春に散る 命定めて 春に咲き
馬糞 Bafun
「人は石垣、人は城」と教えられつつも、目先の利益を追
うのが経営の「常識」であろう。人件費削減というコスト意識」
を命令してきた経営者の本音である。
ところが、ニート、フリーター問題に端を発して、「働き甲斐」
がテーマの競争が始まった。
企業のランキングも、企業内のやる気を問うランキングが
定着してくると、おそらくは、企業の成長性をはかる指標とし
て、競争のメインテーマになる可能性が高い。
顧客満足は、社員満足から生まれるということである。
社員満足とは、仕事の遣り甲斐と、経営者の愛社員精神を
含む人徳を本質的要素とするであろう。
人件費削減というコスト競争を演じてきた企業が生み出し
たものこそが、消費の低迷、ワーキングプア、ニート・フリー
ターという社会悪であった。
その反動として、人が育たず、企業の信用も劣化している。
聖書に、「新しいぶどう酒は、新しい皮袋にいれるべきであ
る」という一節があった。
まさに、企業もまた、人徳なき企業こそは古い皮袋であり、
新しい時代の繁栄を入れるべき器ではないということである。
そのことが、株価に反映し、倒産にも現象してくるであろう。
IR情報としても、人的要素が重視され、投資モラルとしても
拝金主義が戒められることになるであろう。
経営者は、その見識と、未来ビジョンと、人徳が問われる
時代に入ったということである。それが、天意であろうと思う。
仏神を畏れよ、拝金主義を悔い改めよ。なぜなら、繁栄の
神が、自己中心を嫌い、拝金主義を嫌うからである。それが、
信用の水脈であり、本質だからである。
政治家を筆頭とする公務員もまた、しかりである。
ちなみに、企業の体質を審査する資料として会計帳簿があ
るが、法人の人徳を反映する制度にはなっていない。信用
の基礎が金だという思想である。
あらためられるべきであろう。
これからの経済学、会計学の研究課題でもある。
これもまた、新しい人材を入れる新しい大学に期待される
ことである。大学もまた、「徳」によって、評価されなければな
らない。
Bafun