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本日付の北海道新聞夕刊にたいそう興味深い記事が掲載されていた。北大電子科学研究所教授の中垣俊之氏が魚眼図というコラムで「アメーバーの知恵」として寄せていた一文だ。単細胞生物の仲間であるアメーバーについて25年、四半世紀を研究に費やした教授がその動機を書いている。単細胞生物であっても、生きるために必要不可欠な仕事をこなしている。ならば、食べたり食べられたりの必死の生活があるだろう。行くべきか行かざるべきかで迷うこともあるだろう。その時々の問題解決の意思決定をどうするのかということが気になったというのだ。面白いと先ず思った。
そして、単細胞が迷路の最短距離を見つけ出したり、一定時間おきに嫌がらせを繰り返すと次の嫌がらせを予測して身構えたり、人間が作ったものと同程度の輸送網を設計したり、時には迷ったりもして、筆者が言うには「思っていた以上に人間臭い」のだそうだ。そのしくみを解明しようと年月を重ね、分かったことはシンプルなしくみでやれているようだということ。単細胞生物でも賢いのではないかということ。だとしたら、「単細胞」の意味が書き換えられるかもと結ばれていた。
原文は軽妙な筆致でユーモラスながら研究から導き出された知見が随所に披露されていた。単細胞の賢さか・・・・・・・・。発想を転換しなくては・・・。