9月20日(水)
久々に映画館へ出掛けた。ダンケルクは前評判が高かったので観るのを楽しみにしていた。これは第二次世界大戦の緒戦、ドイツ軍の猛攻に敗戦を重ねフランス北端の街ダンケルクに追い詰められ包囲された英仏連合軍の決死的な救出作戦を描いた作品だが、今まで観た戦争映画とは随分趣きが異なっていた。
ドイツ軍の執拗な攻撃下、絶望的な戦況で陸・海・空様々に繰広げられる救出劇を生中継のように映し出し、観ている者も同じ戦場に居るかのような錯覚を起させる。
普通の映画と違い、登場人物にセリフは殆ど無く、主人公らしき人物もハッキリしない。物語り風な盛上りも無く、まるで詳細なドキュメンタリーを見ているようだ。
こんな映画を好まぬ人もいるだろう。でも私はリアルな戦場最前線を観ているような迫力と戦争の悲惨さ残酷さに圧倒され、最後の最後までスクリーンに惹きこまれた。評判通りイヤそれ以上の素晴らしい戦争映画であったと思う。