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海外ドラマや映画の感想いろいろ書いてます。

閑話 ミスティック・アイズ鑑賞

2014-02-10 07:33:26 | 映画+Benedict Cumberbatch
Wreckers

Director: Dictynna Hood (as D.R. Hood)
Writer: Dictynna Hood

ちょっと合間に閑話です。

ネタバレ含みますのでご注意ください。


2月8日(土)東京も朝起きてみれば一面銀世界でしたが映画を観てきました。
もうアホかと。自分でも自答しながらも上映スケジュール的にこの日を逃すと観に行けないし、
午前中どうしても外出しなければいけないし、そして最近気象庁の警報はちょっと怪しいし。
いや、もう言い訳なんですけど。
とにかく、ものすごい吹雪の中渋谷まで行ってきました。

同行を約束していた友人と夕方待ち合わせをしていたのですが、
ドタキャンされても仕方が無い心境だったんですけど、ちゃんと来てくれました。雪の中ご足労かけました(涙)
しかも映画館、すかすかでしたけどね。あまりに人がいないので寒いくらいでした。

そんなわけで、
感想と考察を正直に書いてみます。

田舎の狭い村の怖さって万国共通なのかもしれません。
原題の「wreckers」は「壊す人」の意味がありますが、映画に出てくる人はみんな壊す人であり壊れている人でもあります。
なぜ壊れているのか・・・あの村に住んでいるとみんな壊れるのかも。

ベネディクト演じるディヴィットとクレア・フォイ演じるドーンの夫婦はディヴィットの故郷の村で暮らし始めます。
ドーンは子供が欲しいと強く願っていますがなかなか出来ないので夫婦で病院の検査を受けたりしています。
ある日、ディビットの弟、ニックが現れ一緒に住むようになります。ショーン演じるニックは心の病を抱えているのか、
夜中に奇妙な行動を起こし都度ディヴィットがニックを抱きしめながら宥め、その姿に違和感をを持つドーン。
ニックの存在が夫婦のバランスを崩していきます。
そしてストーリーは兄弟の友人ゲイリーとシャロン夫婦とも関わりながら進んでいくのですが・・・

兄弟の過去がこの映画のひとつの軸になっていて、その過去はゲイリーや兄弟たちの口から少しずつ語られていきます。
まずはニックが兄弟の母親(父親だったかも)を突き落したという過去をディヴィットがドーンに話すのですが、
実は突き落としたのはディヴィットで理由はニックが虐待されていたからとニックがドーンに話します。
虐待されていたことは近所の人からも聞かされていたのでこれは真実だと思われます。
ニック曰く、兄が自分を助けたのは自分を支配したいからだと言います。

次に実はディヴィットには子種がない事がわかります。
病院では一時的なものかもそれないと言われますがディヴィットが昔の彼女と時もそうだったと言います。
ドーンはなぜ最初にはなしてくれなかったのか、と嘆きます。
そしてその日、ドーンはゲイリーとセックスします。この時点では既にシャロンもニックとやってます。

ある日柵の中で飼っていた鶏を同じく飼っていたワンコに噛み殺されてしまいます。
ディヴィットはニックのせいにしますが、後にディヴィットの仕業だとニックが言います。
この真相は明らかにされません。

また、ニックが夜中に喚いたり変な言動をすると必ずディヴィットがニックを抱きしめ落ち着かせます。
心に問題を抱えている人の奇行に対して家族が抱きしめて安心させるのは普通だと思うのですが、
ドーンの心に何かひっかかるものがあるように感じです。

つまり、ニックの心が壊れていると思わせておいて実はこの中で一番壊れているのはディヴィットなんじゃないかと。
ニックは親から虐待を受けていましたが実はディヴィットからも虐待、しかも性的な虐待を受けてたのかもしれません。
なので、何かとニックの世話をやいていたドーンが最後ニックを突き放したのは、
ディヴィットが本当に愛しているのは、と言っても異常な愛ですが、固執しているのはニック?・・・という疑念からなのかもしれません。

なのでドーンの妊娠が分かった時、ディヴィットがそれを受け入れ生んでほしいと言うのは、
ニックとの子供だと思っていたからなのかなと。実はゲイリーとの子供なのですが。

最終的にニックは姿を消し、ドーンとディヴィット、シャロンとゲイリーも元の鞘におさまり、
子供も生まれ平和な日常に戻ります。それが冒頭にも出てきた場面に繋がります。
が、最後にゲイリーがドーンの子供を抱きかかえる場面でディヴィットは真実に気づいたかのように見えます。
そこで映画は終わるのですが最後の最後、ディヴィットが子供を高い高いする感じで少し放り投げるところが、
ディヴィット、子供本当に放り投げちゃうんじゃ、などとひとりでひやひやしてました。

と、ここまで全て私の勝手な妄想です。
映画では明確にはせずにぼかしているところが多々あるのでいろいろ考察できます。

最後に邦題の「ミスティック・アイズ」の意味ですが、
ディヴィットが意味ありげにドーンやニックに視線を向ける場面が多いのでそういう意味なのでしょうか。

それにしても、ずっとドーンとニックがそういう関係になるんだとばかり思っていたので、
ゲイリーとそうなるとは意外でした。ゲイリーがドーンを狙っていたのはミエミエでしたけど。
そして、ゲイリーが「次は誰と寝るの?」とドーンに言うところは、やっぱり狭い村は恐ろしいと思いましたね。

もう一度、ちゃんとゆっくり観たい映画なので日本版DVDが出るといいなあ。

ひどい妄想な感想でごめんなさいです(汗)