Patrick Melrose Episode 2 "Never Mind"
Based on Patrick Melrose by Edward St Aubyn
Written by David Nicholls
Directed by Edward Berger
Previous → パトリック・メルローズ 「Never Mind」その3
Patrick Melrose:PM(パトリック・メルローズ)
David Melrose:DM(デイヴィッド・メルローズ パトリックの父)
Eleanor Melrose:EM(エレノア・メルローズ パトリックの母)
Nicholas Pratt:NP(ニコラス・プラット デイヴィッドの親友)
Anne Moore:AM(アン・ムーア ヴィクターの恋人?)
Sir Victor Eisen:VE(ヴィクター・アイゼン デイヴィッドの大学の友人?アンの恋人?)
Bridget Watson Scott:BS(ブリジット・ワトソン・スコット ニコラスの愛人)
Johnny Hall:JH(ジョニー・ホール パトリックの友人)
庭に出たデイヴィッドは落ちているイチジクを踏みつけます。
じっと見つめているデイヴィッド。
タクシーに乗っているブリジットとニコラスの会話。
BS:メルローズってどんな人たち?
NP:デイヴィッドは一文無しだった。
彼の恐ろしい父上は彼を勘当したんだ。
彼に残されたのは着古したパジャマだけだった。
BS:なんで?
NP:彼に背くためにあえて医者になるからさ。
以前は作曲家になりたがっていた。なれたかもしれないな。
ドライブしているエレノアとアン。
NP:一方、エレノアはアメリカの大富豪の出身だ。
ドライクリーニング液の特許で稼いだ成金だがものすごく裕福な家だ。
あの家は彼女を口説いて買わせた最初のものだ。
最初の夏みんなでテラスに座っていたら彼女が木から落ちたイチジクが腐って無駄になってる、
世界には飢えて苦しんでいる人がいるのに、と文句を言った。
そうしたらデイヴィッドがとんでもないことを言い出した。
エレノアに四つん這いになって地面に落ちているイチジクをすべて食べろと言ったんだ。
BS:あなたの目の前で?
NP:そう。
でも彼女は抵抗もせずに全部食べたよ。
BS:変態ね。
デイヴィッドはあたりを見渡しパトリックを探しますが姿が見えないので家に入ります。
エレノアとアン。
前の車が止まっているので進むことができません。
EM:充実した人生だわ。
まるでアメリカンインディアンみたい。
早起きして土地のものを食べて生きるの。
チキンが食べたかったら自分で絞殺するのよ。
AM:牧歌的ね。
EM:これはイライラするけど。
車のホーンを鳴らすエレノア。
EM:ランチに行きたいのよ。
エレノアはイラつきながらもう一度ホーンを鳴らします。
AM:パトリックは学校に戻るのを楽しみにしてる?
EM:どうしてみんなパトリックの事を聞けば私が喜ぶと思ってるの?
あの子がどうしてるのかなんて知らないわ。あの子に聞いてよ。
AM:ごめん。私は・・・・
EM:ねえ、今夜はあの子に会えるわよ。どこかに隠れてると思うけど。
そうか、今夜なんだわ。お酒飲まないと。
エレノアは乱暴に車を発進させると前の車を追い越していきます。
目的のレストランに到着しました。
EM:ほら、ここよ。すてきでしょ。
マーセル!マーセル!
戦後、ナチスはマーセル以外の村の男を全員殺したの。
でもラッキーだったわ。何しろ美味しいんですもの。
ふたりはレストランに入ります。
食事をするふたり。
EM:楽しいわね。
ふらふらと寝落ちしそうなエレノア。
AM:ちょっと、起きてよ。
EM:起きてるわよ。私の欲しいもの何かわかる?コニャックよ。
AM:それはお勧めしないわ。
EM:何を言ってるの。
消化の悪いものを食べたあとは飲んだほうがいいのよ。
頭痛がするし。
マーセル、コニャックを。
AM:率直に言ってもいいかしら。
EM:その言葉嫌いなの。
AM:少し飲みすぎじゃない?
E:何が?
AM:こんなランチはあなたのためにも良くない。
パトリックのためにも。
もちろん、家庭内で何が起きてるかは知る由もないけど。
EM:そうよ。わからないわ。
特に結婚もしてなければ子どももいないあなたにはね。
エレノアは食事の代金を払います。
コニャックを飲むエレノア。
EM:私の生活を心配してくれてるから運転してもいいわよ。
エレノアはアンに車のカギを放ります。
森の中で隠れるように身をひそめるパトリック
アンが運転し助手席のエレノアは眠っています。
ラジオをつけるとエレノアが目を覚まします。
EM:だいぶ気分が良くなった。
AM:良かった。
看板を見たエレノア。
EM:ねえ、「OK牧場」よ。行きましょうよ。
家に帰るようだわ。
AM:でも時間は大丈夫?
EM:大丈夫よ。行きましょうよ、お願い。
AM:いいわ。
EM:見て。観覧車よ。
エレノアとアンは観覧車に乗ります。
浮かない顔のエレノア。
AM:あら、あなたのキャデラックが見える。
あなたとこうして過ごせてすごく嬉しいの。
女子だけで出かけられて。
EM:あなたにはわかってもらいたいの。
昔はあんなふうじゃなかったのよ。
AM:デイヴィッドのこと?
EM:初めて会った時、彼の振る舞いは最高にステキだった。
知的で美しかった。
他の紳士気取りの英国人とは全く違ったわ。
私たちは一緒に価値あることをやろうとしていた。
彼は難しい人ではあったけど。
でも頼れる人だと思ったの。
彼と同じ部屋で孤独な今も彼に頼ろうとしているなんてね。
観覧車が止まります。
EM:どうして止まってるの?
AM:すぐに動くわ。
EM:ニコラスのお迎えに間に合わないかも...
AM:大した時間じゃないから大丈夫よ。
EM:ニコラスはデイヴィッドに言いつけるわ。
AM:彼はそんな事気にしないから大丈夫よ。
もうすぐ動くよ。
EM:すごく高いね。
AM:心配することなど何もないわ。
EM:どうして動かないの?
今回の事、デイヴィッドには何も言わないで。
AM:エレノア・・・
EM:お願い。
AM:エレノア、あなた彼が怖いの?
脅えているように見える。
動揺し立ち上がるエレノア。
EM:はやく何とかして!
AM:エレノア、座ってないと。
EM:ちょっと、降ろしてよ降りたいの。
何度も叫ぶエレノア。
続きます。
エレノアにもう少し強さがあったならパトリックを守れたのかもしれません。
かなりどよーんとしてきましたが次もかなりヤバいです。
Based on Patrick Melrose by Edward St Aubyn
Written by David Nicholls
Directed by Edward Berger
Previous → パトリック・メルローズ 「Never Mind」その3
Patrick Melrose:PM(パトリック・メルローズ)
David Melrose:DM(デイヴィッド・メルローズ パトリックの父)
Eleanor Melrose:EM(エレノア・メルローズ パトリックの母)
Nicholas Pratt:NP(ニコラス・プラット デイヴィッドの親友)
Anne Moore:AM(アン・ムーア ヴィクターの恋人?)
Sir Victor Eisen:VE(ヴィクター・アイゼン デイヴィッドの大学の友人?アンの恋人?)
Bridget Watson Scott:BS(ブリジット・ワトソン・スコット ニコラスの愛人)
Johnny Hall:JH(ジョニー・ホール パトリックの友人)
庭に出たデイヴィッドは落ちているイチジクを踏みつけます。
じっと見つめているデイヴィッド。
タクシーに乗っているブリジットとニコラスの会話。
BS:メルローズってどんな人たち?
NP:デイヴィッドは一文無しだった。
彼の恐ろしい父上は彼を勘当したんだ。
彼に残されたのは着古したパジャマだけだった。
BS:なんで?
NP:彼に背くためにあえて医者になるからさ。
以前は作曲家になりたがっていた。なれたかもしれないな。
ドライブしているエレノアとアン。
NP:一方、エレノアはアメリカの大富豪の出身だ。
ドライクリーニング液の特許で稼いだ成金だがものすごく裕福な家だ。
あの家は彼女を口説いて買わせた最初のものだ。
最初の夏みんなでテラスに座っていたら彼女が木から落ちたイチジクが腐って無駄になってる、
世界には飢えて苦しんでいる人がいるのに、と文句を言った。
そうしたらデイヴィッドがとんでもないことを言い出した。
エレノアに四つん這いになって地面に落ちているイチジクをすべて食べろと言ったんだ。
BS:あなたの目の前で?
NP:そう。
でも彼女は抵抗もせずに全部食べたよ。
BS:変態ね。
デイヴィッドはあたりを見渡しパトリックを探しますが姿が見えないので家に入ります。
エレノアとアン。
前の車が止まっているので進むことができません。
EM:充実した人生だわ。
まるでアメリカンインディアンみたい。
早起きして土地のものを食べて生きるの。
チキンが食べたかったら自分で絞殺するのよ。
AM:牧歌的ね。
EM:これはイライラするけど。
車のホーンを鳴らすエレノア。
EM:ランチに行きたいのよ。
エレノアはイラつきながらもう一度ホーンを鳴らします。
AM:パトリックは学校に戻るのを楽しみにしてる?
EM:どうしてみんなパトリックの事を聞けば私が喜ぶと思ってるの?
あの子がどうしてるのかなんて知らないわ。あの子に聞いてよ。
AM:ごめん。私は・・・・
EM:ねえ、今夜はあの子に会えるわよ。どこかに隠れてると思うけど。
そうか、今夜なんだわ。お酒飲まないと。
エレノアは乱暴に車を発進させると前の車を追い越していきます。
目的のレストランに到着しました。
EM:ほら、ここよ。すてきでしょ。
マーセル!マーセル!
戦後、ナチスはマーセル以外の村の男を全員殺したの。
でもラッキーだったわ。何しろ美味しいんですもの。
ふたりはレストランに入ります。
食事をするふたり。
EM:楽しいわね。
ふらふらと寝落ちしそうなエレノア。
AM:ちょっと、起きてよ。
EM:起きてるわよ。私の欲しいもの何かわかる?コニャックよ。
AM:それはお勧めしないわ。
EM:何を言ってるの。
消化の悪いものを食べたあとは飲んだほうがいいのよ。
頭痛がするし。
マーセル、コニャックを。
AM:率直に言ってもいいかしら。
EM:その言葉嫌いなの。
AM:少し飲みすぎじゃない?
E:何が?
AM:こんなランチはあなたのためにも良くない。
パトリックのためにも。
もちろん、家庭内で何が起きてるかは知る由もないけど。
EM:そうよ。わからないわ。
特に結婚もしてなければ子どももいないあなたにはね。
エレノアは食事の代金を払います。
コニャックを飲むエレノア。
EM:私の生活を心配してくれてるから運転してもいいわよ。
エレノアはアンに車のカギを放ります。
森の中で隠れるように身をひそめるパトリック
アンが運転し助手席のエレノアは眠っています。
ラジオをつけるとエレノアが目を覚まします。
EM:だいぶ気分が良くなった。
AM:良かった。
看板を見たエレノア。
EM:ねえ、「OK牧場」よ。行きましょうよ。
家に帰るようだわ。
AM:でも時間は大丈夫?
EM:大丈夫よ。行きましょうよ、お願い。
AM:いいわ。
EM:見て。観覧車よ。
エレノアとアンは観覧車に乗ります。
浮かない顔のエレノア。
AM:あら、あなたのキャデラックが見える。
あなたとこうして過ごせてすごく嬉しいの。
女子だけで出かけられて。
EM:あなたにはわかってもらいたいの。
昔はあんなふうじゃなかったのよ。
AM:デイヴィッドのこと?
EM:初めて会った時、彼の振る舞いは最高にステキだった。
知的で美しかった。
他の紳士気取りの英国人とは全く違ったわ。
私たちは一緒に価値あることをやろうとしていた。
彼は難しい人ではあったけど。
でも頼れる人だと思ったの。
彼と同じ部屋で孤独な今も彼に頼ろうとしているなんてね。
観覧車が止まります。
EM:どうして止まってるの?
AM:すぐに動くわ。
EM:ニコラスのお迎えに間に合わないかも...
AM:大した時間じゃないから大丈夫よ。
EM:ニコラスはデイヴィッドに言いつけるわ。
AM:彼はそんな事気にしないから大丈夫よ。
もうすぐ動くよ。
EM:すごく高いね。
AM:心配することなど何もないわ。
EM:どうして動かないの?
今回の事、デイヴィッドには何も言わないで。
AM:エレノア・・・
EM:お願い。
AM:エレノア、あなた彼が怖いの?
脅えているように見える。
動揺し立ち上がるエレノア。
EM:はやく何とかして!
AM:エレノア、座ってないと。
EM:ちょっと、降ろしてよ降りたいの。
何度も叫ぶエレノア。
続きます。
エレノアにもう少し強さがあったならパトリックを守れたのかもしれません。
かなりどよーんとしてきましたが次もかなりヤバいです。