アーバンライフの愉しみ

北海道札幌近郊の暮らしの様子をお伝えしています。

原発城下町の悲劇~「プロメテウスの罠6」

2014年04月07日 | 読書三昧
原発事故の実相をつづる朝日新聞の長期調査報道第6弾。
福島原発事故発生直後から同紙に連載されている好評の原発事故告発ドキュメント。

この6巻では、原発城下町大熊町の悲劇や、浪江町請戸の田植踊り復活までのエピソードなどが綴られている。



主な記事は、

 ・釣ったら放せ~放射能が抜けない河川の魚たち
 ・踊り残そう~子どもたちの未来のために
 ・原発城下町~丸々、東電の下請けだったんだね
 ・イノシシ膨張~深刻な生態系の変化
 ・ロ-ン減らせ~被災者救済に奔走する女性司法書士
 ・追いかける男~原子炉崩壊の真の原因を求めて

など。

毎日、紙面で通読していた記事の書籍化だが、こうしてまとまったものを読むと、ひとつひとつの事実の生々しさに驚かされる。

一方、原発被災の特殊性と、それ故に、出口の見えない闇のなかで苦悩する被災住民の方々のご苦労に頭の下がる思いだ。

こんな状態を放置したまま、原発の再稼働をめざす勢力には、怒りを禁じえない。もし、どうしても再稼働したいというなら、自ら被災地に入り生活してみたら良い。
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リトルなでしこの快進撃

2014年04月06日 | つぶやき
昨日は、ツイッターのあたり日。

面白い「つぶやき」がたくさん流れてきて、それぞれに楽しんだ。

その中から、2点だけご紹介する。



世界ジュニアワールドカップ(サッカー)で優勝したリトルなでしこ。頼もしいかぎりだ。

一方、現政権の進める歪んだ政策を批判するプラカード。庶民の健全性と逞しさを象徴する。


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平和は武力でつくることはできない!

2014年04月06日 | ドラミング
自民党内及び、公明党との間で集団的自衛権の容認に向けた議論が活発化しています。

しかし、世論は冷静且つ、批判的で、どの世論調査をみてもこうした動きに懐疑的です。

4月1日のしんぶん赤旗が、宗教者の談話を伝えているのでご紹介します。



私たちも、こうした動きに注目して行きましょう。
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旧家に見る~古き良き時代のハノイ

2014年04月06日 | ギャラリー
ハノイ市民の憩いの場所、ホアンキエム湖から北に10分ほど歩くと、古民家の保存館に至る。

周囲は、旧市街の賑わいを呈するが、一歩この旧家に入ると、あたかも19世紀の中国風民家に住んでいるかのような錯覚に陥る。



入口には「HERITAGE HOUSE」と記され、館内を見通すと、そこはもう別世界だ。



室内は、当時の生活を彷彿とさせるように、居間、寝室、トイレなどが保存・公開されている。

ロビーから中庭を見ると、赤い布を掛けられた鳥籠がつるされていて、中には、何やら九官鳥のような大きな鳥が飼われていた。



中庭には、当時の農作業に使われたと思われる笊や蒸し器のようなものが置いてあった。



また、盆栽や観葉植物なども置かれていて、住人の目を慰めている。



これは、書斎の机と椅子。簡素だが、気品さえ感じられるしっかりした造りだ。



刺繍の作業台と完成間近かの刺繍。当時の街並みをあらわした絵柄だが、かなりモダンなデザインだ。



これは、2階のテラスの様子。夏場は、かなり湿気が多い土地柄ゆえか、こうしたオープンスペースがどうしても必要だったようだ。



これは、この保存館で定期的に演奏される「カー・チュー」の公演パンフレット。



「カー・チュー」は、ベトナム最古と言われる伝統芸能で、ユネスコの無形文化遺産にも登録されている。

一種の雅楽のような楽曲で、弦楽器・ダンダイ(Dan Day)、打楽器・ファック(Phach)、太鼓・チョンチャウ(Trong Chau)などの伝統楽器の哀切感ある調べに、歌い手がベトナム古語の詩を情感豊かに歌い上げるという。今回、これを聴く機会には恵まれなかった。
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雪かき

2014年04月05日 | 田舎暮らし
今朝、ちょっと寝坊をして起きると、ベランダは雪に埋もれていた。
積雪は7~8cmもあり、そのままにして置くわけにもいかず、セッセと雪かきをした。



手前のベランダと手摺には、あまり雪がないように見えるが、これは雪かきの後だから。

外は冷たい風がかなりの勢いで吹いていて、報道では、道東は吹雪だったというがさもありなんと思った。

隣接するスキー場は、この週末でクローズされるはずだが、この雪であるいは先に延びるかも。

それにしても、本格的な春の到来が待たれるニセコです。

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遂に~始まった消費増税

2014年04月05日 | つぶやき
一昨日、いつもの週間(食糧)買い出しツアーに行った。
消費税増税後はじめての買い物だったが、あれこれ値札をみていると、どうも便乗値上げではないかと思われる商品があり、若干、疑心暗鬼になってしまった。

家内は、「むき海老がほしかったのに、900円もするので買わなかった。前からこんなに高かったかしら」と言っていた。また、300円も出して買った「軟白ネギ」は、自宅で調理してみると固くてお気に召さなかったらしい。

というわけで、レジでの会計は、いつもより1割以上多い1万2千円也。
何か余計なもの買ったかな~というのは家内の弁。ただし、木曜日恒例の全商品5%引きのサービスは継続されていた。

そんな空気を反映してか、昨日の「つぶやき」のピカいち。


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永徳の恍惚と不安~山本兼一著「花鳥の夢」

2014年04月04日 | 読書三昧
長谷川等伯と同じ時代を生きた天才絵師・狩野永徳。
飛ぶ鳥落とす勢いの狩野一族の総師として信長・秀吉に仕えた天才絵師も、等伯との出会いを通して自らの才能に不安を抱く。



物語~室町幕府13代将軍・足利義輝の依頼で描いた代表作「洛中洛外図」も、義輝の急逝でこれを世に出すことは叶わなかった。しかし、そうした実績から信長からは安土城の襖絵をまかされることになるのだが・・・。

「利休にたずねよ」で直木賞を受賞した山本氏が、後に同じ直木賞を得た安部龍太郎氏の「等伯」を意識しつつ渾身の筆さばきをみせた本書は、読者にも葛藤を感じさせずにはおかない。

「永徳」と「等伯」のそれぞれの生涯を表した山本氏と安部氏との(作家同士の)関係を、あたかも天才絵師二人の葛藤のように錯覚させられ苦笑した。

いずれにせよ、読み進めながら思わず肩に力が入ってしまった。(お勧め度:★★★)

追伸:山本氏は、本年2月13日急逝されました。ご冥福をお祈りいたします。
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「安保法制懇」というまやかし~集団的自衛権論議

2014年04月04日 | ドラミング
集団的自衛権の憲法解釈について、「安保法制懇」があたかも公正な見解を出すかのような説明に終始する安倍首相だが、とんでもない話で、実態はまさに現代最大の「ヤラセ」ではないか。

この件について、昨日のしんぶん赤旗は、次ような論評を掲載しているのでご紹介したい。



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心のふるさと~ハノイ・タンロン水上人形劇

2014年04月03日 | ギャラリー
1,000年以上の歴史をもつというベトナムの水上人形劇。
タイビン省の農民が、収穫の喜びをあらわすのに水辺を使って演じていたのだが、その後、娯楽として全国に、そして宮廷にまで広まったという。

水面を舞台にした民話、農民の風俗・習慣や英雄伝説などを、民族楽器と歌による伴奏に合わせて、コミカルな人形の動きとして表現する貴重な舞台芸術だ。



これは、仙女の踊りだが、動画をご覧になればその面白さを実感できよう。

これを上演しているハノイのタンロン劇場は、1956年、ホー・チー・ミン主席が子供たちのために建てた劇場で、今でも大切に使われている。1ステージ、3~5分の短編を13~4本切れ目なく演じ、勿論、言葉もわからず伴奏音楽も独特のものだが、いろいろな人形が演ずる素朴でキュートな動きが観客を捉えて離さない。

実際の舞台は、袖に控えた伴奏音楽隊の挨拶と前口上から始まる。



当日のプログラム

 1.解説人形の上演
 2.タンロン祭の太鼓
 3.龍踊りの上演
 4.牧童の笛
 5.農村の生活風景
 6.蛙釣りの上奏
 7.家鴨を侵した狐を追放する劇
 8.魚釣り
 9.フォーク演奏:神様を歓迎する信仰的な演奏
 10.鳳風の踊り
 11.レロイ王の還剣の伝説
 12.顧麟(きりん:中国神話の伝説上の動物)の踊り
 13.仙女の踊り
 14.四霊獣の龍、鳳鳳、顧麟、亀の踊り



これは、鳳凰の踊りだが、軽快な動きが面白い。こんなコミカルな動きを(人形に)させるのは、どんな仕掛けと技なのか興味はつきない。

演目が終了すると、演者全員が舞台出て挨拶する。



たしか1時間くらいの公演だったと思うが、時間の経過を忘れて舞台を見つめた。
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My Favorite Doughnuts!~グリモー「皇帝」

2014年04月03日 | この一枚
「深い洞察力と哲学的な解釈、懐の深い感情の起伏、全ての瞬間が息づき、閃きに満ちた一心不乱の演奏」~ と記されたキャッチコピーだが、これがオーバーに思えない演奏に耳を傾ける。聴くものを引き込む魅力ある演奏だ。



収録曲
・ベートヴェン ピアノ協奏曲 第5番 変ホ長調 作品73「皇帝」
・ベートヴェン ピアノソナタ 第28番 イ長調 作品101

演奏
・エレーヌ・グリモー(ピアノ)
・ヴラディーミル・ユロフスキ指揮 ドレスデン国立管弦楽団

随分前になるが、札幌Kitaraでの(彼女の)演奏は、どこか颯爽とした印象であったが、このドーナツでは何か決然とした決意のようなものを感じる。



彼女の美しい容姿を収めた写真の数々、加えて、収録風景を収容したDVDも付いているお買い得版。
ユニバーサルミュージック UCCG9671

蛇足:先に、乃南アサさんの小説「凍える牙」を読み、オオカミの生態に興味を持ったが、そう言えば、グリモーさんは、野生オオカミの保護に奔走する動物学者でもある。彼女の著書「野生のしらべ」は有名。写真は、ネットから借用しました。


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