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FARGO/ファーゴ Season1の感想 1/3

2016-03-18 07:58:28 | FARGO
FARGO/ファーゴ

Created:Noah Hawley
Based on:Fargo by Joel Coen
Ethan Coen


映画を観た後にドラマも観たくなって久しぶりに見返しましたが忘れていた部分が結構ありました。
しかし、やはり面白いです。一度観始めるとノンストップになります。
やっと観終わったので忘れないうちにまとめてみようと思います。

ネタバレですのでご注意ください。

ファーゴS1はふたりの男を中心に話が進みます。
まったく別の世界に生き、性格も生き方も絶対に接点などないだろうふたりが偶然に偶然が重なり
関わりを持ってしまった事でお互いが破滅の道を歩んでいく、そんなストーリーです。

漠然と書いているととっ散らかりそうなのでエピソードを追いながら書いてみます。
冒頭にはいつもこの説明が表示されますがフィクションです。

This is a true story.
The events depicted took place in Minnesota in 2006.
At the request of the survivors, the names have been changed.
Out of respect for the dead, the rest has been told exactly as it occurred.
これは実話である。
実際の事件は2006年にミネソタ州で起きた。
生存者の希望で人名は変えてあるが、死者への敬意を込めその他は忠実に描いた。


E1:人喰いワニのジレンマ "The Crocodile's Dilemma"
冒頭はローン・マルヴォがベミジー近くを走っている途中、鹿とぶつかりその反動で後ろのトランクが開き
下着姿の男が逃げ出していく場面から始まります。


一方、ベミジーで保険会社に勤めるレスター・ナイガードはうだつの上がらない男で、
いつも妻からバカにされ出来の良い弟と比較されながら暮らしていました。
この日も昔からのいじめっ子、サム・ヘスに鼻の骨を折られ病院に行きます。


そこで、車の事故で頭を怪我したマルヴォと出会います。
鼻が痛くて缶ジュースが飲めないレスターにマルヴォがそのジュースちょうだいって言ったのをきっかけに、
レスターはサム・ヘスに殴られたことを話し、マルヴォがその男殺してやろうか?と尋ねます。
君がYesと言えば殺してやるよ、と言われますがレスターは最後までYesともNoとも言わずにその場は終わります。


マルヴォは報酬で殺しの依頼を受ける殺し屋さんなのですが、この時はジュースのお礼だったとか?
ストーリーの中でたまに出てくるマルヴォの例え話が実は彼の生い立ちなんじゃないかと思います。
飲んだくれの父親から虐待を受け母親からも捨てられたような、そんな壮絶な子ども時代が
彼を心を持たない冷徹な人間に作り上げたのかもしれません。
だから、もしかしたらマルヴォは苛められ侮辱されるレスターに興味を抱いたのかもしれませんね。
しかし、ここできっぱりとNoと言えないのがレスターなのですが、
レスターにとってマルヴォの悪魔の囁きはとても甘美で、
口にこそ出さなかったけど心の中ではYesと叫んでいたんだろうし、
でもYesともNoとも言わないところがレスターの小狡いところなのかなーと思いました。

ともあれこれを機に彼の人生は大きく変わります。

その頃、警察官のモリーは署長のヴァーンと事故を起こして置き去りにされたマルヴォの車の捜査をし、
凍死した下着男の死体を見つけ、捜査を始めます。


サム・ヘスが殺された事を知ったレスターは再びマルヴォと会い、頼んだ覚えはないと詰め寄りますが、
「立ち向かえ」と逆に説教されます。
そしてその夜、レスターは以前から調子の悪い洗濯機に立ち向かおうと修理し妻の前でスイッチを入れて見せますが
直ったどころか故障させてしまった事で妻にバカにされ今度は妻に立ち向かってしまいます。


つまり、妻をハンマーで殺してしまいます。
その地下室の壁に貼ってあったポスターがこれ。
「もしあなたが正しくてみんなが間違っていたら?」


このドラマは「Whatif」の連続なんだと思います。
もし、レスターがサムに会わなかったら?殴られなかったら?病院に行かなかったら?洗濯機が壊れなかったら?
もし、マルヴォの運転する車の前に鹿が飛び出さなかったら?
そして、もしレスターがサムに立ち向かっていたら?
そんな感じでずっと続くんです。
ほんの少し違う行動をしていたら未来はまったく違うものになっていたんだろう想像をかき立てられるドラマでした。

妻を殺害してしまったレスターはハンマーと返り血を浴びた服を隠しマルヴォに助けを求めます。
そして電話のあとは散弾銃を用意したり、セリフの練習をしたりと、
多分マルヴォを妻殺しの罪を着せようとしていたような感じです。
普段は不器用なレスターがここではテキパキと動いています。
自信の無さが彼を余計に鈍らせていたけど実は意外とやれば出来る子なんですよね。
しかしそこは運の悪い男、レスター。

病院でのマルヴォと会話をしていたという目撃証言があったのでレスターを良く知るヴァーンが
話を聞きに彼の家を訪れ、妻の死体が見つかってしまいますが、
タイミングよくレスターの家に来たマルヴォにレスターが用意していた銃で撃たれてしまいます。


そのあとすぐに警察が駆けつけますがマルヴォが姿を消したので、
レスターは侵入者に妻とヴァーンを殺されたように見せかけます。

マルヴォはレスターの車で次の仕事先に向かう途中交通違反でダルース警察のガスに止められますが、
マルヴォはガスを脅し、ガスはそれに屈して見逃してしまいます。


レスターの手にマルヴォが撃った散弾の破片が入りますが、治療を受けないまま化膿しレスターを苦しめる事になります。


1回でまとめるつもりだったのに1話目から長々と書いてしまいました・・・・
少し長くなりそうなので分ける事にします。