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Band of Brothers 最後のまとめ

2013-11-13 12:16:35 | Band of Brothers
バンド・オブ・ブラザーズ


私がヨーロッパ戦線にハマったのは映画「遠すぎた橋」原題:A Bridge Too Far でした。
戦争映画としてはあまりドンパチもなく、この戦争では史上最低の作戦の「マーケットガーデン作戦」を
淡々とシニカルに少し笑いも含めて描かれていました。
昔の映画なのでCGもなかったですが、だからこそ戦車などもリアルに感じました。
最近のCG乱用はあまり好きじゃないし。

バンド・オブ・ブラザーズを当時観たときはまだそれほどヨーロッパ戦線に興味もなかったので、
知識も無く登場人物もよくわからない私にとって非常に難解なドラマでした。

何しろ登場人物がものすごく多いからウィンターズさんくらいしか覚えられないし背景がわからないから
隊員たちが何のために何をしているのかもよくわからない。
この話は最初のパイロットにも書いたのですが、いろいろわかってくると面白くなってきます。
その記事はこちらからどうぞ


人物の見分けがついてくると今度はE中隊のD-ディからの戦いをもっと知りたくなって。で、結局原作を読みました。
ドラマは時間も登場させる人物も限られてくるので説明しきれない部分が多々あるのは仕方ないですよね。
私は原作でかなりいろいろクリアになりましたし、面白かったです。


さて、
バンド・オブ・ブラザーズのBDにはメイキングの特典がついてました。
これを観てびっくりしたのはバストーニュの場面が全部セットだったって事です。
あのウィンターズさんの寒そうに震えていたのも演技だったんですか・・・すっかり騙されましたよ(笑)

これも寒そうだけど、実は↓これ全部紙でできているそうです。口に入ったら大変そうです。

メイキングにはトムハンクスやキャストのインタビューが中心でした。
今回トムハンクスは制作側に徹しましたね。息子は出演したけど。


ところで、
バンド・オブ・ブラザーズの中で一番閲覧していただいたエピソードはパート6の「衛生兵」でしたが、
「衛生兵」の検索からこちらに入ってくる方も多いので、今でも根強い人気な事に少し驚きました。
ほとんどあらすじしか書いていないこのブログを見て即ブラウザ戻るボタンを押した方も多いかと思いますが(笑)
私もこのエピソードは大好きすぎて、何回観たのか覚えてないくらい何度も何度も観ました。

そこで「衛生兵」エピソードの人気の原因を考えてみたのですが、
「ストーリー」? 「ユージーンさん」? それとも「衛生兵」というポジション?・・・
全部ですよね、そうですよね(笑)

何しろこのエピソードのユージーンさんは卑怯なくらい美味しすぎました。
前線の兵士に負けず劣らず勇気があって、でも普段は不愛想で人付き合いも悪くて、
でも一度心を開くとものすごく情が深いだなんて、ヤバすぎです。

バンド・オブ・ブラザーズのもうひとつの魅力は仲良しなE中隊ですよね、やっぱり。
もちろんタイトル通り男たちの絆がテーマなんですがなんですが、けんかしたり笑ったりしながら
いつもいつもくっついている中隊のみんなが本当に可愛いので、そりゃウィンターズさんも離れたくなくなるわ。

軍隊の組織は会社の組織と似たようなもので、判断力や責任感に欠ける上司だと悲惨な運命になってしまうし、
いつの時代も身体や時には命をはるのは、下っ端の兵隊なんですよね。
会社でも営業マンは「兵隊」と呼ばれたり「前線の社員」と言われたりしてます。

でもウィンターズさんはいつも自分が率先して先頭に立ち隊員たちに勇気を与え続けてきました。
本当にすごい上司だし、こんな指揮官の下でE中隊は幸せだよね。

終戦後に隊員のひとりがウィンターズさんに宛てた手紙にこんな一文がありました。
「あなたのいるだけで自分は大丈夫、生きて帰れると思えました」
兵士を安心させながらモチベーションをあげてやる気を出させる。指揮官のやるべき事って結局これですよ。

E中隊は今でも同窓会のように定期的に集まるようです。
今の米軍は定期的に必ず兵士を帰国させるようなシステムになっているけど、
この頃はずーっと同じ顔触れで一緒に戦地で生活してるんだからどうしたって家族同様、
いえ家族以上の存在になってしまいますでしょう。

でも、社会復帰もうまく出来ず精神を病んでしまっている元隊員も少なくないように思います。
今でこそ「PTSD」として認知され帰還兵のケアもちゃんとされるようになりましたが、
この頃は「PTSD」という病名もなければケアをするシステムも無かったですしね。
それはベトナム戦争も同様でそれをテーマにした映画も多いです。

毎日が死と隣り合わせで狂気が潜む非日常の世界からいきなり平和な日常にぽんと放り込まれても
うまく対応する事は難しいでしょうね。


今では戦争の形態も変わりました。
文明は更に進化し、技術も格段に進歩しました。
現代における戦争は接近戦を想定していませんし、銃で撃ちあいながら何年も続く戦争はなくなりつつあります。
とはいえ、ボタンひとつで終わるかと言えばそれは現実的ではないでしょうね。

ちなみに、
戦争映画の事とかいろいろ書いていますが決して戦争を奨励しているわけではないですよ、ちょっと念のため(笑)

それにしてもこのドラマには、現在活躍している方もたくさん出演されているんですよね。
後から過去作品でこのドラマに出てたんだ、知らなった!な俳優さんもほとんど見つける事ができましたが、
一人だけ未だにわからない人がいます。
それはBBC「シャーロック」のモリアーティ、アンドリュー・スコットさんです。
いつどの場面で誰の役で出たのでしょうか(涙)


そんなわけで、まだまだ愛するウィンターズさんと愉快な仲間たちなので、
また愛が溢れてきたら書きたいと思います。
ここまで読んでいただいてありがとうございました。