日刊魔胃蹴

暑すぎてつらい。

奇跡の41歳だ!「レジェンド」葛西紀明がラージヒルで銀メダル!

2014年02月16日 | Sports

ソチ冬季オリンピック大会9日目の15日(現地時間)は、ルスキエ・ゴルキ・ジャンピング・センターにてスキージャンプの男子個人ラージヒル(HS=ヒルサイズ:140m、K点:125m)の決勝が行われました。日本からは日本選手団主将を務める葛西紀明選手を始め、伊東大貴選手、竹内択選手、20歳の清水礼留飛選手の4人が出場。1998年の長野五輪以来のメダル獲得の期待がかかったこの種目で、41歳の大ベテラン・葛西選手が大ジャンプを見せました!


1回目、日本のトップバッター・清水が21番目で登場。向かい風を受けた清水は、高いフライトでK点越えのジャンプ。130mを飛び、飛型点も5人の審査員のうち4人が「18.0」を出し、122.2点をマーク。37番目の竹内は、こちらもK点をはるかに超えるジャンプを披露。132.5mを飛び、126.5点を獲得。続いて登場した伊東は、ふわっと浮かせると、10mの向かい風に乗ってヒルサイズ近くまで持って行った。テレマークもしっかり入れ、飛型点も3人が「19.0点」の高得点を付けた。飛距離は137.5m、得点も128.1点をマーク。
1回目の終盤、葛西紀明が47番目に登場。低い姿勢から飛び出すと、距離をグングン伸ばしてヒルサイズ手前で着地!1回目からカミカゼジャンプが決まり、139mをマーク!飛型点も4人が「19.0点」をつけ、140.6点の高得点を挙げて2人を残して暫定トップ。そして、1本目の最後に登場したのは、ノーマルヒル金メダリストのカミル・ストッフ(ポーランド)。2冠への最初のジャンプは、葛西と同じく139m。着地の時にテレマークをしっかり入れており、飛型点で4人が「19.5点」、スイス人の審査員は最高点の20点。143.4点で葛西を上回って1回目トップ。


1回目終了時点で、ストッフが首位、葛西が2位につけ、セベリン・フロイント(ドイツ)が葛西と0.4点差で3位につける。4位にはノーマルヒル銀メダリストのペテル・プレヴツ(スロベニア)。伊東は8位と入賞圏内、竹内は10位、清水は15位で折り返し。

迎えた2回目、1回目25位だった地元・ロシアのドミトリー・ワシリエフがHSを超える144.5mのスーパージャンプを見せると、続くマリヌス・クラウス(ドイツ)も140mの大ジャンプを披露。
そんな中、1回目15位の清水が16番目でスタート。1回目同様ジャンプに高さがあり、距離も134mまで伸ばしてきた。着地もしっかりと決まり、本人も一本指を突き上げて納得の表情。飛型点も130点を挙げ、2本合計で252.5点を記録した。1回目10位の竹内は、鋭く飛び出したものの、強い追い風を受けて失速。122.5mとK点に届かず。飛型点も122.6点に留まった。23番目の伊東も追い風に泣き、K点手前の124mとスコアを伸ばせず。23人終了時点で暫定4位でメダルを逃した。
残り7人となり、伊東の次に登場したアンドレス・ファンネメル(ノルウェー)が132mを記録し、134.8点と飛型点を伸ばす。1回目に131.5mを飛んで5位のアンシ・コイブランタ(フィンランド)は、121.5mと失敗に終わる。27番目のプレヴツは131mを飛ぶ。追い風もなんのその、140.3点とスコアを伸ばし、2本合計274.8点を記録して暫定トップ。1本目3位のフロイントは129.5mと距離を伸ばせず。得点も272.2点とプレヴツを下回った。
そして1本目2位の葛西が29番目で登場。暫定2位のフロイントの得点を上回ればメダル確定となる勝負の一本は、低い姿勢&大きなV字、高さのあるジャンプでK点越え!追風ながら133mを記録し、飛型点ではロシアの審査員が19点をつけ、136.8点。2本合わせて277.4点とプレヴツの得点を上回り、暫定トップ&銀メダル以上を確定させた!残るは1本目トップのストッフ。金メダルを懸けたストッフのジャンプはややぶれる所があったが、130m台で着地。飛距離132.5mと葛西を下回ったが、飛型点135.3点をマーク。2本合計278.7点でストッフが金メダル。葛西は銀メダルだったものの、日本に16年ぶりのメダルをもたらしました。



男子ラージヒル結果
金メダル:カミル・ストッフ(ポーランド) 278.7点(139.0m、132.5m)
銀メダル:葛西紀明(日本)  277.4点(139.0m、133.5m)
銅メダル:ペテル・プレヴツ(スロベニア)   274.8点(135.0m、131.0m)
9位:伊東大貴(日本) 252.5点(137.5m、124.0m)
10位:清水礼留飛(日本)252.2点(130.0m、134.5m)
13位:竹内択(日本) 249.3点(132.5m、122.5m)


ソチ五輪日本選手団の主将・葛西紀明選手がやりました!男子ラージヒルで見事銀メダルを獲得です。1本目に139mの大ジャンプ、2本目に133.5mを飛びました。41歳8か月での表彰台は冬季五輪日本人最年長記録ですが、ジャンプ最年長メダリストにもなりました。ジャンプの個人種目のメダル獲得は、1998年の長野五輪ラージヒルの船木和喜さん(金メダル)、原田雅彦さん(銅メダル)以来となります。
優勝したポーランドのストッフ選手は、ノーマルヒルに続いての2冠達成。銅メダルのプレヴツ選手は今大会2個目のメダル獲得。伊東選手は9位と入賞を逃し、清水選手は2本とも130m台のジャンプで10位に入り、竹内選手は13位でした。なお、この種目には日本でもお馴染みのヤンネ・アホネン(フィンランド)と、シモン・アマン(スイス)が出場しましたが、アホネンは22位、アマンは23位でした。

7度目の五輪で個人種目のメダルを手にした葛西選手ですが、これまでのスキー人生は決して順風満帆ではありませんでした。初出場のアルベールビル五輪では成績が振るわず。リレハンメルでは団体で銀メダルを獲得するも、ノーマルヒルで5位。長野五輪では直前のケガで団体戦のメンバーから外れ、ソルトレイクシティとトリノで惨敗。バンクーバーではラージヒルで8位入賞とメダルに無縁の状態でした。
家庭事情も苦しいもので、父は病気を理由に仕事ができず、家計を支えていた母は火事で全身やけどを負って他界。妹は「再生不良性貧血症」という難病を患い、現在も闘病中。さらには1998年に地崎工業、2001年にマイカルと自分が所属していた会社のスキー部の廃部を2度も経験。現在は土屋ホームという北海道の住宅メーカーで選手兼任監督をしています。
そんな逆風だらけのスキー人生でしたが、昨年12月にW杯ティティゼー・ノイシュタッド大会で3位に入ると、今年1月にはオーストリアのバートミッテルンドルフでの個人第13戦フライングヒルで最年長優勝を達成。この活躍ぶりにヨーロッパでは「レジェンド」と呼ばれるようになりました。
家族の不幸、ケガと不振、所属先の廃部といった苦境を乗り越え、W杯最年長優勝、腰痛に耐えながらも五輪でメダルを獲得した葛西選手。日本選手団主将のプレッシャーをはねのけ、40代でメダリストになった彼こそ「中年の星」といえるでしょう。日本時間18日に行われる団体戦でもカミカゼジャンプで世界を驚かせてほしいです。




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フィギュアスケート男子シングル 羽生結弦が日本人初の金メダル!

2014年02月16日 | Sports

ロシア・ソチで開催中の冬季オリンピックは、大会8日目の日本時間15日未明にフィギュアスケート男子シングルのフリースケーティングが行われ、日本の羽生結弦選手が、男子では初となる金メダルを獲得しました。2006年トリノ大会の女子フィギュアの荒川静香さん以来、2大会ぶりに冬季五輪の日本人金メダリストが誕生しました。



現地時間13日に行われた前半のショートプログラムでは、羽生は19番目に滑走。団体戦同様「パリの散歩道」に乗せて演技する羽生は、最初の4回転トーループを完璧に決めてガッツポーズ。華麗なジャンプに観客から歓声が沸き起こる。ドーナツスピン→チェンジフットスピンの後、高さのあるトリプルアクセルを成功。さらにトリプルルッツ→トリプルトーループのコンビネーションも決まり、終盤は小粋なステップで観客を魅了すると、コンビネーションスピンでフィニッシュ。文句なしの演技に場内スタンディングオベーション!世界ランキング1位に相応しい堂々たる演技を見せ、得点は101.45点(技術点54.84点、演技構成点46.61点)!団体戦を上回る得点を挙げ、史上初の100点超えとなるSP世界最高得点を樹立!もちろん首位で折り返しました。

2日目の後半フリー、SP首位の羽生は21番目に登場。前日同様他を寄せ付けない圧倒的なパフォーマンスで金メダルを決定づけたいところ。しかし、この日は五輪の魔力に襲われます。「ロミオとジュリエット」に乗せてゆっくりとスタートした羽生、最初の4回転サルコウでいきなり転倒。いきなり痛恨のミスを犯したが、次の4回転トゥループはしっかりと決める。だが、トリプルフリップの着地で両手をついてしまった。その後、ステップとドーナツスピン、ビールマンスピン。後半、トリプルアクセル&トリプルトーループの連続3回転ジャンプが決まると、さらにトリプルアクセル→ダブルトーループのコンビネーション、単発のトリプルループ、トリプルルッツ→シングルループ→トリプルサルコウの3連続もクリア。最後のトリプルルッツも落ち着いて決めた。終盤に入り、レイバックイナバウアー、チェンジフットスピン、キャメルスピン、コンビネーションスピンと繋いだ。
4分30秒の演技時間で、持っている力を全て出し切った羽生。2度の転倒がありながらも、後半上手く立て直した。フリーの得点は178.64点(技術点89.66点、演技構成点90.98点、減点2点)。SPの得点を加えると、280.09点。


羽生の次の22番目に日本勢の最大のライバル、パトリック・チャン(カナダ)が登場。SPでは97.52点の高得点で2位につけた。フリーでノーミスで演技できれば逆転可能だが…。
まず4回転トーループをしっかり決めると、すぐさまトリプルトゥループに繋ぐ。最初のコンビネーションジャンプを決めて上々のスタートを切ったが、次の4回転トーループで両手をつくと、トリプルアクセルでは大きくバランスを崩してしまう。チャンもまた羽生と同じくジャンプでミスを犯した。連続ミスの後、豊かな表現力と細かいステップで挽回を図る。後半に入ると、トリプルルッツ→シングルループ→ダブルサルコウの3連続ジャンプ、単発のトリプルルッツ、トリプルループ、トリプルフリップ→ダブルトーループのコンビネーションを成功。しかし、最後のダブルアクセルでバランスを崩す。それでもチャンはあきらめずに攻め続け、力強いステップで終了。
逆転金メダルへ果敢に攻めたチャン、演技終了後は客席に向かって笑顔を見せてリンクを後にした。ただ、3回のジャンプ失敗は得点に影響するだろう。気になる得点は178.10点(技術点85.40点、演技構成点92.70点)。僅かの差で羽生を下回る。SPの得点と合わせて275.62点だった。この後、残り2人の選手が登場するも、羽生とチャンの得点を超えられず、羽生の金メダル、チャンの銀メダルが確定しました。



フィギュアスケート男子 結果
金メダル:羽生結弦(日本) 280.09点 (SP:101.45点、FS:178.64点)
銀メダル:パトリック・チャン(カナダ)  275.62点 (SP:97.52点、FS:178.10点)
銅メダル:デニス・テン(ウズベキスタン) 255.10点 (SP:84.06点、FS:171.04点)
5位:町田樹(日本) 253.42点(SP:83.48点、FS:169.94点)
6位:高橋大輔(日本) 250.67点(SP:86.40点、FS:164.27点)


大会8日目にして日本の金メダル第1号が出ました!羽生選手が初日のショートプログラムで100点台を叩き出すと、フリーではジャンプで2度も着地に失敗して、178.64点に留まりましたが、世界王者のパトリック・チャンを抑えて逃げ切り勝ちをおさめました。日本勢はこの種目で2大会連続メダルを獲得しましたが、金メダルは当然初めてです。
五輪王者に輝いた羽生選手ですが、試合後のインタビューでは「結果として、すごいうれしいなと思う半分、自分の中ではやはり悔しいと思うところが結構ある」と複雑なコメント。やはりフリーで演技の納得できなかったんだと思います。でも今回の五輪では、団体戦での男子SPで1位、個人戦でもSP100点台、しかも金メダル獲得と世界中に強烈なインパクトを残した事は間違いありません。この次は3月に埼玉で開催される世界フィギュアスケート選手権に出場し、五輪に続いての優勝を目指します。
前回大会の銅メダリスト・高橋大輔選手は、ショートで4位とメダル圏内につけ、フリーでは大きなミスもありませんでしたが、SPより順位を落として6位という結果に。現役生活の集大成として臨んだこの五輪ではメダル獲得はならず。それでも、日本の第一人者の意地は見せられたんじゃないかと思います。
もう一人の日本代表・町田樹選手は、SPで11位と出遅れましたが、フリーで5位入賞に持ち込みました。銅メダルのデニス・テンとは1.68点差だったから、最初の4回転トゥループの転倒が悔やまれます。試合後のインタビューでは「最初で最後の五輪」とコメントし、一部では来季限りで第一線を退くと報じられています。


ソチ五輪のフィギュアスケートはこの後、女子シングルが控えており、日本時間20日未明にショートプログラム、21日にフリーが行われます。浅田真央選手とキムヨナ選手のライバル対決もいよいよこれが最後です。バンクーバー五輪ではキムヨナが金、浅田選手が銀でした。悲願の金メダルを目指す浅田選手ですが、団体戦の女子SPでトリプルアクセルに失敗して3位。それにロシアの若手であるユリア・リプニツカヤという新たなライバルが現れました。メダル争いは真央、ヨナ、リプニツカヤの3人に絞られそうですが、浅田選手に優勝してほしいところです。日本からは他にも2大会連続出場の鈴木明子選手、五輪初出場の村上佳奈子選手が出場します。さあ次は女子の番。羽生選手に続け!





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