信越県境の一番奥まった位置に聳える佐武流山は、20年以上前には正規の登山道が無く登頂困難な山で、積雪期に白砂山や苗場山の方から尾根伝いに登るのが一般的だった。
平成9年の4月末に、私は妻と二人で白砂山から雪尾根を伝って佐武流山を登頂した。その山行を思い出しつつ、概略を記してみたいと思います。
平成9年4月27日~29日
4月27日
野反峠➝ 八間山➝ 白砂山(テント泊)
野反湖の入口である野反峠の駐車場に車を停めて、八間山への登山道を登って行く。
八間山への登山道
八間山から野反湖
八間山山頂
八間山からは雪尾根伝いに同岩山(2051m)に着いた。山頂から尾根越しに三角形の端正な白砂山が望めた。尾根を伝ってお昼過ぎに白砂山(2140m)に着いた。時間は早いが山頂にテントを張り、午後はノンビリと過ごし一夜を明かした。
八間山から堂岩山へ続く稜線
堂岩山の直下
堂岩山から白砂山
白砂山山頂にテント設営(中央奥の山が佐武流山)
山頂から東、上の間山方面
山頂から西、岩菅山方面
山頂から北に望む佐武流山(左奥)と苗場山(右奥の白い平らな山)
4月28日
白砂山➝ 佐武流山➝ 白砂山(テント泊)
荷物を軽装にして山頂のテント場を出発する。北に望む佐武流山がオイデオイデと手招きしているように見える。雪尾根伝いに沖ノ西沢ノ頭(2036m)を越えて赤土居(赤樋)(2095m)山に着く。
白砂山を出発する。
沖ノ西沢ノ頭(中央手前)~赤土居山(左奥)の稜線
赤土居山から鞍部へ降り、そこから佐武流山に向かって長い登りが続く。山頂部は広々とした雪原で、木の枝に「佐武流山」と書かれた山頂標識を見つけて、佐武流山(2192m)へ到着した事を知った。
赤土居山山頂
赤土居山から佐武流山
佐武流山山頂
山頂から岩菅山方面?
山頂は疎林に囲まれて、それ程の展望は無かったように思う。来た道を忠実に辿って、お昼過ぎには白砂山へ戻って来た。充分下山できる時間はあったが、妻が「疲れたのでここに泊まろう」というので、二日目の夜も白砂山の山頂にテント泊をした。
4月29日
白砂山➝ 堂岩山➝ 野反湖➝野反峠
テントを撤収し、堂岩山から地蔵峠経由で野反湖畔に戻って来た。三日間好天に恵まれて、念願の佐武流山を登頂する事ができた。この山行から20年以上の月日が過ぎたけれど、今でも忘れ難い印象的な登山でした。
堂岩山の下りから望む野反湖
- その後平成24年10月4日(木)にも、苗場山から尾根を縦走して佐武流山の山頂を踏んでいます。その詳細は、下記をクリックしてご覧ください。