漢方薬剤師の日々・自然の恵みと共に

漢方家ファインエンドー薬局(千葉県)
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慢性アトピーを漢方で・炎症の記憶

2015-06-13 | 肌トラブル・アトピー・美容
子供のころからのアトピーでしばしばかゆみが襲うという中年女性。
来局時の肌状態は、湿気の多いこの時期にもかかわらずカサカサと乾燥して深く黒ずみ夜間は掻いているとのこと。
血虚風燥と肺腎陰虚を対策しようと二種類の漢方薬で対応。

半月後、初回よりずいぶん肌がきれいに。
ご本人も漢方を飲んで数日で自分の体質に合ってるなあと実感したそう。
引き続き同じ処方を続けていただくことにしました。漢方スキンケアも瑞花露で開始。


スモークツリーの花

すぐに漢方の効果を実感していただけたのは、この処方が体質に合っているということでしょう。
ですが、炎症を起こした肌は敏感になっています。つまり炎症を起こした記憶を長々と持ち続けているのです。ちょっとしたきっかけでその部分から再燃することがあります。
油断することなく養生を重ねて、安定した状態をできるだけ長く維持し、正常なターンオーバーを行えるよう肌を安心させることが大切ですね。

急性炎症のときに駆け込んでくる人が多いのですが、そんな時は炎症を冷ます対策を優先しなければならず、肌体質の改善はそのあとからになります。
だけど、急性炎症が落ち着いてくると「治った」と勘違いしてその後のケアをやめてしまう人も多いです。

肌のつらいの記憶が遠ざかるまで、コツコツ養生を重ねましょう。


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