6月10日(水)
私が遺跡発掘現場で働き始めて早や10カ月が過ぎ、だんだん調査区域が残り少なになってきた。先月末は我々の区域に仕事が無く、他の地区の現場に廻された。
そこは区域全体が数メートル掘り下げられた場所で、凹地の為に風邪が通らず熱気のこもる暑い現場だった。そんな中で黙々と働く作業員の群れ、アラッこんな光景以前どこかで見たような・・・・
・・・そうだった。ズーッと昔に観た外国映画の中で、大勢のドレイが鞭を持った兵士に監視され古代の巨大建設現場で働されるシーンがあったけど、それにどことなく似ている光景だ。
と言っても現代のドレイ・・いや違った作業員は、ちゃんとお給金は貰えるし嫌になったら辞めればよい。それに監督する調査員の人達も、我々作業員の安全・健康第一に気遣ってくれ、決して鞭で脅したりなどしない。そんな慣れぬ現場も先週で終わり、今週からは再び元の現場で働けるようになったので今少し安堵しているところです。