ブラジルで開催中のFIFAワールドカップも終盤戦。日本時間の5日深夜、リオデジャネイロのマラカナンスタジアムにて準々決勝第1試合・ドイツVSフランス戦が行われます。ベスト8唯一のヨーロッパ対決であるこの試合、決勝トーナメント1回戦では、フランスはナイジェリアに2-0と快勝し、16年ぶりの優勝へ視界は良好。対するドイツは、アルジェリアを延長の末に下し、15大会連続でベスト8入り。そんなドイツですが、寒暖の差が原因で7選手がインフルエンザに感染しているという非常事態。インフルエンザを乗り越えて、4大会連続ベスト4進出なるか?
両チームのスタメン
[フランス代表]
GK 1 ウーゴ・ロリス
DF 2 マチュー・ドビュシ
DF 3 パトリス・エブラ
DF 4 ラファエル・バラン
DF 5 ママドゥ・サコ
MF 6 ヨアン・キャバイエ
MF 8 マシュー・バルブエナ
MF 14 ブレズ・マトゥイディ
MF 19 ポール・ポグバ
FW 10 カリム・ベンゼマ
FW 11 アントワーヌ・グリエスマン
[ドイツ代表]
GK 1 マヌエル・ノイアー
DF 4 ベネディクト・ヘーベデス
DF 5 マッツ・フンメルス
DF 20 イェロメ・ボアテング
MF 16 フィリップ・ラーム
MF 6 サミ・ケディラ
MF 7 バスティアン・シュバインシュタイガー
MF 8 メスト・エジル
MF 18 トニ・クロース
FW 11 ミロスラフ・クローゼ
FW 13 トーマス・ミュラー
立ち上がりはドイツペースで進む。前半3分、ドイツが敵陣の高い位置で波状攻撃を仕掛けるが、フランスDF陣が守りきる。フランスは7分、ペナルティエリア左で バルブエナがクロス→ベンゼマが右足でシュートを放ったが、ゴール左に外れる。前半13分、ドイツは左サイドでFKを獲得し、クロースのセンタリング→フンメルスが頭で合わせてゴール!ドイツがセットプレーで先取点を奪います
ドイツは前半24分、PA手前でボールを繋ぎ、右からの折り返し→DFラインの裏にいたクローゼが反応し、PA内で相手DFに倒されるもファウル無し。25分にはケディラのスルーパス→ミュラーが反応したが、フランスDF・エヴラがしっかりと対応。30分、右サイドのFKを、ヘーベデスがあわせたかと思ったら、フランスDF・サコに当たる。続く左コーナーキックはフランスGK・ロリスがパンチでクリア。
フランスは33分、キャバイエのロングボール→右サイドからグリエスマンがグラウンダークロス→ファーサイドにいたバルブエナのシュートはドイツGK・ノイアーに防がれ、こぼれ球をベンゼマが押し込もうとするも、ドイツDFに阻まれた。さらに35分、右CKをサコが合わせるも枠を捉えることができない。42分、左サイドのクロスにベンゼマがヘッドで合わせたが、ドイツDF・フンメルスにブロックされた。44分にはベンゼマがPA左からドリブルで持ち込んでシュートを打ったが、GKノイアーの正面。前半はドイツ1点リードで終了。
後半5分、フランスは左サイドのFKをエブラが飛び出したが、合わせられない。6分には左サイドを崩してマトゥイディが突破するもラインを割ってしまう。後半7分、ドイツはクロースが中盤でドリブルで持ち込み、左サイドのエジルがゴール前に折り返すも、フランスDFにクリアされる。続く左CKをフンメルスが飛び込むも、ファウルを取られた。フランスは8分、グリエスマンが右サイドのクロスボールを合わせようとしたが、ラームに阻まれる。後半15分、マトゥイディが左サイドを突破するが、クロスボールはシュバインシュタイガーにクリアされる。16分にはDF・バランのヘディングシュートはドイツGKノイアーにキャッチされる。
後半20分を経過し、フランスが攻め込む時間帯が続くが、なかなかゴールに結びつかない。後半23分、先にドイツが選手交代。クローゼを下げてシュールレを投入。後半24分、相手のパスミスからチャンスが生まれ、ミュラーが右サイドからシュートを放ったが、ゴール左に流れる。フランスは26分、サコOUT→コシエルニーIN。DF同士が交代だ。27分、右サイドのクロスにベンゼマが胸で落としたが、ドイツDFフンメルスがシュートを打たせない。フランスは28分、キャバイエに代えてFWレミーを投入した。
後半30分、ドイツは左サイドでボールを繋ぎ、エジルとミュラーがコンビネーションを見せたが、フィニッシュまで持ち込めず。フランスも31分、ベンゼマがDF1人かわしてシュートを狙ったが、フンメルスにブロックされる。さらに32分、マトゥイディのシュートはGKノイアーの正面。後半36分、エブラが獲得した左サイドのFKをヘーベデスがクリア→フンメルスの顔面直撃。逆にドイツは37分、カウンターを仕掛け、左サイドでエジルがグラウンダー折り返し→ゴール前でミュラーが触り→シュールレがシュートを放ったが、フランスGK・ロリスに防がれた。
残り5分を切り、ドイツはゲッツェ、フランスはジルーを投入。後半42分、ドイツは右サイドでミュラーが抜け出し、折り返しをシュールレが右足を振りぬいたが、シュートはDFに直撃。後半アディショナルタイム、クロース→クラマーが入る。攻めるしかないフランスは、中盤でポグバが倒れたが、ファウルを取られる。終了間際、ベンゼマが左サイドでワンツーから抜け出してシュートを放ったが、ノイアーが片手一本で止めた!試合はこのまま1-0で終了。
ヨーロッパ勢同士の一戦となった準々決勝第1試合は、ドイツが1-0でフランスを下し、準決勝一番乗りを果たしました。前半13分にフンメルスのヘディングシュートで1点を先制点。後半は攻め込まれる時間帯がありましたが、堅実な守りで同点を許さず、逆にビッグチャンスが2度もありましたが、途中出場・シュールレが決めきれず。それでもフンメルスの1点を守り切りました。この日はGKノイアーが好セーブを連発。前半にバルブエナのシュートを止めると、後半終了直前にはベンゼマのシュートを片手で防いでみせました。ドイツのGKで神がかり的なプレーをするのは、オリバー・カーン以来ですよ。
ドイツはこれで4大会連続でベスト4入り。過去3大会は日韓大会で準優勝、ドイツ大会と南アフリカでは2大会続けて準決勝で敗れて3位になっています。次の準決勝はドイツにとって最大の大一番となるでしょう。
敗れたフランスは、ドイツの倍近いシュート(フランス13本、ドイツ7本)を放ちながらも、ノイアーを中心としたドイツの堅守を破れず。ノイアーの壁は厚かった…。後半はほぼフランスペースでしたが、残り15分過ぎた辺りから攻撃が単調になりました。最後のベンゼマのシュートは、ノイアーじゃなかったらゴールに突き刺さっていたと思います。
日本時間午前5時からは、準々決勝第2試合・ブラジルVSコロンビア戦がカステロン・スタジアム(フォルタレザ)で行われます。南米対決で勝った方が準決勝でドイツと戦います。ブラジルのネイマールと、コロンビアのハメス・ロドリゲスの10番対決は、大会得点王争いを占う重要な戦いとなりそうです。ネイマールが国民の期待に応えるか、それともハメスが自らの一撃でブラジルの夢を打ち砕くか?