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海外ドラマや映画の感想いろいろ書いてます。

Sherlock 2-2 The Hounds of Baskerville その4

2014-05-20 23:15:08 | Sherlock S2E2
「バスカヴィルの犬」

Director: Paul McGuigan
Writers: Mark Gatiss

いよいよ今週S3が放送されますね。
でも、BS観れない方たちはDVD発売まで更に待機なんですよね。うむー。
ところでS4について相変わらず情報が錯綜しているようです。
でも錯綜する原因をマーク・ゲイティスさん自ら作っていたりするのでやっぱりこの人たち面白がってるなーと(苦笑)


続きです。

ふたりはバスカヴィルにやってきます。
シャーロックはジープを運転しものものしい警備を観察しています。
ゲートで止められ、許可証の提示を求められ当たり前のようにIDを渡します。
それを見ていたジョンが「君、どうやってここの許可証を?」と聞くので、
「バスカヴィルだけの許可証じゃない。マイクロフトのだ。これは全ての場所にアクセスできるんだよ。
ずいぶん昔に盗んでおいた、念のためにね。」
「Brilliant!」
「何か問題が?」
「捕まるだろ。」
「まだ大丈夫だよ。」
「5分で捕まるよ。『Hi、僕たち最高機密の軍事施設のまわりを散歩しようと思ってきました。』
『Great! どうぞ入ってくれ。ちょうどケトルが沸いたところだ。』撃たれなくてもそんなところだ。」
(ケトルが沸くのところは、ケトルは警察が包囲するという意味もあるそうなので比喩かもしれません。)

その時、「問題無し」とIDが返されゲートを通過します。
「マイクロフトの名前は文字通りドアを開けた。」
「言っただろう、彼は英国政府そのものなんだ。不正がバレるまで20分ある。」
ジープを停め、施設まで案内されます。歩きながらシャーロックはパトロールしている軍人などを観察しています。
そこに伍長のライアンズがやってきました。
「 Are we in trouble?(何か問題があるのか?)」とライアンズに
「Are we in trouble, sir.」と「サー」をつけろとシャーロック。敬語をつかえと言っています。
「Yes, sir, sorry, sir.」
「出迎えか?」
「あなたのIDがすぐに表示されたので、ミスター・ホームズ。警備のライアンズ伍長です。
何か問題がありましたか?」
「そうでない事を願っているよ、伍長。」とシャーロックに
「今まで査察はありませんでした。何も問題はありませんでしたし。」と伍長。
そこにジョンが助け船を出します。

「抜き打ち検査は聞いたことあるか?」
ジョンの方を見る伍長にジョンはIDを見せます。
「第五ノーサンバーランド歩兵連隊のワトソン大尉だ。」
それを見た伍長はすかさず敬礼をします。
英国陸軍の階級だと伍長はかなり下っ端で大尉はそれより10クラスくらい上の階級の幹部クラス、
いわゆる将校なので、それはもう偉いんです、ジョン。
ちなみに大尉のすぐ上は少佐になり、企業でいうとほぼ役員クラスです。

「バリモア少佐が快く思っておりません。お二人に会いたいそうです。」
「悪いが我々にはあまり時間が無いのですぐに取り掛かる。」
何しろ20分しかないのでジョンがそう言いますが、ライアンズがまだ何か言いたそうなので、
「That’s an order, Corporal.(これは命令だ、伍長)」と伝家の宝刀を出すジョン。
もちろん大尉から命令をされれば伍長は逆らえません。
「Yes, sir.」ですぐに実行です。
それを見ていたシャーロックが嬉しそうです。

最初のセキュリティシステムにIDを通すとシャーロックは腕時計を見ます。
ここからシステムのセキュリティ承認の要請がスタートします。
「久しぶりに命令をしたよ。」とジョンに「楽しかった?」とシャーロックが聞くと、
「Oh yeah」と答えます。何?この人、かっこいいんですけど~(笑)

もう一度セキュリティを通るとエレベータ-のドアが開きます。
システムは「マイクロフトホームズ、承認保留」の表示が出ています。

エレベーターに乗りライアンズが-1のボタンを押しますが、-2、-3、-4、Bまである事にシャーロックが気づきます。
そして地下1Fに到着するとたくさんの動物が迎えてくれました。
シャーロックはケージの中を観察しながら「どのくらいの動物がここにいるんだ?」と聞き、
「多数です。」とライアンズが答えます。
ケージを見ながらくるりと1回転するシャーロックの立振る舞いは本当に優雅です。
研究所の中は白で統一されていて、更にライトの効果もとてもステキだし。

「これまでに逃げたことは?」と更に質問。
「逃げるにはエレベーターを使わなければなりませんが彼らはそこまで賢くありません。」とライアンズに
「人間が手助けをしない限りはね。」とシャーロックが言います。ほんのり尋問してます。
そこに男がやってきます。フランクランド博士です。
ライアンズは査察だと説明します。

「ああ、新顔だね。素晴らしい。だがここから出られなくならないよう注意しないと。」
とフランクランド博士は「タップを調節しにきただけなんだ。」とすぐに立ち去ります。

「このエレベーターはどのくらい下まで行くんだ?」とジョンも質問します。
「かなり下まで行きます。」
「下には何が?」
「廃棄物置き場です。」ライアンズはそう言うと違う部屋に案内します。
フランクランド博士がエレベーターの前からこちらを窺っている様子を見せ、
シャーロックも博士を見ています。

歩きながらシャーロックはあらゆるものを観察しジョンは質問を続けます。
「ここでは何を研究してるんだ?」
「査察をされるのですからご存知かと思います。」とライアンズに突っ込まれますが、
「専門外だから。」とジョン頑張ります。
「幹細胞の研究から風邪の治療薬まであらゆる研究です。」
「だが主には兵器?」
「はい、何らかの兵器の研究です。」
「生物、化学・・」
このジョンのセリフ「Biological, chemical」はNBCの事を言ってるのかもしれませんね。
「nuclear, biological, chemical (核、生物、化学)」の兵器です。
それに対し、ライアンズはこう答えています。
「ひとつの戦争が終わるとまたあらたに始まります。新たな敵との戦いに備えて我々は準備をしなければなりません。」
セキュリティシステムにライアンズがIDを通し続いてシャーロックも通すとふたたび時計を見ます。

ここでシステムが「query query query」の表示になります。疑いあり、問い合わせ中、な感じだと思います。

シャーロックをお猿さんが出迎えます。
「OK、マイケル。次はハーロー3を試しましょう。」と指示を出す女性にライアンズが
「ステープルトン博士」と話しかけます。
ライアンズのうしろでシャーロックが「ステープルトン」と呟きます。

「誰?」と博士が聞くので「最優先事項です。上層部からの命令で査察です。」とライアンズ。
「本当に?」と博士が言うとシャーロックは博士の正面に立ちます。
「質問に答えてもらいます。バスカヴィルでのあなたの任務は?」
そんなシャーロックを見て博士が吹き出すように笑います。
「質問に答えて。」とジョンが言うと「機密ですので私が自由に話すことはできません。」と答える博士に、
シャーロックは笑顔で「あなたは間違いなく自由ですよ。」と言った後すぐに笑顔を消し、
「私はあなたがそのままでいることをお勧めしますよ。」と言います。
「あらゆる研究をしているの。主に遺伝子の掛け合わせをしているけど。」
博士の『遺伝子』という言葉に反応したシャーロックはポケットから手帳を出し文字を書きながら
「僕はあなたの名前を知っている。」と何だか嬉しそう。
「まさか」と博士。
「人々は偶然の一致などあるわけがないと言う。彼らは何と退屈な人生を送らなければならないんだ。」
シャーロックはそう言うと「BLUEBELL」と書いたメモを見せます。

ジョンはセリフがあまり無いので目立ちませんが、見てると相変わらずリアクションが面白いです。

続きます。

Sherlock 2-2 The Hounds of Baskerville その3

2014-05-18 16:51:54 | Sherlock S2E2
「バスカヴィルの犬」

Director: Paul McGuigan
Writers: Mark Gatiss

昨日、「Sherlock Uncovered」が放送されましたね。
シリーズごとにUSのPBSで放送されたものをまとめたものだと思います。多分。。。(笑)
S3のものは無料配信と有料配信があってAmazonやiThunesでDLできますが、
残念な事にJPのアカウントではできません。AmazonはわかりませんがAppleはUKでした。



続きです。


ジョンが大きなバッグを2つ持って外に出るとSpeedy's からハドソンさんの声が聞こえてきます。
「一緒に船旅なんていくつもりなかったのね!」

「隠し妻のことがバレたみたいだね。」
タクシーのドアを開けて待っているシャーロックにジョンが言うと
「イスラマバードの件を知るのが楽しみだな。」とシャーロック。
チャタジーさんはここにも奥さんがいるようです。やり手です。
「パディントン駅まで。」


ダートムーアの美しい風景が広がります。
シャーロックがランドローバーを運転しています。

スクリプトをUPしてくださっているサイトを読んでいたらこの場面のコメントに
2人が「Yellow Car」をやっていなかったらすごいがっかり。。と書いてあって、
何だと思ったら「Cabin Pressure」ネタだったのね(多分ですが)
Cabin Pressureというベネディクト出演のBBCのラジオドラマの中で「Yellow Car」というゲームで遊ぶシーンがあるんです。
うん、ふたりがそれで遊んでいたら楽しいかも~。

大きな岩の上にいるシャーロックにジョンが地図をみながらこの辺りを説明します。
「あれがバスカヴィル、あれがグリンペンヴィレッジ。であれがデュワーズ窪地。」
ジョンの指さす方向を見ながら確認するシャーロックは「あれは?」と一方向を指さします。
ジョンは双眼鏡を覗きながら答えます。
「地雷原かな。バスカヴィルは軍事基地だから誰も立ち入らないようにしてるのかも。」
「なるほど。」

このシャーロックは舞台役者ような出で立ちで反則なくらい(笑)かっこいいんですよ。

2人がお泊りする「The Cross Keys」の駐車場に車を停めると、
「BEWARE THE HOUND」(ハウンドにご用心)の看板のとなりでフレッチャーがツアーの勧誘をしています。
「ツアーは1日3回です。みんなにも教えてください。命が惜しければ夜は湿原に近づかないで。
よく来るのであれば覚えていてください。」

入口に向かいながら歩いている時にシャーロックがコートの襟をたてるので
ジョンがじっと見ていると「寒いんだ」と一言。
「Boutique Rooms & Vegetarian Cuisine」と書いてある入口から中に入って行きます。
フレッチャーがハウンドのマスクをかぶり唸り声をあげた瞬間、ヘンリーのパパが襲われている場面に変わります。
「バスカヴィル」は演出もすごいと思うの。

ヘンリーはカウンセリングの最中でした。
「このあたりの部分は相変わらずだけど今回は文字がみえた。」ヘンリーがモーティマー先生に話します。
「LibertyとIn。I、N。Liberty IN。どういう意味だと思う?」


ジョンがチェックインしている間、シャーロックはパブをうろうろしています。
オーナーのゲイリーが「ダブルベッドルームじゃなくてすまないね。」と言いながらジョンにカギを渡します。
「僕たち、違・・・」と言いかけたジョンですがゲイリーのニッコリぶりに黙ってお金を渡します。
「今お釣りを」とゲイリーがレジに向かいジョンが視線を落とすと一枚の伝票が目に入ります。

「Undershaw Meat Supplies」と書いてありお肉やさんの伝票だったのでジョンはこっそりその伝票を抜き取ります。
このふたりのやりとりで「Ta」と出てくるのは「Thank you」の省略なんですね。
私はずっと「タ」って何だろうと思ってました(笑)
ゲイリーからお釣りを受け取ると「地図にあるドクロのマークは何?」と聞きます。
「ああ、あれね。」
「海賊?」
「グリンペン地雷原と言われているところだよ。」
「そうなんだ。」
「君の考えているようなものではなくて、バスカヴィルの実験場なんだよ。
80年も続いているけど、そこに何があるかなんて本当は誰もわかっていないんだ。」
ずっとパブをウロウロしていたシャーロックはテーブルの上にあるものに興味を示しています。

これですよ、これ。私の大好きなシーンです。
何だかおしゃれな雑誌に出てくる一枚のフォトグラフな雰囲気なんです。

「爆発物?」ジョンはまだゲイリーと話しています。
「爆発物だけじゃないんだ。そこに侵入すると運がよければ吹き飛ばされるから、
散策するときは気をつけて歩きなよ。」
「サンキュー、覚えておくよ。」
「観光にはマイナスだから悪魔のハウンドには感謝してるんだ。あのドキュメンタリー観たか?」
「観たよ。」
「ヘンリー・ナイトと彼の魔犬に感謝だ。」
「目撃したことある?」
「俺はないけどフレッチャーが見たそうだよ。彼は魔犬のツアーをやってるんだ。知ってる?」
ゲイリーは外にいるフレッチャーを指さすと会話を聞いていたシャーロックも外を見ます。

「商売には役に立つね。」
「忙しくなったよな、ビリー。」
「そうなんだ、モンスターハンターがたくさんくるよ。今はツイッターですぐ広まるからね。」とビリー。
「エールが切れた。」とゲイリーに言うと「わかった。」と取りに行きます。
「魔犬やバスカヴィルやらで夜も眠れないね、ゲイリー。」ビリーが言うと、
「子供のように寝てるよ。」とゲイリー。
ビリーはジョンに向かって「嘘だよ、彼はいびきをかくんだ。」とビリーが言うと、
「Hey, wheesht!」とゲイリー。wheeshtはスコットランドの俗語で「Quiet(静かに)」だそうです。
「君の彼もイビキかく?」とビリーに聞かれたジョンは「・・・チップスもいくつかくれ。」とスルー。
ラブラブな彼らを前に否定する気力もないようです、ジョン(笑)

外に出たシャーロックは途中テーブルに置いてあった誰かの飲み残しのドリンクを手にフレッチャーのところに行きます。
彼のポケットには何かのレースの新聞が差し込んでありました。
「同席してもいいかな?」とシャーロックに「どうぞ。」とフレッチャー。

「これ、嘘だよね?本当はハウンド魔犬なんて見てないんだろう?」とシャーロック。
「君、新聞記者?」
「いや、ただの好奇心。で、見たのか?」
「多分ね。」
「証明できる?」
「あんたに話す義理はないよ。失礼。」そう言ってフレッチャーは席を立ちます。
その時、ジョンが「ヘンリーに電話・・」と言いながらシャーロックの向かい側に座ります。
すかさずシャーロックは「賭けは無しだ。悪いね、ジョン。」と言います。
するとフレッチャーが「賭け?」と食いついてくるので、
「僕の計画には暗闇が必要だ。あと30分もすれば・・・」とシャーロックが続けると、
「ちょっと待てよ、賭けって何だ?」とフレッチャー。
「ジョンと50ポンド賭けたんだよ。君が魔犬を見たことを証明できないって。」
するとジョンはすぐに状況を理解して「そう、パブの人が君がそれを証明でいるって言ってたから。」と合せます。
咄嗟に状況を判断して対応できるジョンの能力は軍隊仕込みでしょうか。スゴイです。

それを聞いたフレッチャーはシャーロックに向かって「じゃあ、あんたの負けだよ。」と言います。
「見たんだよ、1ヶ月前に窪地でね。霧が深くて客も少なかったんだ。」
「証人はいないだろう。」
「いないけど、」
「ダメだね。」
「待てよ。」そう言ってフレッチャーはシャーロックにスマートホンの画像を見せます。
シャーロックは「それじゃ証拠にならないよ。」と鼻で笑います。
「悪いな、ジョン。僕の勝ちだ。」
「待てよ、これだけじゃないんだ。みんな窪地には行きたがらない。嫌な感じがするからだ。」
「憑りつかれてると言うのか?それを信じろと?」
「そうじゃない、あそこには何かがいるんだ。バスカヴィルから逃げてきた何かが。」
「クローンのスーパードッグか?」
「かもな。あそこは長年何かを噴霧してるか、水に何かを入れてるんだ。」
「証拠はその画像だけ?」

シャーロックが言うとフレッチャーは少し考えたあと、話を続けます。
「国防省で働く仲間とある週末、釣りに行く約束をしたけど彼は来なかった。
夜、彼に会ったときまっさおな顔をして『今日、恐ろしいものを見たんだ、フレッチ。』と言ったんだ。
『2度と見たくないものを』と。彼は秘密の軍事基地にいたんだ。ポートダウンかバスカヴィルかも。
その研究所で恐ろしいものを見たと。犬くらいのネズミ、そして犬は・・」
フレッチャーは足跡を模った石膏を見せ、「犬は馬のように大きかった。」と言います。

「50ポンドだったね。」とジョン。
シャーロックは無言でお財布からお金を出しジョンに渡し、席を立ちます。
フレッチャーは「サンキュー」とドヤ顔でした。

続きます。


Sherlock 2-2 The Hounds of Baskerville その2

2014-05-16 23:52:59 | Sherlock S2E2
「バスカヴィルの犬」

Director: Paul McGuigan
Writers: Mark Gatiss

前回、カウチにまるまるシャーロックがかわいい!と書きましたが
冷静に考えるとまるまってる姿に違和感がない男性30代、というのもどうなんでしょう。。。


続きです。

221B。
テレビではダートムアのドキュメンタリーが流れています。
この土地にあるバスカヴィルの施設を映し出しながらリポーターが「生物化学兵器研究所」と紹介し、
政府の陰謀を仄めかしています。
第2次大戦以降、この研究所では「遺伝子変異による動物兵器の開発」をしている噂が断たず、
怪物が存在すると言われている、とリポーターが話します。
シャーロックはテレビの画面と向かい側に座る依頼人、ヘンリーに交互に視線をやりながら
指だけイライラと動いています。

画面はヘンリーへのインタビューに変わります。
「僕は子供だった。湿原にいた。暗かったけど確かに見たんだ。父を殺した何かを。」
そしてヘンリーが9歳の時に描いた絵が映ります。
シャーロックはそこでテレビを消し「何を見たんだ?」と聞きます。
「これからそれを言うところだよ。」とヘンリーが言うと、
「テレビのインタビューではなく、編集されていない話を聞きたい。」とシャーロック。

「そうだよね、ごめん。」そういいながらナプキンを出して鼻を拭くヘンリー。
「ゆっくりでいいよ。」とジョンが気遣いますが「でも、早くしてね。」とシャーロック。
「ダートムアをご存知ですか?ちょっと荒涼としていますがとても美しい所なんです。」
「興味ないから先に進んで。」
そうシャーロックが言った時のジョンがちょっと怖いです。

「母が死んだあとよく父とそこを散歩したんです。」とヘンリーが続けると
「お父さんが殺された夜の話をしよう。どこで殺されたんだ?」
「Dewar's Hollow と呼ばれる地元では有名な場所で・・」とここでヘンリーがシャーロックを見ると
「続けて」と言うように首を傾げるので「古い言葉で悪魔の事なんです。」ヘンリーが言いますが、
シャーロックは片眉を上げて「それで?」とだけなのでジョンがちゃんとフォロー。
「君はあの夜、悪魔を見た?」ジョンの問いかけにヘンリーは「Yes」と答えます。
「巨大で、まっ黒な毛皮で、赤い目をしていた。そいつが父を捕らえて引き裂きバラバラにした。」
シャーロックはヘンリーをじっと見つめます。

「それしか覚えてない。次の日の朝、湿原を彷徨っているところを僕は保護されたんだ。
父の死体は見つからなかった。」
ヘンリーの言葉を受けて「オオカミかな?」とジョンがシャーロックに話しかけると
「遺伝子実験かも。」とシャーロックがバカにしたように言うので、
「あなたは僕を笑うんですか?ミスター・ホームズ」とヘンリー。
「なぜ?冗談なのか?」
「僕の父はバスカヴィルで怪物が生み出されているといつも訴えてみんなに笑われていた。
少なくともテレビの人たちは真剣に話を聞いてくれたんだ。」
「そして僕が思うにデボン州観光旅行促進の役に立った。(ダートムーアはデボン州です)」
表情も変えずに皮肉炸裂のシャーロックをジョンが食い止めます。
「ヘンリー、お父さんの事件は20年前の事だ。なぜ、今依頼を?」
ヘンリーはシャーロックに向かって答えます。
「ミスター・ホームズ、全て笑いごとだと思っているなら僕の助けになるとは思えない。」
ヘンリーがそう訴えて席を立つと代わりにシャーロックがジョンの質問に答えます。
「昨夜、何かが起こったからだ。」
「昨夜って何が?」ジョンが再び聞くと、ヘンリーも立ち止まり「何で知ってるんだ?」と言います。
「知ってるんじゃない、観察しただけだ。」
シャーロックの言葉にジョンがちょっとうんざり顔です。「始まったよ」って感じですかね?

「君は今朝始発の電車でデボンから来た。電車の中でまずい朝食とコーヒーを摂った。
通路をはさんだ向かいの席の女性を気に入ったが今は気が変わった。
ただ、君は今日最初の煙草を切望している。座りなさい、ミスター・ナイト。
そして煙草を吸いなさい。僕も喜ぶ。」
ヘンリーは呆然としながらジョンの顔を見ますが、ジョンはため息するだけでした。
再び椅子に座りながら「なぜ、わかったんですか?」と聞けばジョンが、
「大したことじゃない。」と言いますがシャーロックは構わず続けようとします。
「パンチされたチケットのクズ・・・」
「シャーロック、今はダメだ。」
「いいだろう、ずっとここに閉じ込められてるんだから。」
「君はひけらかしているだけだ。」
「もちろん、それが僕の仕事だ。」そう言うとヘンリーに向かいます。

「君は電車でコーヒーをこぼしナプキンで拭き取った。その染みから、君がミルクを飲まなかったとわかる。
更にその上にはケチャップも。君の唇や袖にもついている。電車で出される朝食と言ったらおそらくサンドイッチだろう。」
「なぜ朝食がまずいとわかるんだ?」
「電車の食事なんてまずいに決まっている。」まだまだ続きます。
「ナプキンにある手書きの文字は女性特有のものだ。文字の角度から通路の向こう側の座席から書いたことがわかる。
そして彼女が電車を降りた後、これは想像だが、君はこぼしたコーヒーをナプキンで拭き取った時に、番号が滲んでしまった。
だから自分のペンでなぞった。しかしさっき君はそのナプキンで鼻を拭いた。もう彼女に興味がない事がわかる。
君の指はニコチンに染まっていて今は指が震えている。それが何のサインなのか僕にはわかるんだ。
電車では吸えないし、キャブでここに来る前にも吸う時間はなかった。」
「今は9時15分。そろそろ我慢の限界だ。
エクセター発(デボン州にある町です)ロンドン行きの始発は5時46分だ。
始発に乗らなければならない重要な何かが昨夜起こった。間違いはあるか?」

しばし呆然のヘンリーは一言「No」とだけ言い、それを聞いたシャーロックが営業用スマイル。
(だって目が笑ってないし。。。)
「完璧だ。驚いたな、話には聞いていたけど。」
「それが僕の本業だ。」
そして突然ヘンリーの方に乗り出すと「さあ、もう黙って、煙草を吸って。」と真剣に言います。
メモをとっていたジョンがその様子を見て眉をひそめながらもヘンリーに質問します。
「ヘンリー、君は7歳で既にご両親を亡くしているんだね。」
その時シャーロックは煙草を吸い始めたヘンリーに近づくと勢いよくヘンリーの煙を吸い込みます。
(この場面初めて観たときはあまりにもコントっぷりなSherlock(ベネディクト)に衝撃を受けましたよー)

ヘンリー固まりつつも「そうです。」と答えジョンもきりっと医者的発言をします。
「かなりトラウマになっただろう。君の傷ついた心が話を創作したかもしれない・・」
再びヘンリーの煙を吸い込むシャーロックですがその姿に呆然としながらも話を続けるふたりでした。
「・・どうかな?」とジョン。
「それはモーティマー先生も言っていました。」
「誰?」とジョンに「彼のセラピストだ。」とシャーロック。
「そうです。」とヘンリーが答えると「明白だ」と再びニッコリとシャーロック。

「ルイーズ・モーティマー。彼女は僕が自分と向きあわないといけないと考えています。
それがダートムアに戻ってきた理由です。」
「ヘンリー、君がデュワーズ窪地に戻った時何があったんだ?
君はセラピストのアドバイスを聞いてそこに戻り、今は諮問探偵に相談をしている。
君を変えたものは何だ?」
「窪地は奇妙なところなんだ。自分の中に冷たい恐怖を感じる。」
「詩が読みたくなったらジョンが彼女に送ったメールを読むから大丈夫。」
ジョン、爆発5秒前のような深呼吸(笑)
「何を見たんだ?」
「足跡。父が殺された場所にあった。」
その言葉を聞いてシャーロックはあきれたように椅子の背もたれに寄りかかります。
「男?女?」ジョンが真剣に質問をすると「どちらでもない。それは・・・」とヘンリーの言葉を遮るように
「足跡?それだけか?」とシャーロック。
「だけど、それは・・・」
「悪いけど、モーティマー先生の言う通りだ。それは子供の頃のトラウマが作り出した妄想だ。
つまらん!さよなら、ミスター・ナイト。煙草をありがとう。」
「だけど足跡はどう説明を?」
「他の動物だって足跡はつくだろう。それだけだ。君とデボンに行ってお茶でもおごるよ。」
シャーロックはそう言うとキッチンに行くのでヘンリーは振り返り叫びます。
「ミスター・ホームズ、その足跡は巨大なハウンドなんだ!」
その言葉を聞いて立ち止まったシャーロックは「もう一度言ってくれ。」と言います。

「僕が見つけた足跡は・・・」
「違う、ちゃんと正確に、今言った言葉を繰り返してくれ。」
「ミスター・ホームズ、その足跡は巨大な・・・ハウンドだ。」
その言葉を聞いたシャーロックが突然「依頼を受ける。」と言うのでジョンが「何だって?」と突っ込みます。
「興味深い事件をありがとう。」そう言いながらシャーロックはいつものポーズをとりながら再びリビングへ。
「いやいや、ちょっと待て。さっきまで足跡なんて退屈だって言ってたのに今は興味深い?」
再びジョンの突込みです。
「足跡は関係ないよ、ジョン、君は相変わらず何も聞いていないな。バスカヴィルは知ってる?」
「何となく。それって極秘中の極秘だろ?」
「そこから始めよう。」シャーロックの言葉に「それじゃ、ダートムーアに?」とヘンリー。
「いや、僕は忙しいから行けないけどかわりに優秀な助手を送るよ。」
シャーロックはジョンの肩をポンポンと叩きます。
「理解力は無いけど情報収集に関しては信頼できるんだ。」
「何言ってるんだよ君は。事件なんて抱えてないだろう。ちょっと前まで退屈だって文句言ってたじゃないか。」
「ブルーベルだよ、ジョン。僕にはブルーベルの事件があるんだ。暗闇で光るうさぎだ。」
そしてシャーロックはヘンリーに向かって「NATOが騒いでいるんだ。」と大真面目な顔。
「ちょっとすみません、あなたは来ないんですか?」とヘンリーが言うと、
シャーロックはジョンに向かって例のあの顔です(笑)私の大好きな場面です!

これ、一応残念そうな悲しげな表情らしいですよ。見えないけど(笑)
それを見たジョンは「ああ・・・わかったよ。」と言ってマントルピースの向かいます。
そうして骸骨のビリーを持ち上げ中から煙草を出し、シャーロックの方へ放り投げます。

結局、いつの間にか勝負になっていたんですね。ジョンが隠していた煙草を出す時のこの嬉しそうな顔は、
「煙草が吸える!」ではなくて「勝った!」という表情ですもんね。
そしてシャーロックはそれを一旦受け取りますがすぐに自分の肩越しに投げちゃいます。
「もう要らないよ。僕はダートムーアに行く。」
そしてリビングの出口に向かって歩きながら「ヘンリー、僕たちは後から行く。」と言います。
「え?来てくれるんですか?」と状況がよくわからないヘンリー。
「20年前の失踪に巨大なハウンド。これを逃す手はないだろう。」シャーロック、Game is on!


続きます。

Sherlock 2-2 The Hounds of Baskerville その1

2014-05-14 23:19:46 | Sherlock S2E2
「バスカヴィルの犬」

Director: Paul McGuigan
Writers: Mark Gatiss,


バスカヴィルの途中でS3が始まってしまいずっと放っていたのですが、
嬉しいことに読んでくださっている方がいらっしゃったので、張り切って再開します!
ですがかなり間も空いた上にS3から画像の貼り方も変えたので最初からやりなおそうと思います。
何が違うのかというと、画像がより多くなっています。それだけです(笑)
きっといつものようにのろのろ続くと思いますが、
よろしければおつきあいのほどよろしくお願いいたします。


夕暮れの森の中で子供が何かに追われるように走っているところから始まります。
途中出会ったワンちゃんを連れたおば様に「大丈夫?迷ったの?」と聞かれますが、
犬を見た途端悲鳴を上げ、ひとり佇む男性に画面が変わります。

OP終了後、Speedy'sのウィンドウに何とワンちゃんたちがいるんですよね。
こういうさりげないネタも好きなんです。


ドアが開いたのでジョンが振り返るとそこには銛を片手に血まみれのシャーロックでした。
「それで地下鉄に乗ったのか?」とジョンが聞くと「乗せてくれるキャブがなかったんだ。」と
乗車拒否されたらしいシャーロック。普通は逮捕されちゃうレベルではないのか?これ。

キレイになって部屋に戻ってきたシャーロック(まだ銛は持ち歩いていますが)、
「何かある?」とジョンに聞きます。
新聞に記事を読み上げるジョンはそこに掲載されているシャーロックの写真を見つけつつ更に続けます。

ウロウロと部屋の中を歩き回るシャーロックですが「重要な事件はないのか?」と叫ぶと、
ジョンに向かって「アレが必要だ。」と言います。
「John, I need some. Get me some.」

そんなシャーロックにジョンは「No」の一言。
食い下がるシャーロックですが、「何があろうときっぱりやめるって話し合っただろう?」とジョンは
「君が根回ししたから半径2マイル内で君に売る人はいないよ、覚えてる?」と続けます。
「ばかばかしいアイデアだ。誰が考えたんだ。」とシャーロックにジョンはあてつけるように咳払い。
「ハドソンさん!」とシャーロックは叫びそのまま部屋中を探し始めます。
「聞けよ、シャーロック。君は本当によく頑張ってるよ。だからあきらめるな。」
ジョンが宥めますがシャーロックは「どこにあるんだ。」と探し続け、
最後には「Please」とジョンを見ます。

しかしジョンはそっけなく「ダメ。」と一言。
「来週の宝くじの番号教えるから。」シャーロック必死です。
そこにハドソンさんが入ってきます。

「あらあら」というハドソンさんに「僕の秘密の備蓄どこにやったんだ。」とシャーロック。
「あなた、私に何も触らせないでしょ。本当はそうしたいんだけど。」
「僕の家政婦じゃないでしょ!」
「違うわよ。」
シャーロックは呻きながらバタバタと部屋を歩き再び銛を手にするので、
ジョンがハドソンさんにお茶を飲ませるよう合図をします。

「お茶でもどう?銛を置いて。」とハドソンさんが言うと「お茶より7%強いモノが欲しいんだ。」と言いながら
ハドソンさんに銛を向けて「またチャタジーさんと会ったんですか?」と推理を始めます。
チャタジーさんはSpeedy's の店主ですね。
「新しいドレスなのに袖に小麦粉がついている。パンを焼くのにその服は着ない。」
ジョンが「シャーロック・・・」と諌めようとしますが、止まりません、シャーロック。
「親指に削りかすのあと。スクラッチカードだな。」そして鼻をくんくんさせて、
「Kasbah Nights.(多分Kasbahという香水だと思います)月曜の朝からすごく際どいな。
そう思わないか?僕のブログに香水の識別について書いてあるから読んだ方がいい。」

「やめて」とハドソンさんの言葉も聞かず更に続くシャーロックの推理。
「彼と船旅に行くのはやめたほうがいい。彼には『Doncaster』で出会った妻がいる。僕しか知らないけど。」
(Doncasterはサウス・ヨークシャーにある町ですが、
この時シャーロックはサウス・ヨークシャー訛りで「Doncaster」と言っています。)
「シャーロック!」とうとうジョンが声を張り上げ、ハドソンさんは何の事かわからないわ!と部屋を出て行きます。
そしてシャーロックはカウチにまるまります。このまるまりがすごーく可愛いんですよね。

「何をやってるんだよ。」と怒るジョンに「君にはわからないよ。」とシャーロック。
「謝って来いよ。」
「謝る?」
「そうだよ。」
「君が羨ましいよ、ジョン。」
「何でだよ。」
「君の思考はとても穏やかで単純でほとんど使われていない。
僕のは暴走したエンジンだ。発射台で立ち往生してバラバラになるロケットみたいなんだ。」
そして「僕には事件が必要なんだ!」と叫びます。
「君、解決したばかりだろう。銛でブタを刺して。」負けずにジョンも叫びます。
「それは今朝の話だ。次はいつ来るんだ。」とイライラするシャーロックに「ウェブサイトには?」とジョン。
シャーロックはジョンにPCを渡し、届いている依頼の内容を話し始めます。
余談ですが、PCを渡された時のジョンの顔がものすごくツボでw

「ミスター・ホームズ、ブルーベルがどこにもいないの。どうかお願いです。助けてください。」
この依頼はシャーロックのブログにも載っていましたね。
カースティ・ステープルトン、8歳の女の子です。一生懸命お願いしているのに、
うさぎだったからか「話にならない」とシャーロック冷たいです。
「ブルーベル?」とジョンが聞くと「うさぎだ!」と叫んでます。
「カースティによるとブルーベルの体が妖精みたいに光って翌朝消えたんだそうだ。
小屋はロックがかかっていて侵入の形跡は無し。」と変なアクションつきで説明するシャーロック。
「よく考えたらスゴイ事だな。レストレードに電話してうさぎが逃げたと言おう。」

「マジで?」とジョンに「それか、クルードをやろう。」とシャーロック。推理ゲームですね。
「嫌だ、君とは2度とやらない。」
「何でだ」
「被害者が犯人だなんてあり得ないだろう?」
「それが唯一の解答だ。」
「そんなルールはないんだ。」
「ルールが間違ってる!」シャーロックが叫ぶのと同時にドアベルがなります。

「呼び鈴だ」ジョンが言えば「あの鳴らし方は」とシャーロック。
そして2人揃って「依頼人だ。」


この場面大好きなのでついつい長引いてしまいました。
続きます。

閑話 Sherlock Fanmade 動画

2014-05-12 23:15:21 | BC_2013・2014
引き続きもうひとつ閑話です。


昔、ラッセル・クロウ版ロビンフッドのトレーラーにひとめ惚れし、
その後、トレーラーで使われた曲をアレンジした某アメドラのfanmadeトレーラーを見つけ
またしてもひとめ惚れし、いつかこんな動画を作りたいなーと思いつつ幾星霜(笑)

こういう作業がものすごく好きで一日ずーっと作業していられるオタク体質な私ですが、
動画にまで手を出してしまうと本当に睡眠時間がなくなってしまうので自重してきました。

が、今年のGWはかなり長い休暇となったので長年の思いをぶつけるべくちょっとだけのつもりで作ってみたんです。

嵌りました。

ムービーメーカーなので大したものは作れませんが、かなり真剣に2日かけて作ってしまいました。
もちろんSherlockの動画です。

友人に見せたところ「クドイ」と言われたシロモノですがこのブログを見て頂いてるみなさまにお見せしたいと思い、
ドン引かれるのを覚悟でYoutubeにこっそり限定公開しました。
内容はS2E3「The Reichenbach Fall」のトレーラーのつもりでしたがほとんどあらすじと化しています。


実は曲のアレンジは冒頭に書いた某アメドラの動画をそっくり(無断で)マネしているので
限定公開にしています。限定なのでリンク先でしか観れませんので下記リンクからお入りください。

SherlockDicomadeV5

ここまで書いて何か妙に緊張してきましたが(笑)
ご覧になる方はどうか寛大なお心でよろしくお願いいたします。


次こそバスカヴィルをUPします。