アーバンライフの愉しみ

北海道札幌近郊の暮らしの様子をお伝えしています。

永徳の恍惚と不安~山本兼一著「花鳥の夢」

2014年04月04日 | 読書三昧
長谷川等伯と同じ時代を生きた天才絵師・狩野永徳。
飛ぶ鳥落とす勢いの狩野一族の総師として信長・秀吉に仕えた天才絵師も、等伯との出会いを通して自らの才能に不安を抱く。



物語~室町幕府13代将軍・足利義輝の依頼で描いた代表作「洛中洛外図」も、義輝の急逝でこれを世に出すことは叶わなかった。しかし、そうした実績から信長からは安土城の襖絵をまかされることになるのだが・・・。

「利休にたずねよ」で直木賞を受賞した山本氏が、後に同じ直木賞を得た安部龍太郎氏の「等伯」を意識しつつ渾身の筆さばきをみせた本書は、読者にも葛藤を感じさせずにはおかない。

「永徳」と「等伯」のそれぞれの生涯を表した山本氏と安部氏との(作家同士の)関係を、あたかも天才絵師二人の葛藤のように錯覚させられ苦笑した。

いずれにせよ、読み進めながら思わず肩に力が入ってしまった。(お勧め度:★★★)

追伸:山本氏は、本年2月13日急逝されました。ご冥福をお祈りいたします。
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「安保法制懇」というまやかし~集団的自衛権論議

2014年04月04日 | ドラミング
集団的自衛権の憲法解釈について、「安保法制懇」があたかも公正な見解を出すかのような説明に終始する安倍首相だが、とんでもない話で、実態はまさに現代最大の「ヤラセ」ではないか。

この件について、昨日のしんぶん赤旗は、次ような論評を掲載しているのでご紹介したい。



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