連日のように熱戦が続くFIFAブラジルワールドカップ。決勝トーナメント1回戦の最終日の2日(日本時間)は、アルゼンチンVSスイス、ベルギーVSアメリカの2試合が行われ、どちらも延長戦にもつれ込みました。
アルゼンチン1-0スイス@サンパウロアリーナ
グループリーグ3連勝でF組首位通過を果たしたアルゼンチン。3試合連続ゴール中のエース・メッシが、この試合でもゴールを決められるか?E組2位のスイスは、60年ぶりのベスト8進出を狙います。
前半28分、スイスは右サイドのショートコーナーから、シャキリが個人技でペナルティエリア内に進入し、グラウンダーの折り返しをジャカが右足シュートを放ったが、アルゼンチンGK・ロメロのセーブに阻まれる。対するアルゼンチンも29分、こぼれ球に反応したラベッシのシュートはGK正面。スイスは39分、中盤でシャキリがスルーパス→ドルミッチがDFラインの裏に抜け出し、ループシュートするも、GKにキャッチされて先制ならず。
後半5分、スイスは右サイドのFKをシャキリが直接狙うもGKに防がれる。アルゼンチンは後半14分にゴール中央でメッシが左サイドへパス→左サイドのロホが左足を振りぬいたが、シュートはスイスGK・ベナリオの好セーブに阻まれた。後半17分には左サイドのクロスにイグアインが頭で合わせるも、またもGK・ベナリオがセーブ。後半22分、PA手前にいたメッシが、胸トラップから左足ミドルを狙うもわずかにパーの上。後半30分、ラベッシと代わったばかりのパラシオがヘディングシュートを狙うもわずかにゴール右。33分にはメッシがドリブルでDF1人かわしてからシュートを放つも、GKに防がれ、ゴール前でパラシオが詰めるも、スイスのゴールを割れず。アルゼンチンは立て続けに決定機を作りながらも1点も奪えず。0-0のまま90分終了。
延長戦に入り、アルゼンチンは立て続けにセットプレーでチャンスを迎えます。1分、右CKをDFのガライが飛び込むもダメ。4分にはメッシの右サイドのFKをパラシオが頭で合わせるもGKにキャッチされる。スイスも延長後半7分にシャキリがミドルを狙うも外れる。延長後半4分、アルゼンチンはディマリアが右サイドから強烈なシュートを放つが、スイスGKのベナリオのセーブに阻まれる。
このままスコアレスでPK戦かと思われた延長後半13分、中盤でメッシがドリブルで仕掛けると、メッシのパスを受けたディマリアがダイレクトで左足を振り抜き、ボールはゴール左隅に吸い込まれていった。延長終了間際にアルゼンチンが均衡を破り、勝利に大きく近づきます。1点を追うスイスは延長アディショナルタイム、右サイド・シャキリのクロス→ジェマイリのヘディングシュートはポスト左直撃…。試合は1-0でアルゼンチンが苦しみながらもベスト8に駒を進めました。
ベルギー2-1アメリカ@アレーナ・フォンチ・ノヴァ (サルヴァドール)
2002年の日韓大会以来の決勝トーナメント進出を果たしたベルギーは、グループリーグ3試合でわずか1失点。G組2位のアメリカは、ポルトガルとガーナを抑えて2大会連続のベスト16入りを果たしました。
試合は前半開始早々に右サイドのデブライネ→オリギが抜け出してシュートを放つも、アメリカGK・ハワードにクリアされた。アメリカも21分、ブラッドリーのラストパス→デンプシーがシュートを狙うも、ベルギーGK・クルトゥワにキャッチされた。
後半に入り、ベルギーの猛攻が続きます。後半11分、右サイドのクロス→オリギのヘディングシュートはバー直撃。後半24分にはビツェルがPA外からグラウンダーのシュートを狙うもゴール左に逸れる。後半26分には途中出場・ミララスのドリブル突破→オリギのシュートはGKの正面。後半31分にはミララスが抜け出したが、アメリカGKハワードがまたしてもシュートを阻止。後半34分、アザールのシュートもハワードに防がれた。後半40分、オリギのミドルシュートはGKの正面。
90分では決着がつかないまま延長戦に突入。すると延長前半3分、ベルギーはルカクが右サイドを突破し、PA内の折り返しをデブライネが右足シュートを決め、ようやく1点をもぎ取ります。さらに延長前半終了間際、デブライネのスルーパス→ルカクが左足で叩き込んで追加点。2-0と突き放します。
2点を追うアメリカは延長後半2分、ブラッドリーの浮き球のパスに反応したグリーンが右足をダイレクトで合わせて1点を返す。アメリカの反撃は続き、延長後半9分には正面でFKを獲得し、ブラッドリーが変化をつけると、ウォンドロウスキのスルーパス→デンプシーにボールが渡るが、飛び出したベルギーGK・クルトゥワがシュートを防ぐ。終了間際にはジョーンズがミドルを狙うも枠を捉えられず。アメリカの反撃を振り切ったベルギーが、2-1で制しました。
2日の試合は、アルゼンチンとベルギーが延長戦をモノにして、ベスト8進出となりました。アルゼンチンは後半に惜しいシーンが何本もありながらも、なかなかゴールが奪えませんでしたが、延長終了間際にディマリア選手が値千金の決勝ゴールを挙げました。エースのメッシ選手は4試合連続ゴールこそなりませんでしたが、アシストで勝利に貢献。これでアルゼンチンは3大会連続でベスト8に進出。8年前のドイツ、4年前の南アフリカ大会ではいずれも準々決勝で敗退しております。3度目の正直でベスト8を突破したいところだ。
ベルギーはこの試合前半から試合を優位に進めたんですが、アルゼンチンと同様に決めきれずにいましたが、延長戦で2点を奪い、アメリカGK・ハワード選手を攻略することができました。敗れたアメリカはハワード選手が好プレーを連発、延長後半にグリーン選手のゴールで一矢を報いましたが、反撃も1点止まりでした。
これで決勝トーナメント1回戦が終了し、ブラジル、コロンビア、オランダ、フランス、ドイツ、コスタリカ、アルゼンチン、ベルギーの8チームが準々決勝に進出しました。グループステージで1位で通過したチームが順当に勝ち進みましたね。1回戦は8試合中、5試合が延長戦、PK戦が2試合もありました。ブラジルはPK戦で勝ち、オランダは先制されながらも土壇場で大逆転、ドイツとアルゼンチンも薄氷で勝利しています。
5日と6日は準々決勝が行われ、5日はブラジルVSコロンビアの南米対決、ドイツVSフランスの欧州対決があります。この2試合はどちらも見逃せません。ブラジルVSコロンビア戦は、ネイマールVSハメス・ロドリゲスの「10番対決」に注目が集まります。今大会大ブレイク中のロドリゲス選手は4試合連続ゴール中で、ウルグアイ戦では2ゴールを挙げ、現在5得点で得点ランキングトップです。対するブラジルの10番・ネイマール選手は、ここまで4試合で4得点を挙げていますが、チリ戦で右太ももを負傷。今度のコロンビア戦に間に合うのでしょうか?
6日はオランダVSコスタリカ、アルゼンチンVSベルギーの2試合が行われます。「死のD組」を首位通過、ベスト8入りと快進撃が続くコスタリカ、オランダ相手に金星奪取なるか?ワールドカップもいよいよ終盤。準決勝に進むのはいったいどのチームだ。