初湯立つ 地獄の湯気に 混浴し
馬糞 Bafun
雲仙は雪化粧であった。
久しぶりに雲仙地獄の湯気に顔を突っ込んだ。
地獄を眺めている女の子たちも一緒に、湯気の中に混
浴した。
硫黄のぷ~んというにおいが、いかにも温泉である。
名湯というべき泉質を持つ雲仙だが、通り過ぎるだけ
の観光地になりつつある。
鉄筋コンクリートのホテル群は、それほど賑わってい
るわけではない。
閉山した炭鉱住宅のコンクリートのようにも思えてく
る。
雲仙の高級ホテルは値段が高い。
しかし、金持ちが常連になるほどの観光地としての魅
力が無い。
かといって大衆的な楽しみがあるわけでもない。
高齢者にとって安らぎのある町でもない。
結局は経営革新がないままに、時代遅れになった。
雲仙ばかりではない。
九州の観光が直面している課題である。
ハウステンボスの没落も、観光の既成概念にとらわれ
たために経営革新できなかった。
強気だった野村證券子会社の、撤退の弁解を聞いてみ
たいものだ。
国際商業都市として作ってみてはどうか。
交通、税制、政治施設、学校施設を、特別のものとし
て、国際都市づくりをしてみてはどうか。
最大の観光地が都会であることを忘れてはならない。
立憲女王国・神聖九州やまとの国
梅士 Baishi