静岡ラーメン放浪記2

ラーメン大好きな管理人が、自ら食べ歩いた静岡のラーメン店を巡る紀行文。
最近では居酒屋放浪記になりつつあります。

大菩薩峠

2021年08月16日 07時12分43秒 | 最近読んだ本
大菩薩峠

 中里介山 著



 言わずと知れた時代小説の名作です。
まずはあらすじから。

時は幕末(安政5年)、江戸から西に三十里離れた甲州裏街道(青梅街道)の大菩薩峠で、一人の老巡礼が武士机竜之助に理由もなく斬殺される。老巡礼の孫娘お松は、通りがかった盗賊裏宿の七兵衛に助けられ江戸へ連れて行かれる。竜之助は、峠のふもとの武州沢井村の沢井道場の若師範であった。
甲源一刀流の師範宇津木文之丞は御岳神社の奉納試合で竜之助と立ち会うことになっていたが、その内縁の妻お浜は妹と偽って竜之助を訪ね、試合に負けてくれと懇願する。竜之助は拒絶し、与八にお浜を捕らえさせて、お浜を犯してしまう。あげくの果てに竜之助は試合で文之丞を惨殺し、お浜を連れて江戸へ出奔する。
文之丞の弟の兵馬は仇を討つべく竜之助の後を追う。四年後の江戸で竜之助と兵馬は互いの素性を知らずに試合を行い、引き分ける。翌年、兵馬から果し状を受け取った竜之助は、悪縁のお浜を諍いの末に斬り殺し、兵馬との試合をすっぽかし、新選組に居場所を求めて京都へ向かう。しかし、竜之助は近藤と芹沢の争いで揺れる新選組をよそに、遊郭の里島原で狂乱し、またも失踪する。

その後、三輪の宝蔵院流の槍術を伝えるという植田丹後守の道場に身を寄せた竜之助は心中者の生き残りで亡き妻お浜に生き写しのお豊に惹かれる。しかし、竜之助は成り行きで天誅組の変に参加し、十津川郷に敗走する途中、泊まっていた山小屋で追っ手の放った爆弾が爆発し失明してしまう。竜神村でお豊と再会した竜之助は、お豊と逃亡。
竜之助の世話のために苦しい生活を強いられたお豊が自害したと間の山の芸人お君から聞かされた竜之助は東海道に旅立ち、山の娘たちに助けられ療養するが、ふとしたきっかけで甲府に赴き、夜毎に辻斬りを行う。その後、竜之助は八幡村へ、江戸へと流れるが行き着く先で夜毎に辻斬りを行い、慶応3年秋、白骨温泉に赴く。

小説は四散した登場人物全員の旅路を詳細に描いていく。数多の登場人物は慶応3年秋の日本各地をいつまでもいつまでも彷徨い続ける。(未完)

 Wikipediaより引用



 ある日図書館で見つけて、読み始めました。
しかしこの本がまた分厚いです。
1巻が500ページ以上もあり、これが10巻ずらりと並んでいました。
コツコツと読み進んで、現在ようやく第4巻に到着しました。

 まずこの小説が書かれた時期ですが、なんと1913年に都新聞に連載が始まったと書いてあります。
今から110年ほど前に書かれたわけですから、文体もかなり違っています。
それでもやはり面白いのは間違いないです。
なお、本の表紙の絵は、これも大正時代に書かれたものでして、古風ですね。



 さて、お話の内容ですが、最初の主人公は机龍之介です。
「音なしの構え」を武器に、人を切りまくる。
しかしその大多数が辻斬りでして、とんでもない輩です。
そしてお話が進むにつれて、登場人物が多くなります。

 それぞれの人物に関連するお話があれこれと展開していくので、そのつながりも全くわかりませんが、これが面白い。
物語の構成は、よくある勧善懲悪というものではなく、登場人物はほぼ全員何かの暗部を持った人間です。
そしてやはり時代なのか、女性蔑視の傾向があります。
登場する男性はほとんどが姓名やあだ名がついていて、はっきりしています。

 しかし女性はすべて、お松、お浜といった具合で名前だけになっています。
そのために女性が出て来ると人物の区別がよくわからなくて、場面が変わると苦労します。
まあ、いつ読み終えるかはわかりませんがコツコツと読んでいます。
やっぱり時代小説が一番かな。
コメント
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