僕が中学生になった頃は、「中1時代」「中1コース」という雑誌が売れていて、周囲の友達はそのどちらかを買っていました。メインは中間・期末試験対策などの勉強に関する記事ですが、芸能記事、眉村卓の連載小説、マンガなど内容は多岐に渡っていました。
何と、お堅い「中1時代」にアントニオ猪木率いる新日本プロレスの「ワールド・プロレスリング」のTV中継の広告が入っていたり、ヒデとロザンナの物語が載っていたりもするのです。
付録に「成績アップシール」なる、「ここが重要」「試験に出る」等と印刷された色とりどりのシールが付いていた。それをノートに貼るのだが、そこに蛍光ペンのラインまで引くものだから、大抵成績の悪い友人のノートはカラフル!きっとどこが重要なのか、本人も分からなかったのだろう。
悩みの相談は思春期の子供が相手だけに、「好きな異性がいて、勉強が手に付かない」とか、「ニキビが多くて悩んでいる」「マスターベーションすると頭が悪くなる?」などの質問が、本当に読者から寄せられていたのか、編集部で作られていたのか。親に訊けないお年頃の質問に親切な回答が載っていました。ネットでポルノまでみることが出来る今とは、隔世の感があります。
読者のコーナーでは文通の募集があり、そこには住所も名前もハッキリ載っている。今のように個人情報についてうるさい時代では考えられない、何とものんびりした誌面作りです。