透明な気圏の中から

日々の生活の中で感じたこと、好きな作家についての思いなどを書いてみたいと思います。

野幌森林公園・ススキが光を散らせて

2016-09-07 20:31:24 | 日記

晴れ時々雨。最低気温16.8℃、最高気温26.5℃。

雨がザーッと降った後、晴れ間が広がってきたので散歩に出かけました。傾きかけた日を受け、風に揺れながら様々な色彩の光を散らすススキは魔法の杖のようにも思えました。

賢治さんの『銀河鉄道の夜』には「いちめん銀や貝殻でこさえたようなすすきの穂がゆれたのです。」と表現され、

また、『鹿踊りの始まり』の冒頭部分では「そのとき西のぎらぎらのちぢれた雲のあひだから、夕陽は赤くなゝめに苔の野原に注ぎ、すすきはみんな白い火のやうにゆれて光りました。」とあります。

このおはなしの最後の場面では「銀のすすきの波をわけ、かゞやく夕陽の流れをみだしてはるかにはるかに遁げて行き、そのとほつたあとのすすきは静かな湖の水脈のやうにいつまでもぎらぎら光つて居りました。」と。


ススキを見ると、賢治さんの手になるすすきはどうだったかなと思い浮かべる今日この頃です。

 

 

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