除夜の鐘 遊び心の 夢で撞き
中村 梅士 Baishi
手がかじかむような冷たい一日だった。
オーディオの絡み合った配線をまとめる作業だけで凍傷に
なりそうだった。
気になって仕方がなかった混迷を片付けたのが唯一大晦日
らしいけじめだった。
立派な装丁の、トルストイの『復活』を開いた。
1時間で10頁も進まず、最初から躓いていた。
ふ~っと夢の中に誘われ、そこは復活の舞台でもなかった。
速読を諦めて、じっくりと読み直した。
その方がすんなりとドラマに入れたのだった。
それにしても、読書が進まない。
気分を変えて、取り寄せていた三島由紀夫の『暁の寺』を
開いた。
古本には独特の匂いがある。
鼻がむずむずとした。
その上、旧体漢字ばかりで読めないのだ。
難解な旧体漢字には古い判例で鍛えていたはずだが、文学
となると漢字も多彩である。
懐かしいバンコクの情景であり、ワット・ポーの情景も懐
かしい。
確かに合歓木やマメ科の木が多かった。
メナムの船旅も独特のタイの香りがある。
ホテルは価格の安い古い観光ホテルばかりだったが、それ
でも部屋は広く、果物が山盛りにあってゴージャス感があっ
た。
ワットポーには船で対岸まで渡る。
必ず耳にするのが、三島由紀夫の『暁の寺』である。
読んだことがなかったが、いつか読まねばのお、と思って
いたのだった。
まあしかし、一気読みできるような小説ではない。
旧体漢字との格闘があるからだ。
タイは、プミポン国王が老齢となり、軍事クーデターで軍
政がひかれてからはおかしくなった。
さらには馬鹿国王ラーマ10世のご乱行で大混乱している。
居住しているドイツのホテルが、コロナ対策で営業停止の
命令を受けていたが、バ~カ10世がホテルごと借り切る交渉
をしているという。
ともかく、難解な読書と睡魔に苦戦している中で、大晦日
の散策や買い出しをすっかり忘れていた。
おせち料理は、まるまる豆腐一丁の冷奴と湯豆腐にしよう。
酒だけは上物を用意した。
楽しみは、神戸酒心館の「福寿」である。
お歳暮に送ったのは木箱入りの大吟醸「福寿」だが、湯豆
腐には3500円の純米吟醸酒でも贅沢である。
今夜は年越しの酒を楽しみながら、チンと除夜の風鈴を鳴
らして早々に就寝するとしよう。
往く年を思うと、歴史的に大変な一年だった。
二転三転、心が揺らいだが、アメリカ大統領選の厳しい結
末も織り込んだ。
初恵比寿の頃には大勢が確定しているだろう。
厳しい結果を覚悟しておくべきだろう。
まあ、あまり落胆しないことだ。
まだ、中共による経済恐慌、文明破壊は阻止できる。
詐欺・脅迫が悪魔の手口である。
実態は張り子の赤竜にすぎない。
甘い誘いや、恐怖心や不安感を煽るのが悪魔の常套手段で
ある。
さて、今年は多くの有益な情報を提供してくださった勇気
ある方々に感謝したい。
宇宙から支えてくださっている存在にも感謝したい。
何より、地球神・エル・カンターレの奇跡に感謝したい。
試練があればこそ、希望がある。
希望を見失ってはなるまい。
救世主と共に!
日本国独立宣言・神聖九州やまとの国
New Asia Happiness Party