新緑や 海に祈りて 雨を待ち
中村 梅士 Baishi
現像中の印画紙のように、新緑は次第に緑を深めている。
初夏の山は、雨を求めている。
ああ、風神よ、雷神よ、藤紫の雨を降らせたまえ。
一雨ごとに、山は緑を深め、せせらぎ、初夏に薫る。
ふと、蛙が古池に飛び込み、せみの声が岩に染み入る。
そんな、芭蕉の夏がやってくるのである。
今夜は雨になると言う。
九州南部は入梅したという。
初夏の太陽が、雨雲を膨らませている。
そろそろ枇杷が色づき始め、期待をふくらませている。
枇杷のみずみずしいおいしさは、メジロの思い出と、初夏
の恵みの雨とで生み出されているのだろう。
満開だった桜は、つややかなさくらんぼうを赤らめている。
6月になると、お盆まで、祝日がない。
お盆までの一勝負、雨にも負けず、風にもなけないで、仕
事に専念する月である。
医療費は33兆円にものぼるという。
医者任せの医療である。
お手盛りの医療費請求が、莫大な医療費を積み上げる。
特に、老人医療は、医者の稼ぎ場所になっている。
国家予算が80兆円だというのに、その40%が医療費だと
いうのだから、異常である。
医療保険の公平分担は必要であろうが、その前に、詳細な
請求書とその妥当性を検証できるようにして、無駄な医療費
稼ぎを抑制する必要がある。
予防医療、健康指導を介護保険や健康保険の対象にして、
医療費を抑制するべきである。
医者が足りないというのも合点がゆかない。
必要な医療機関は、公設民営の方式で適正配分するべきで
あろう。
都市部には、緊急医療専門の病院があるべきである。
次に、難手術を専門とする病院を設けるべきである。
また、医師の経歴、医療記録も公開する必要がある。
医療に関する情報があまりにも隠蔽されすぎている。
医療もまた、学校同様、モラルなき無法地帯となってはい
ないか。
行政改革と同様のリストラが進められなければならない。
梅士 Baishi