ひろば 川崎高津公法研究室別室

川崎から、徒然なるままに。 行政法、租税法、財政法、政治、経済、鉄道などを論じ、ジャズ、クラシック、街歩きを愛する。

溝口の春(3)

2025年03月30日 00時00分00秒 | まち歩き

溝口3丁目の住宅街にも、様々な春の花が咲きます。

 

 

 

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溝口の春(2)

2025年03月29日 00時00分00秒 | まち歩き

 春と言えば桜というイメージが強いのですが、私は桜以外の花も好んで撮影します。

 それにしても、最近、「桜」のアクセントがおかしくなっていると感じているのは私だけでしょうか。どうして「さ」を高く発音するのでしょう。何処かの自動車会社のCMで耳にした時に、「さ」を低く、「くら」を高く発音するのが本当だろうと思いました。

溝口2丁目で撮影しました。

何の実でしょうか。

やはり溝口2丁目で撮影しました。

この桜の木だけは溝口三丁目にあります。二ヶ領用水の沿道にある桜並木で満開になるのはもうすぐのことです。

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溝口の春(1)

2025年03月28日 00時00分00秒 | まち歩き

3月下旬、春というよりは初夏のような陽気の川崎市高津区溝口です。散歩をしながらiPhone15 Proで撮影をしてみました。

溝口3丁目の溝口南公園です。かつて、ここに高津図書館がありました。

溝口南公園の西側、慰霊碑のそばの桜です。

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山形鉄道で減便

2025年03月27日 10時40分00秒 | 社会・経済

 このブログでは、何度か路線バスや鉄道の減便を取り上げています。今回は山形県の話です。

 山形鉄道という第三セクターの会社があります。最近、フィッシング詐欺に遭ってしまったという会社ですが、旧国鉄長井線であったフラワー長井線を経営しているところです。そう、国鉄改革のために廃線候補とされた長井線を引き受けるために設立された訳です。

 フラワー長井線は、JR奥羽本線の赤湯駅から、JR米坂線の今泉駅を経由して荒砥駅まで、30.5kmの路線です。この路線で4月1日から減便が行われることが、朝日新聞2025年3月26日11時0分付の「フラワー長井線、乗務員不足で減便へ 退職者相次ぐ 山形」(https://digital.asahi.com/articles/AST3T46JLT3TUZHB001M.html)で報じられました。見出しのとおりで、減便の理由は乗務員不足です。

 山形鉄道の公式サイトにも、2025年3月24日付で「一部列車運休と時刻変更のお知らせ」(https://flower-liner.jp/info/%e4%b8%80%e9%83%a8%e5%88%97%e8%bb%8a%e9%81%8b%e4%bc%91%e3%81%a8%e6%99%82%e5%88%bb%e5%a4%89%e6%9b%b4%e3%81%ae%e3%81%8a%e7%9f%a5%e3%82%89%e3%81%9b/)という記事が掲載されています。文書の画像も一緒に載せられており、その文書には次のように書かれています。

 「昨年の12月より複数の運転士及び車掌から退職の申し出があり、乗務員の定数が下回り現行ダイヤでの運行は困難な状況となりました。当面は一部の列車を運休し、対応して参ります。

 また、この件に関しての代行輸送(バス等)は乗務員不足から予定はございません。

 なお、現在も採用に向けた活動をおこなっており、体制が整い次第、通常のダイヤに戻していく予定です。」(原文のまま。)

 同社のサイトには4月1日以降の臨時ダイヤも掲載されています。詳細は記しませんが、上りは12本から8本に、下り12本から8本にかわります。つまり上りは4本、下りは4本が減らされます。また、フラワー長井線には車掌が乗務する列車もありましたが、4月1日からは全列車がワンマン運転となります。御丁寧にも「このたびの一部列車の運休については、3月10日に発生しました不正送金被害の影響によるものにではございません」とまで書かれています。

 山形鉄道のサイトには書かれていませんが、上記朝日新聞社記事には「昨年12月から今年2月にかけて、運転士計4人と車掌1人から退職の申し出があった。他社への転職など、個人や家庭の事情だという」、「退職後は運転士7人、車掌1人となり、現在の上下計24本のダイヤを維持するのが困難になったと判断した」と記されています。気になるのは、全列車がワンマン運転となるなら車掌はどうなるのかということですが、この点についての詳細はわかりません。

 減便とは別の事柄として、上記朝日新聞社記事には山形鉄道に対する貸付も内容として書かれています。この貸付は山形鉄道からの申請があったためで、山形県、長井市、南陽市、白鷹町および川西町が拠出する基金(長井市山形鉄道運営助成基金。1年あたりで合計1億800万)から5000万円を山形鉄道が無利子で借り受けるということです。ちなみに、現在の基金の残高は8755万円ですので、貸付が行われると残高は3755万円となります。後に山形鉄道が返済するとしても、基金としてかなりまずい状況になっていると言えないでしょうか。枯渇が早まったと言える状況にならなければよいのですが。

 基金からの借り受けは、フィッシング詐欺事件のためでしょう。それにしても、フィッシング詐欺に引っかかった鉄道会社とは……。

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大和市議会で一般会計予算が否決された

2025年03月25日 15時10分00秒 | 国際・政治

 今日(2025年3月25日)付の朝日新聞朝刊25面横浜川崎版14版に「大和市議会が当初予算案を否決 市長注力のイベント費などに疑問の声」という記事(https://www.asahi.com/articles/AST3S46VMT3SULOB00KM.html?iref=pc_preftop_kanagawa)が掲載されていました。あまり例のない話であると思われるので、ここで取り上げておきましょう。

 大和市議会が同市の2025年度一般会計当初予算を賛成少数で否決したのは、昨日のことです。しかも、同市議会第1回定例会は昨日が最終日でした。記事には、大和市「提出の一般会計当初予算案が否決されたのは、記録で確認できる平成以降、初めて」であるとのことですが、「昭和時代の記録は残っていないのか」とは思っています。

 当初予算の総額は944億3300万円ですが、やはり記事によると、問題視されたのは「市民参加の歌謡イベントの開催経費や市内の特産品などを紹介する物産展の委託料など計4事業で計約951万円」で、いずれも古谷田力市長が市民の交流などを目的に注力した事業が中心で、『イベント重視』の市長の姿勢に、自民系会派が『仕切り直し』を求めた形だ」とまとめられています。

 詳しいことはわかりませんが、予算採決の前に自民党系会派の一部より修正動議が提出されていました。勿論、4事業に係る費用の削除または減額を求めるものです。この動議には、自民党系会派以外の議員の一部も賛成したとのことですが、結局、否決されました。その上での予算否決であったという訳です。

 現在、大和市の財政調整基金は減り続けているそうです。そのような中で、イベントへの支出が問題視されたのはやむをえないところでしょう。記事には、動議を提出した議員による発言(?)の趣旨が次のように書かれています。「予算編成方針に、『真に必要な事業のみ計上を認めることとする』と書いてある。市の貯金とも言える財政調整基金が減り続ける中、市長の趣味のスポーツ、カラオケ、楽しむイベントなどの削減はしないということで理解を得られるか」。何処まで本当のことかはわかりませんが、趣味という私的な事柄まで混ざっているのであれば、たしかに必要性は疑わしくなります。

 ただ、4事業の951万円は、総額944億3300万円のうちの0.01%程度でしかありません。「削除なり減額なりを求めるならば、もっと重要な部分はあるだろう」という気もするのです。少なくとも、「真に必要な事業のみ計上を認めることとする」というのであれば、4事業費だけが不必要であるとは言えないはずです。0.01%程度の見直しでは、あまり意味はないと考えてよいかもしれません。

 いずれにせよ、大和市は、今後、暫定予算を調製するか、一般会計予算を調製し直すかの選択を迫られますし、いつのことになるかはともあれ、市長が市議会臨時会を招集せざるをえないでしょう。

 (注)新聞記事などにおいては、国会や議会での可決・成立の前の段階におけるものについては「予算案」と書かれることが多いのですが、憲法、財政法、地方自治法など、日本の法令においては、国会や議会での可決・成立の前後を問わず、予算と書かれます。

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東京メトロ16000系16133F

2025年03月24日 00時00分00秒 | 写真

 2025年3月のダイヤ改正で、東京メトロ千代田線から小田急小田原線を経由して小田急多摩線への直通運転が復活しました。「そうなると、16000系が直通運転をするのかな」などと思いながら撮影しました。各駅停車綾瀬行きの16133Fです。

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通信停止の電話に注意しよう! 続き

2025年03月23日 12時10分00秒 | 日記・エッセイ・コラム

 昨日、外出中にかかってきたらしく、留守電に某電話会社を語り、2時間後に通話停止となるなどという自動音声が入っていました。

 勿論、すぐに削除しました。

 皆様も御注意を!

 

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尾山台駅(OM12)にて

2025年03月19日 00時00分00秒 | 写真

 年に数回、東急大井町線の尾山台駅を利用します。理由は、基本的に「再掲載:東急大井町線途中下車(3)尾山台駅(その1)」「再掲載:東急大井町線途中下車(3)尾山台駅(その2)」および「再掲載:東急大井町線途中下車(3)尾山台駅(その3)」に記したところと同じです(但し、現在乗っているのは、結局8年近く持っていた5代目ゴルフGLiではなく、T-CROSSです)。また、尾山台の商店街を歩くことを好んでいることもあります。

 3月某日、尾山台に用事があったので、大井町線を利用しました。うちに帰るために駅の1番線で各駅停車を待ちます。その際に、いつものごとく、iPhone15 Proで撮影しました。

 急行溝の口行きの東急6000系6102Fが通過していきます。尾山台駅に急行は止まりません。ただ、急行とは言っても大井町線での速度はあまり高くありません。大井町駅から溝の口駅までに限れば、最も速いのは二子玉川駅から溝の口駅までの区間でしょう。

 6000系は7両編成6本で、このうち6101Fおよび6102Fの3号車はQ-Seat車となっています。

 2番線からG各停大井町行きの東急9020系9022Fが発車し、次の九品仏駅(OM11)に向かうところです。元は田園都市線・半蔵門線用の2000系として1992年に登場した2002Fですが、2018年の秋頃に田園都市線・半蔵門線での運用から外され、10両編成から5両編成に改められた上で9020系9022Fとして大井町線各駅停車用となりました。田園都市線・半蔵門線で運用されていた時代には見ることも乗ることもなかなか難しい編成でしたが、大井町線用となってから見る機会が多くなったような気もします。果たして、いつまで大井町線を走るでしょうか。

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奈良県三郷町議会に提出された条例改正案が取り下げられた

2025年03月18日 00時00分00秒 | 法律学

 昨日(2025年3月17日)の17時45分付で、朝日新聞社のサイトに「『批判噴出で取り下げ 懲役刑の職員も「執行猶予は職場復帰可』条例案」という記事(https://www.asahi.com/articles/AST3K2DM0T3KPOMB009M.html)が掲載されています。

 奈良県に三郷町という地方公共団体があります。大阪府との府県境にあると考えればよいでしょう。ここで、上記記事によれば「懲役刑でも執行猶予が付けば、罪状に関わらず町職員の職場復帰を可能にする条例改正案が17日、奈良県三郷町議会に議員提案された」というのです。その内容は、昨日付記事の文言を借りるならば「執行猶予なら『特に情状を考慮する必要があると認めるときに限り』町長の判断で失職を回避できる」という趣旨ですが、これだけでは少々わかりにくいので、やはり朝日新聞社のサイトに2025年3月15日6時0分付で掲載されている「『懲役刑でも執行猶予なら職員復職可』談合事件発生の町で条例改正案」(https://www.asahi.com/articles/AST3G428BT3GPOMB007M.html)という記事を参照してみました。15日付記事には「過失などに限定する条件はなく、執行猶予なら『特に情状を考慮する必要があると認めるときに限り」町長の判断で失職を回避できるとされている」と書かれています。

 記事を読んだ瞬間、興味深い話であると思いました。

 残念ながら昨日付の記事には何の条例の改正案であるのかが書かれていないのですが、おそらく「三郷町職員の懲戒の手続及び効果に関する条例」(昭和30年5月31日条例第30号)の改正案でしょう。

 この改正案は議員提出条例案であるようで、背景に「官製談合事件」があったようです。やはり朝日新聞社のサイトに2025年3月15日6時0分付で掲載されている「『懲役刑でも執行猶予なら職員復職可』談合事件発生の町で条例改正案」(https://www.asahi.com/articles/AST3G428BT3GPOMB007M.html)という記事が掲載されており、この記事によれば「町では工事の参加希望業者を建設会社に漏らしたとされる官製談合事件があり、2月末に大阪地裁が元環境整備部長と建設会社の元社長には懲役1年6カ月に執行猶予4年、元都市建設課長には懲役1年2カ月に執行猶予3年が付いた有罪判決を出した。公判で元部長側は無罪、元課長側は罰金刑相当を主張し、2人は控訴している。元社長の判決は確定した」とのことです。

 いかにも「官製談合事件」の被告人を救済しようとする意図が見え見えの条例改正案であると感じられる訳で、条例案の提出者である三郷町議員が必要性を唱えるとしても、タイミングの問題はあります。しかも、15日付記事によれば「議長と欠員を除く町議10人のうち反対の意向を示しているのは4人で、可決の可能性があり、他方で町長は、町民の理解を得られないことを理由として「改正案が可決されても再議(審議のやり直し)を求める考えを示した。再議を経た可決には議長を含む出席議員の3分の2以上の賛成が必要となる。2020年に同種の条例案が福岡県築上町議会で可決され、再議の末に廃案となった例がある」とのことです。一方、昨日付の記事によると、今回の条例改正案は3月17日に提案されたものの「採決前の全員協議会で『なぜ過失や交通事故などの条件をつけないのか』などの批判が相次ぎ、提出議員らは議案を取り下げた」とのことです。妥当な判断でしょう。条例の改正案そのものは必要であるとしても(後にも述べるように、私には必要であると思えません)、やはり時期を見計らう必要はありました。

 実は、地方公務員法を参照すると、今回の条例改正案が議会で可決され、その結果として条例が改正されることは可能です。まずは「欠格条項」という見出しが付けられた地方公務員法第16条は、次のように定めています。

 「次の各号のいずれかに該当する者は、条例で定める場合を除くほか、職員となり、又は競争試験若しくは選考を受けることができない。

 一 禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わるまで又はその執行を受けることがなくなるまでの者

 二 当該地方公共団体において懲戒免職の処分を受け、当該処分の日から二年を経過しない者

 三 人事委員会又は公平委員会の委員の職にあつて、第六十条から第六十三条までに規定する罪を犯し、刑に処せられた者

 四 日本国憲法施行の日以後において、日本国憲法又はその下に成立した政府を暴力で破壊することを主張する政党その他の団体を結成し、又はこれに加入した者」

 次に、「降任、免職、休職等」という見出しが付けられた地方公務員法第28条です。次のような規定です。

 第1項:「職員が、次の各号に掲げる場合のいずれかに該当するときは、その意に反して、これを降任し、又は免職することができる。

 一 人事評価又は勤務の状況を示す事実に照らして、勤務実績がよくない場合

 二 心身の故障のため、職務の遂行に支障があり、又はこれに堪えない場合

 三 前二号に規定する場合のほか、その職に必要な適格性を欠く場合

 四 職制若しくは定数の改廃又は予算の減少により廃職又は過員を生じた場合」

 第2項:「職員が、次の各号に掲げる場合のいずれかに該当するときは、その意に反して、これを休職することができる。

 一 心身の故障のため、長期の休養を要する場合

 二 刑事事件に関し起訴された場合」

 第3項:「職員の意に反する降任、免職、休職及び降給の手続及び効果は、法律に特別の定めがある場合を除くほか、条例で定めなければならない。」

 第4項:「職員は、第十六条各号(第二号を除く。)のいずれかに該当するに至つたときは、条例に特別の定めがある場合を除くほか、その職を失う。」

 三郷町での「官製談合事件」の被告人の場合、大阪高等裁判所に控訴中であるため、直ちに地方公務員法第16条第1号に該当するとは言えないのですが、同第2号には該当しないのでしょうか。ただ、大阪高等裁判所が有罪判決を出し、その判決が確定するならば、同第1号に該当することとなるため、地方公務員法第28条第4項によって失職することとなります。欠格条項に該当するので当然のことです。

 一方、地方公務員法第28条第4項に規定されているように、同第16条第1項に該当する場合であっても失職しないという特例を定めることも可能です。実際の例をあげておきましょう。おそらく、三郷町で提案されるはずであった条例改正案に最も近いものと思われるもので、青森県六戸町の「職員の懲戒の手続及び効果に関する条例」(昭和26年9月15日条例第25号)第5条です。「欠格条項該当の場合の特例」という見出しが付されています。

 第1項:「任命権者は、法第十六条第一号に該当するに至った職員のうち、刑の執行を猶予された者については、その罪が過失によるものであり、かつ、情状を考慮して特に必要と認めたときは、その職を失わないものとすることができる。」

 第2項:「職員は、前項の場合において当該刑の執行猶予が取り消されたときは、その日において、その職を失うものとする。」

 ほぼ同じ文言の規定が、千葉県長柄町の「職員の分限に関する手続及び効果に関する条例」(昭和30年4月29日条例第13号)にもあります。「失職の特例」という見出しが付けられた第5条です。

  第1項:「任命権者は、法第16条第1号に該当するに至った職員のうち、その刑に係る罪が過失によるものであり、かつ、その刑の執行を猶予された者については、その情状を考慮して特に必要があると認めたときに限り、その職を失わないものとすることができる。」

 第2項:「前項の規定によりその職を失わなかった職員が当該刑の執行猶予の言渡しを取り消されたときは、その職を失うものとする。」

 この他、宮崎県日向市の「日向市職員の失職に関する特例条例」(昭和45年4月1日条例第2号)第2条、北海道音更町の「職員の分限についての手続及び効果に関する条例」(昭和26年10月3日条例第40号)第5条といった例があります。

 一方、宮崎県えびの市の「えびの市職員の失職の特例に関する条例」(昭和46年3月31日えびの市条例第2号)の第2条は、やはり「失職の特例」という見出しが付けられているものの、適用事例は限定的なものとなっています。同条の各項を読んでみましょう。

 第1項:「任命権者は、職員が運転中の交通事故により、禁この刑に処せられた場合において、その罪が重大な過失によるものでなく、かつ、その刑の執行を猶予されたときは、情状により、当該職員がその職を失わないものとすることができる。

 第2項:「前項の規定により、当該職員がその職を失わないものとするときは、任命権者は、判決のあった日から1週間以内に当該職員に文書により通知するものとする。」

 第3項:「前項の規定により、その職を失わなかった職員が刑の執行猶予を取り消されたときは、その職を失うものとする。」

 えびの市の条例第2条が適用される例は、実際のところあまり多くないものと思われます。交通事故で禁錮以上の刑に処せられた場合で故意もなければ重過失もないときはあまりないでしょう(皆無であるとは言えませんが)。

 また、六戸町、長柄町、日向市、音更町の条例を読むと、適用事例はかなり広いものと考えられます。ただ、過失罪に限定されている点は、まだ納得の得られるものとも言えます。

 一方、三郷町の条例改正案には、既に記したように、過失などの要件あるいは条件が示されていません。これでは、贈収賄事件など、公務員の品位などを著しく汚す事件の当事者である職員についても、首長のさじ加減によって職員の失職を回避できることになりかねず、著しく妥当性を欠きます。全員協議会で批判噴出の故に改正案が取り下げられるのも当然のことであると言えるでしょう。

 それにしても、時々、どう考えても無茶な条例案(改正案を含みます)が出たりすると、議会事務局(地方公共団体によって名称が異なる場合があります)は何をやっているのだろうと疑いたくなります。あるいは、議会事務局が「そんな条例案、おかしいですよ」と諌言しても無視されたりするのでしょうか。いずれにしても、議会の資質が問われかねない事例でした。

 ※※※※※※※※※※

 なお、刑法第9条が令和4年法律第67号によって改正されており、今年の6月1日からは懲役刑と禁錮刑の区別がなくなり、拘禁刑に一本化されます。

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甲賀は「こうか」と読む

2025年03月17日 00時00分00秒 | 日記・エッセイ・コラム

 地名は難しい。

 これはよく感じることです。何せ、神奈川県川崎市高津区にある二子は、公式には「ふたご」と読むのですが「ふたこ」と読まれることも多いですし、同じ川崎市の麻生区は「あさおく」と読むのが正しいのですが川崎市民でも「あそうく」と読む人が少なくありません。

 こうした例は全国各地にあります。例えば、滋賀県にある米原駅の読み方は「まいばらえき」であり、米原市の読み方も「まいばらし」ですが、本来は「まいはら」であり、山東町および伊吹町と合併して米原市となる前の米原町の読み方も「まいはらちょう」です。何故に「まいばら」駅になったのかを知りたいところです。ちなみに、名神高速道路と北陸自動車道とのジャンクションである米原ジャンクションの読み方は「まいはらじゃんくしょん」です(当初は「まいばらじゃんくしょん」だったそうですが)。

 さて、同じ滋賀県にある甲賀駅、甲賀市は、それぞれどのように読むのが正式とされているでしょうか。

 答えを記しておきましょう。甲賀駅は「こうかえき」、甲賀市は「こうかし」です。ちなみに、かつて存在した甲賀郡も「こうかぐん」です。鉄道ファンである私は、小学生時代から知っていたことですが、意外に知られておらず、「こうが」が正しいと信じている方が多いようです。三重県の伊賀市の読み方に引き摺られているのでしょうか。

 似たような例が三重県の松阪市です。「まつさかし」が正式の読み方であり、地元では松阪を「まっさか」などと言う人もいるとのことですが(方言ということであれば、十分に理解できます)、「まつざかし」と読むのが正しいと信じている人が多いようです。以前にも記しましたが、私は「まつさか」と正しく発音したら親に叱られました。こういう場合、こちらが正論を口にしても、誤った常識に凝り固まった人には勝てません。辞書などを見ようともしませんから。私は見させて納得させました。

 このようなことを記したのは、朝日新聞社のサイトに「忍者ハットリくんが影響? 知らない人も多い『甲賀』の正式な読み方」(https://www.asahi.com/articles/AST3F36MBT3FPTJB006M.html)という記事が、2025年3月16日10時0分付で掲載されていたからです。すぐに、2019年11月のことを思い出しました。米原駅から近江鉄道本線に乗り、終点の貴生川駅に到着してから、駅の周辺を歩きました。このブログに載せた「近江鉄道全路線乗車記(3)」を御覧ください。

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