僕は大昔は漫画家になりたい!と思ったことがあり、手塚治虫は大のお気に入りでした。小学校の卒業文集には「手塚治虫を弟子にするような漫画家になりたい」と書いているのが残っています。(笑)
「ブラック・ジャック」が面白かったのは勿論ですが、幼少の頃「鉄腕アトム」を好きになり、「ジャングル大帝」の美しいカラーアニメには驚きました。
しかし、今や手塚の最高傑作と僕が思うのは、「アドルフに告ぐ」です。週刊文春に連載された大人向きの作品は、海外で映画化されても不思議ではないスケールなのですが、敗戦国である日本とドイツを描いた作品であるため、それは無理なのでしょう。
第二次世界大戦前後の、ナチスドイツと日本を舞台に、「アドルフ」というファーストネームを持つ3人の男達を主軸とし(1人はアドルフ・ヒットラー)、「ヒットラーがユダヤ人の血を引く」という機密文書を巡って、2人のアドルフという名の少年の友情が巨大な歴史の流れに翻弄されていく様と、様々な人物の数奇な人生を描く大作ドラマです。
僕は文庫版で読んでいたのですが、時々読み返したくなった時に小さな文字がキツイので、大きなサイズのものを今回手に入れました。読まれていない方にはオススメの、骨太の大河ドラマです。