して連敗ストップ、今シリーズ初勝利を挙げました。
試合結果 日本シリーズ 2012/10/30(火)
日本ハム-巨 人 3回戦 (巨人2勝1敗、札幌ドーム、18:32、36942人)
G 000 002 010 3
F 032 001 01x 7
【投手】
(巨)ホールトン、高木康、小山、高木京、ゴンザレス-阿部、実松
(日)ウルフ、宮西、石井、増井、武田久-大野、鶴岡
【責任投手】
(勝)ウルフ1試合1勝
(敗)ホールトン1試合1敗
【本塁打】
(日)稲葉1号ソロ(2回、ホールトン)
18時30分過ぎにプレーボールし、試合終了時間が22時30分過ぎ。4時間6分の長い試合となった第3戦は、2試合で1得点しか取れていなかった日本ハムが本拠地・札幌ドームで息を吹き返しました。稲葉選手の先制ホームランをきっかけに打線が爆発し、金子選手のタイムリー内野安打、3回には3点を追加し、序盤3イニングで5得点を奪って巨人先発・ホールトンをKO。投手陣もウルフ投手が持ち前の打たせて取るピッチングで5回まで巨人打線を2失点に抑え、6回以降は継投で逃げ切りました。札幌3連戦の初戦を制した日ハム、ここから逆襲が始まるかもしれません。
この試合のヒーローである稲葉選手は、ホールトン投手から2安打2打点の活躍を見せ、最初の打席で放ったライトスタンドへのホームランは、チームに勢いをもたらしました。打線も先発全員安打となる12安打。2試合無安打と苦しんでいる中田選手は、6回の第4打席でシリーズ初安打が出ました。中田選手の他にも糸井選手、陽選手も打率が上がってない気がしますね…。
3連勝できなかった巨人は、誤算続きでした。先発のホールトン投手が3回途中で降板。得意なはずの日ハム戦でこんなにも打たれるとは…。4番の阿部捕手が右足に違和感を訴え、5回の守備から退きました。代わりに実松捕手がマスクを被りましたが、6回と8回に暴投による失点がありました。主将の負傷はチームにとって痛手。ここに来て巨人に非常事態発生か。誤算続きの中、坂本選手と松本選手が3安打の猛打賞。松本選手に至っては守備でもファインプレーを披露し、好守でスタメン起用に応えました。
対戦成績2勝1敗と巨人がまだ勝ち越しているけど、日本ハムが良い流れに乗りつつある感じ。31日の第4戦の先発予想は、日本ハム・中村勝、巨人・宮國椋丞となっています。両先発の出来によって勝敗が決まりそうな気がします。次世代エース候補対決を制するのは中村か、宮國か?