6月18日は東京競馬場で3歳ダート重賞・ユニコーンステークス、今週開幕の函館競馬場は「サマースプリントシリーズ2017」の開幕戦・函館スプリントステークスが行われました。ユニコーンSには昨年の2歳ダート女王、函館SSには春のスプリント王者が登場しました。
函館メイン・第24回函館スプリントステークス(GⅢ・芝1200m 13頭立て)は、高松宮記念を制した⑫セイウンコウセイが参戦。スプリントGⅠ春秋連覇に向け、このレースは負けるわけにはいきません。コウセイ以外では、昨年2着からの雪辱を狙う⑩シュウジ、⑥クリスマス・⑬ブランボヌール・⑨レヴァンテライオンといった嘗ての函館2歳ステークス優勝馬、3歳牝馬の⑧ジューヌエコール、鞍馬ステークス覇者③キングハートなどが出走しました。
スタートで②ノボバカラがダッシュつかず。好スタートを決めたシュウジが先手を取り、セイウンコウセイが2番手を追走。3番手にクリスマス、ブランボヌール・レヴァンテライオン・ジューヌエコールの3頭が4番手集団を形成。7番手⑤イッテツ、8番手キングハート、9番手④エポワス。中団より離れた10番手に⑪ホッコーサラスター、11番手⑦エイシンブルズアイ。後方は①ラインハート12番手、しんがりにノボバカラ追走。
縦長の展開で3,4コーナー中間を過ぎ、シュウジが楽な手応えで先頭をひた走り、コウセイがピタリと2番手追走。その後ろの3番手争いでは、クリスマスとブランボとジューヌの3頭が並走。キンハーは中団追走。
4コーナーから直線コースに差し掛かり、ゴール残り200mでセイウンコウセイがシュウジを捕らえるが、外からジューヌエコールがシュウジとコウセイをまとめてかわして先頭浮上。後続からはキングハートとエポワスも追い込んできたが、突き抜けたジューヌエコールが先頭でゴールイン!3歳牝馬・ジューヌエコールがサマースプリントシリーズ開幕戦を制しました!
夏の北海道シリーズの開幕を告げる一戦は、単勝3番人気のジューヌエコールが快勝。昨年のソルヴェイグに次いで、2年続けて3歳牝馬が函館SSを制しました。勝ちタイム1分6秒8は、函館1200mのコースレコード。ソルヴェイグが昨年のレースで1分7秒8のレコードタイムを樹立しましたが、前日のHTB杯でタマモブリリアンが1分7秒6でソルヴェイグの記録を破ると、この日の第8レースでエリシェヴァが1分7秒5(-0.1秒)の記録をたたき出しましたが、それから数時間後にジューヌエコールが66秒台をマーク。この2日間で1200mのレコードタイムが3度も更新されました。開幕週でレコード続出ってヤバいな。
2着には4番人気のキングハートが入り、3着には7番人気のエポワス。1番人気だったセイウンコウセイは直線でシュウジを捕らえたものの、その後伸びきれず4着。2番人気のシュウジはゴール前で失速して10着に終わっております。
勝ったジューヌエコールは、昨年のデイリー杯2歳ステークス以来となる重賞2勝目で、通算も4勝目。鞍上の北村友一騎手は、昨年4月の福島牝馬ステークス以来の重賞勝利となりました。9着に終わった桜花賞から約2か月ぶりのレースとなった今回は、初めてのスプリント戦。3,4コーナーで外に持ち出すと、ラストの直線で3番手から前で競り合う2頭を抜き去り、最後は2馬身半差の快勝。50キロの軽い斤量が快心の走りを生んだと思います。
東京のメインは第22回ユニコーンステークス(GⅢ・ダート1600m 16頭立て)。数多くのダートGⅠ馬を輩出しているこのレース、昨年はゴールドドリームが優勝し、その後に今年のフェブラリーステークスを制覇しました。今回は、昨年の全日本2歳優駿覇者で、NHKマイルカップで2着に入った④リエノテソーロが参戦。他にも青竜ステークスを勝った⑮サンライズソア、⑧サンライズノヴァ、2連勝中の⑦アンティノウス、②ハルクンノテソーロ、府中で2戦2勝⑥ラユロット、デビュー2連勝⑤サヴィ、⑬ウォーターマーズなどが出走しました。
バラついたスタートで始まったこのレース、先行争いで⑪タガノカトレア・⑫テイエムヒッタマゲ・サンライズソアの3頭の競り合いから、テイエムヒッタマゲが前に出るが、最内から①シゲルコングが並びかける。タガノカトレアが3番手、リエノテソーロは4番手。5番手にサンライズソア、6番手サヴィ。少し離れた中団グループは、7番手の位置にラユロット、内側8番手に⑨シゲルベンガルトラ、9番手アンティノウス、サンライズノヴァ10番手。③ブルベアバブーンとウォーターマーズが11,12番手で並び、13番手⑩サンオークランド、ハルクンノテソーロ14番手。15番手⑯トラネコ、最後方⑭トロピカルスパート。
3,4コーナー中間地点で、先頭に立ったシゲルコングが一人旅の様相。ヒッタマゲ2番手、カトレア3番手。リエノテとサンソアは好位追走。アンティノとノヴァは外に持ち出し、ハルクンは中団馬群の中。
最後の直線コースに入り、先頭争いはタガノカトレア、リエノテソーロ、サンライズソア、ハルクンノテソーロと横一線。しかし、残り200mでサンライズノヴァが外から4頭をかわして先頭浮上。ハルクンが2番手に上がり、リエノテは後退。抜け出したノヴァは、後続を引き離してゴール!サンライズノヴァが圧勝でユニコーンステークス制覇しました。
ダートGⅠ馬への登竜門・ユニコーンステークスは、2番人気のサンライズノヴァが勝利。中団追走から、直線で外から末脚を伸ばし、最後は2着に4馬身差の圧勝を飾りました。2着には5番人気・ハルクンノテソーロ、3番人気のサンライズソアが3着。1番人気だったリエノテソーロは、アンティノウスと共に7着同着。残り400m辺りで先頭争いにいたんですが、最後に沈みました。ダートでは4戦全勝でしたが、初めて敗れましたね。
重賞初挑戦で初制覇を成し遂げたサンライズノヴァは、今年1月5日の3歳500万円以下(@京都)以来の勝利で、通算3勝目。鞍上の戸崎圭太騎手は同レース2勝目で、ノヴァとのコンビでは2戦2勝。その戸崎騎手は、この日5勝の固め打ちでした。直線での末脚の弾けっぷりは半端なかったですねぇ。残り300mでスイッチが入ると、残り200m付近で先頭集団を捕らえ、ラスト100mで突き放しました。ノヴァの力強い走りを見ると、2000mのジャパンダートダービーでも勝てそうな気がします。ゴールドアリュール産駒から新たなGⅠ馬候補があらわれたかな?
来週25日は、阪神競馬場で上半期の総決算・宝塚記念が行われます。GⅠ2連勝中でファン投票第1位のキタサンブラックをはじめ、シャケトラ、ミッキーロケット、ミッキークイーン、レインボーライン、サトノクラウン、ゴールドアクター、シュヴァルグランなど11頭が登録。キタブラは大阪杯と春の天皇賞を勝ち、宝塚でも勝てば春の古馬GⅠ3冠制覇となります。それを阻止する馬が1頭くらいいてほしい。