福岡ヤフオクドームで行われている福岡ソフトバンクホークスVS埼玉西武ライオンズの3連戦は、2試合を終えて1勝1敗。土曜日の試合は先制しながらも、4回に松本裕樹投手が2本のホームランを浴びて3点を失い逆転負けを喫しました。ソフトバンク・バンデンハークVS西武・ウルフの外国人同士の投げ合いで始まった25日の3戦目、9回に劇的なドラマが待っていました。
両チームのスタメン
ソフトバンク 埼玉西武
1(二)川﨑宗則 (中)秋山翔吾
2(遊)今宮健太 (遊)源田壮亮
3(中)柳田悠岐 (二)浅村栄斗
4(指)長谷川勇也 (三)中村剛也
5(左)中村晃 (指)栗山巧
6(三)松田宣浩 (一)メヒア
7(右)上林誠知 (左)外崎修汰
8(捕)甲斐拓也 (捕)炭谷銀仁朗
9(一)髙田知季 (右)金子侑司
(投)バンデンハーク (投)ウルフ
この日のホークスは、4番に長谷川が入り、松田が6番に下がりました。甲斐が8番、高田が9番ファースト。
1回、ホークスは先頭の川崎が西武先発・ウルフからレフト前ヒットで出塁すると、2死3塁で4番・長谷川がウルフの2球目を捉え、ライト前タイムリーヒット。ホークスが初回に1点を先取します。
しかし3回、ホークス先発・バンデンハークが2死1,2塁から源田にレフト前タイムリーを打たれて1-1の同点とされる。さらに4回、2死1塁から外崎に高めのストレートを狙われ、右中間へのタイムリー2塁打を浴び、1-2と勝ち越し点を献上。続く炭谷にはライト前へのタイムリーヒットで1点を追加されると、2死1,2塁で秋山にライトへの2点タイムリー2塁打を打たれ、この回4失点…。スコアも1-5とされた。
4点を追うホークスは、2回以降ウルフの前に無得点に抑えられますが、6回に今宮がフェンス直撃の2塁打を放つと、1死2塁で長谷川がウルフの初球シュートを捉え、ライトスタンド中段に飛び込む2ラン本塁打を放って2点を返し、3-5と2点差に迫る。
7回、ホークスは先頭の上林がヒットを放つと、甲斐の犠打、相手のパスボールの間に3塁まで進む。1死3塁で高田が西武2番手・牧田和久からライト前タイムリーを放ち、4-5と1点差に詰める。2死後、今宮のヒット、柳田の四球で満塁。同点または逆転の場面で4番・長谷川に打席が回るが、牧田のストレートの前に空振り三振に倒れ、3者残塁に終わります。
8回、ホークス4番手・森唯斗が1死1,2塁のピンチから、外崎に左中間へのタイムリー2塁打を浴びて4-6。それでもホークスは、その裏に2死1塁から代打・デスパイネがレフト前ヒット。2死1,3塁で高田が西武3番手・シュリッターからライト前へのタイムリーヒット。5-6と再び1点差に。
9回、ホークスは1点ビハインドの場面で守護神・サファテを投入。最初の打者・秋山を空振り三振に仕留めると、源田と浅村からも三振を奪い、3者連続奪三振の快投を見せる。
9回裏のホークスの攻撃は、1死から柳田が出塁。続く長谷川がレフトフライに倒れて2死となり、敗戦まであと1死。しかし、途中出場・福田秀平が、西武4番手・増田達至の4球目をジャストミート!ライトへ舞い上がった打球は、ぐんぐん伸びてスタンドへ!福田が値千金の逆転サヨナラ2ラン本塁打!劇的な幕切れで、ホークスが7-6で西武に競り勝ちました!
パリーグ 2017年6月25日(日)
ソフトバンクVS西武 12回戦
< ソフトバンク7勝5敗 観衆:37,745人>
西|001 400 010 |6
ソ|100 002 112x|7
[勝] サファテ(1勝20セーブ)
[負] 増田(1勝3敗15セーブ)
[本] 長谷川勇(ソ/2号)、福田(ソ/2号)
8回終了時点で5-6と1点をリードされ、9回も2アウトまで追い込まれ、もはや万事休すかと思われましたが、伏兵・福田選手が西武の抑え・増田投手から逆転サヨナラ2ラン本塁打を放ち、劣勢をひっくり返す大逆転勝利を挙げました。99.9%試合を諦めていただけに、この勝利は奇跡としか思えません。ホークスは今季4度目のサヨナラ勝ちで、交流戦明けの3連戦を2勝1敗の勝ち越しで終えました。このサヨナラ勝ちをきっかけに、ホークスの勢いが加速するといいですね。
この日の投手陣ですが、先発のバンデンハーク投手が6回まで100球を投げ、被安打8・6奪三振・1四球・5失点。序盤の2イニングはしっかりと抑えていましたが、3回に同点タイムリーを浴びると、4回には2アウトから4連打を浴びて4失点。ただ、5回と6回は3者凡退。「4回の乱調は何だったんだ?」と言いたくなるような立ち直りっぷりでした。
勝ち投手となったサファテ投手は、リードされている場面で登板。調整登板の意味合いもありましたが、圧巻の奪三振ショーを披露しました。最初の秋山選手にはストレートで三振に仕留めると、源田選手にはフォークを振らせ、浅村選手には153キロのストレートで空振り三振に切って取りました。その裏に味方が逆転したため、白星が転がりました。サファテ投手が勝利投手になったのは、2015年9月13日の楽天戦以来です。
打線はチーム全体で13安打。プロ入り初のサヨナラホームランを放った福田選手は、8回に中村晃選手の代走で登場すると、高田選手のタイムリーヒットで5点目のホームを踏み、9回に打席に立つと、ど真ん中のスライダーをしっかり捉えてサヨナラホームランを放ちました。足と打撃で逆転勝利に大きく貢献した福田選手ですが、試合後のインタビューで「サイン入りバットを差し上げるから、ホームランボールを返してください」と訴えていました。記念のボールはいつ帰って来るんだろう。
福田選手以外では、初めて4番に起用された長谷川選手が、西武先発・ウルフ投手から2安打3打点。1打席目に先制タイムリーを放つと、6回にはライトへの2ラン本塁打。長谷川選手本人も打った瞬間にホームランを確信していましたね。初めての4番でしたが、仕事は果たせたと思います。
この日もスタメンに入った高田選手は、2打席連続タイムリーを含む3安打2打点の猛打賞。前日の試合でもタイムリーを打っており、2試合連続で打点を挙げております。亜細亜大学の同期・東浜巨投手の活躍に触発されてますね。いつの日か、東浜投手と高田選手が一緒にお立ち台に上がる日が来るといいですね。
ホークスの来週のスケジュールは、27~29日までヤフオクドームで北海道日本ハムファイターズとの3連戦、30日~7月2日までKoboパーク宮城で東北楽天ゴールデンイーグルスとの首位攻防3連戦に臨みます。今度の6連戦では、右肩の炎症で長期離脱していた武田翔太投手と、背中の違和感で抹消されていた千賀滉大投手が復帰。さらに首を痛めていいた内川聖一選手も、27日から1軍に合流予定。役者は揃った、首位奪取の瞬間も近い。