高尾山雨

先日の連休は息がふさがりそうなほど蒸し暑く、しばしば雨。
それでも高尾山に初めて挑戦した。

（途中の展望台から）
富士山も見えるという稲荷山コース。スタート時は晴れ。
晴れ女の私の運できっと山頂に着いたらもっと晴れるに違いない。

と、山頂間近で天に負けてしまった。急に冷たい風が吹き、どっと雨。

あわてて走り込んだ木の根元に愛らしい花。ヤマホトトギスか。

この先の245段の階段は雨であっという間に、
グラスタワーのドンペリみたいな（TVで見たことがある）滝状態になった。
その階段をむきになって黙々と登る。気分はハイテンションだが、息は切れる。
他の人の荒い息が近づいてくる。後ろの人に道を譲る。
冷たい雨が汗だくの体を冷ます。また登る・・・

やっと山頂！　大きな富士山が見える、はず・・・


下り、一号路に向かう。
雨はざんざん降るけど、人はぞくぞくやってくる。
山の雨は柔らかく、どの人も雨を嫌がる気配はない。


汗だくの火照った体にとって、山の雨は心地よく、


たまの晴れ間に草木の香りが立ちのぼり、




（ぼやけて写っているのはヌスビトハギ）
森はいっそう濃厚になり、

雨にうたれるほどに、

そんな森になめらかに溶けていくような気分になった。