プロ野球のクライマックスシリーズは、16日にパリーグ王者・福岡ソフトバンクホークスが、千葉ロッテマリーンズを3連勝で下し、一足先に日本シリーズ進出を決めました。その一方、神宮球場で行われているセリーグのファイナルステージ・東京ヤクルトスワローズVS読売ジャイアンツ戦は、初戦は巨人が勝利しましたが、2戦目と3戦目はヤクルトが連勝。対戦成績もヤクルトが3勝1敗(アドバンテージ1勝分含む)でリードしています。17日の第4戦でヤクルトが勝つか引き分ければ、14年ぶりの日本シリーズ出場が決まります。
両チームのスタメン
ヤクルト 巨人
1(中)比屋根渉 (中)立岡宗一郎
2(三)川端慎吾 (二)井端弘和
3(二)山田哲人 (遊)坂本勇人
4(一)畠山和洋 (一)阿部慎之助
5(左)バレンティン (右)長野久義
6(右)雄平 (左)亀井善行
7(遊)大引啓次 (三)村田修一
8(捕)中村悠平 (捕)加藤健
9(投)杉浦稔大 (投)ポレダ
試合は1回、ヤクルトが無死1,3塁と先制のチャンスを作ると、3番・山田が3球目を打ち上げ、ライトへの詰まった当たりは、二塁手・井端と右翼手・長野の間に落ちるタイムリーヒット。幸先よく1点を先制すると、4番・畠山の四球で満塁となり、バレンティンの併殺打の間に1点を加え、初回に2点を奪います。さらに2回、2死3塁で比屋根がフルカウントからの6球目を捉え、センター前へのタイムリーヒット。2回までに3-0とリードを拡げます。
3点を追いかける巨人は、3回に1番・立岡の2塁打、井端の四球、さらに坂本のヒットで1死満塁。一発逆転の場面でしたが、4番・阿部は1塁フライ、長野は3塁ゴロに倒れ、1点も返すことができません。
巨人は3回から高木勇人が2番手に上がり、2イニング連続で3者凡退の好投。すると5回、巨人は代打・堂上剛裕がヒット、続く立岡が2塁打を放つ。2死となり、阿部がヤクルト先発・杉浦からセンター前へのタイムリーヒット。2人の走者が生還し、巨人が3-2と1点差に詰め寄ります。
6回、巨人は先頭打者の亀井が2塁打を放ち、ヤクルト2番手・ロマンの暴投で無死3塁と同点のチャンスを迎えます。しかし、ヤクルト投手陣が粘りを見せ、ロマンが村田をセンターフライに打ち取ると、ヤクルト3番手・久古健太郎が代打・アンダーソンを1塁ゴロ、さらに堂上には3球三振に切って取り、巨人の反撃を許しません。
巨人は7回もヒットと四球でランナー2人出したものの、阿部が投手ゴロダブルプレーに倒れてしまい、またしても同点ならず。
そして9回、ヤクルトは1点をリードする場面で、守護神のバーネットが登板。バーネットは先頭のアンダーソンを空振り三振に仕留めると、途中出場・實松一成を投手ゴロに打ち取り2アウト。そして最後は代打・高橋由伸を外目の変化球で三振を奪い試合終了!ヤクルトが3-2で逃げ切り、日本シリーズ進出を決めました。
◇セ・クライマックス・ファイナルステージ 2015年10月17日 (土)
ヤクルト-巨人第4戦(ヤクルト3勝1敗、17日・神宮、34,038人)
G 000 020 000-2
S 210 000 00×-3
▽勝 [ヤ]杉浦1試合1勝
▽S [ヤ]バーネット3試合2S
▽敗 [巨]ポレダ1試合1敗
(ヤクルトには1勝のアドバンテージがある。ヤクルトは日本シリーズ出場決定)
というわけで、セリーグのクライマックスシリーズ・ファイナルステージは、セリーグ王者・ヤクルトが第2戦から3連勝を挙げ、対戦成績4勝1敗で巨人を下し、初めてのCS制覇を成し遂げました。ヤクルトは2001年以来、14年ぶり7度目の日本シリーズ出場決定です。第4戦は2回までに3点を奪い、巨人先発・ポレダ投手をノックアウト。投げては先発の杉浦投手が5回2失点と粘りのピッチングを見せ、6回以降はロマン→久古→秋吉亮→オンドルセク→バーネットの投手リレーで巨人打線の反撃を封じました。
シリーズMVPには、2番に座っていた川端慎吾選手が選ばれ、4試合で15打数7安打、打率.467の好成績を残し、CS制覇に大きく貢献しました。川端選手は首位打者(.336)と最多安打(195安打)の2冠を獲得。日本シリーズでも脅威の存在となりそう。ヤクルトは強力打線のイメージがありますが、このシリーズは投手陣が頑張りを見せました。第2戦で先発したエースの小川泰弘投手が8回無失点、第3戦の館山昌平投手は6回無失点で勝ち投手に。抑えのバーネット投手は2試合連続セーブを挙げております。ホークスの中継ぎも凄いけど、ヤクルト中継ぎ陣の磐石ぶりも負けてないですね。
敗れた巨人は2年連続でのファイナルステージ敗退。5回に阿部選手のヒットで2点を返しましたが、6回と7回の同点のチャンスをモノにできず。3回には満塁の場面で無得点に終わったりと、拙攻が目立ちました。なんせ、第1戦の7回からこの試合の4回まで、25イニング連続無得点でした…。試合後には原辰徳監督の退任も発表されました。これで巨人においての一時代が終わりを迎えましたか。原監督の後任は誰になるのでしょうか?
クライマックスシリーズが終了し、2015年の日本シリーズの対戦カードは、福岡ソフトバンクホークスVS東京ヤクルトスワローズに決定。工藤公康VS真中満の「新人監督対決」、山田哲人VS柳田悠岐の「トリプルスリー対決」、サファテVSバーネットの「最強クローザー対決」など、見どころ満載です。工藤監督は現役時代に日本一を11度経験しているけど、真中監督も4度経験しています。両チーム共に強力打線と磐石の中継ぎ陣を擁しているから、激戦になるかもしれません。
日本シリーズは24日に開幕し、第1戦と第2戦は福岡ヤフオクドーム、27日から29日までは神宮球場での3連戦、31日と11月1日は再びヤフオクドームで開催予定です。5月の交流戦では、ホークスが2勝1敗で勝ち越していますが、日本シリーズはどうなるのか?ホークスファンの私としては、ホークスの連覇に期待したいし、工藤監督の胴上げがもう一度見たいです!「全員熱男」でホークスがんばれ~!