今日はいよいよ憧れのヨセミテ渓谷へ行く。昨夕テイクアウトした中華料理で朝食を済まし、最初の目的地キングキャニオン国立公園へと向かう。フレズノ市から180号を東に向かって車を走らせる。途中左折するべき所を直進し道を間違えたが、I さんがすぐに気付いたので事なきを得た。
フレズノのモーテル駐車場
途中から180号はクネクネ曲った山間の道となり、標高が上がるにつれ緑の木々が増えてきた。やがてキングスキャニオン国立公園入口のゲートに着き、ここで車1台につき30ドルの入園料を徴収される。
キングスキャニオン公園へ向かう山道
公園入口のゲート
ゲートを通過するとすぐに売店を併設した公園の情報センターがあり、その更に奥がグラント将軍の木を始めとするジャイアントセコイヤの森であった。駐車場に車を停め、整備された遊歩道に沿って見物する。高校生の団体等も来ており遊歩道は大勢の見物客で賑わっている。
遊歩道入口付近
写真では知っていたものの、実物のジャイアント・セコイヤは本当にデカい。以前見た屋久島の縄文杉も確かに直径は大きかったが、樹高が寸詰まりなのでそんなに凄いと思わなかったが、ジャイアントセコイヤは高さも100mちかくあるので圧倒されるような大きさだ。何でも地球上最大の生物だと言う。一本の巨大な倒木が横たわって中の空洞が遊歩道となっており、ケンタッキーオジサンに良く似た髭のガイドさんが熱心に説明をしていた。
歩いている人と比べると巨木の大きさが判る。
巨大な倒木の空洞(髭のおじさんがガイド)
最後にグラント将軍の木も見物したが、他の木もデカイからそれ程大きいとは思わなかった。でも数あるジャイアントセコイヤの中では3番目の大きさだという。
グラント将軍の木
キングスキャニオン公園はもの凄く広くて見所が一杯あるのだけれど、我々は今日中にヨセミテ公園まで行かねばならず、ここでの見物を終えヨセミテへと車を走らせる。
フレズノへ戻る途中の180号道路
昼食は途中のフレズノ市内でファストフード風な中華料理店で食べた。料理の味はマアマアで、中国人の店主夫婦に「グッド・ティスト」とお愛想を言う。店主の旦那さんが感じの良い人で、厨房からわざわざ外に出て我々にヨセミテへの道を一生懸命教えてくれた。
ヨセミテへ向かう41号線は、オークハーストという町を過ぎた辺りから延々と続く山間部の道になった。山火事の残り火なのか、この辺りから大気が青っぽく煙臭い感じがする。ヨセミテ渓谷の手前に国立公園入口ゲートがあって、ここでも入園料30ドルを徴収される。ゲートに居た係員のオバサンが、我々を日本人と知って日本語の公園マップをくれた。
オークハーストの町
ゲートを通過し更にクネクネの山道を進むと途中、グレッシャーポイントへ向かう道が右に分岐し、その先から道はヨセミテ渓谷へと降って行く。そして長いトンネルを抜けた瞬間、目の前にヨセミテ渓谷の大パノラマが現れた。
トンネルビューからヨセミテ渓谷
トンネル出口付近は駐車場もあるビューポイントで、我々もしばし雄大な眺めを楽しむ。谷間の左手に見えるのは世界一の大岩壁「エルキャピタン」で、右手の谷間には優美なブライダベール滝が見える。そして谷の奥に小さくヨセミテのシンボル「ハーフ・ドーム」が見えた。
トンネルビューから世界一の大岩壁「エル・キャピタン」
トンネルビューからブライダルベール滝(左奥に小さくハーフドーム)
公園内を走る遊覧バス
トンネル・ビューポイントから更に降ってヨセミテ渓谷に入る。渓谷内の道は一方通行で25マイルに速度が規制されている。宿泊地の「ハーフドームヴィレッジ」は周囲を1千m級の岩壁に囲まれた凄い景観の中にある。我々は到着するとフロントで宿泊するテント小屋の鍵を受取る。受付のお姉さんは我々に鍵を渡すと別れ際、両手を合せ合掌して挨拶してくれた。
ヨセミテ滝
エルキャピタン岩壁
ハーフドームヴィレッジの駐車場と背後に見えるノースドーム
今日から三日間泊るテント小屋は布張りのバンガローという感じの簡素な建物だが、一泊1万3千円以上もする。でも I さんが言うには「人気があって、サマーシーズンに此処を予約するのは大変困難」だそうだ。
布張りのテント小屋(入口右手が熊避けの食糧を入れる箱)
小屋の内部(案外居心地が良い)
トイレやシャワーは別棟にあり、暗証番号を入力して出入りする。熊が出没するので食料は盗まれぬよう鉄製の箱に入れて保管する。公園内には飲食物やキャンプ用品を売るスーパーやフードショップ、レストラン等の施設が充実して凄く便利だ。
公園内のスーパー
我々もスーパーで食料を購入し、屋外のテーブルに陣取りこれまでの旅の無事を祝してビールで乾杯する。「さあ明日から楽しみにしていたヨセミテのハイキングが始まるゾ。」と何だかワクワクする気分だ。
屋外で夕食