GABACHOP〜あがんにゃな日々〜

趣味について、日記がてら。

ルドラの秘宝

2007年02月19日 | ゲーム・アニメ

 本日は懐かしいゲームをご紹介。

 スーパーファミコン(以下スーファミ)用ソフトの『ルドラの秘宝』。1996年にスクウェア(現スクウエァエニックス)から発売されたRPGです。

 「スクウェア」「RPG」「大容量32メガ」という当時の売れ線キワードを3つも要しながら、世間的な知名度は今ひとつのこのゲーム。ズバリ発売時期が悪かった気がします。時はスーファミ全盛からプレステ、セガサターン、PCFX(え?)、プレイディア(え?え?)ら次世代機への移行期真っ只中。当然のごとく話題は全部そっちに持っていかれた、ちょっとかわいそうなゲームなのです。

 しかしこのゲーム、埋もれさせておくにはもったいない、抜群の名作です。

 まずグラフィック。当時においては最高の大容量32メガ(後に48メガなんてのも出たけど)を存分に駆使して描かれたグラフィックは、今見ても見劣りがしないし、むしろ現行のハイスペック機による無駄に豪華で違和感すら感じるCGと比べて、より職人芸の妙として感じられるし、感情移入もしやすい。そしてそのグラフィックで描かれたキャラクターがとてもよく動きます。とくに戦闘中は、味方、敵モンスターともに動きっぱなしで、とくにボスキャラなどはかなり練りこまれた行動をするので、見ているだけでとても楽しいです。

 次にストーリー。ファンタジー系のストーリーは、メルヘン調というよりも末期思想的なダークさが感じられます。またシナリオは、3人の主人公によるそれぞれ3つのシナリオと、その3人+1が集結してのラストシナリオの、計4部構成からなります。最初の3つのシナリオは時間軸的に同時進行で、それぞれが密接に関わっています。例えば1つ目のシナリオで原因不明のイベントが起きたとして、その謎が2つ目のシナリオで明かされる、といった具合に。パーティー同士のニアミスなどもちょこちょこあり、思わずニヤリとさせられます。3つのシナリオはひとつずつクリアしてもいいし、それぞれを順番に少しずつ進めることも可能。

 そして音楽。重厚なグラフィック、独特のストーリーに見事にマッチした名曲の数々は今でもファンが多い。今Amazonなんぞでサントラを買おうとすると、中古で9000円~20000円くらいのプレミアがついています。

 最後に特筆すべきは、このゲームならではの独特な要素「言霊システム」。このシステムがあるからこそ、今なおこのゲームが語り継がれているといっても過言ではありません。「言霊」とは、ひとことで説明すると「魔法」です。味方の回復や敵への攻撃に使用するRPG定番のあれ。このゲームでは、決められた「魔法」=「言霊」が存在しません。どういうことかというと、ステータス画面で、自分で文字を並べて言霊を作成することになります。

 たとえば「アイス」という単語を入力し言霊を作り、それを戦闘中に使用すると、敵に氷属性のダメージを与えることができる。そのほかにも火の属性攻撃言霊「イグ」てのがあって、これに複数を意味する「ナ」を組み合わせると「イグナ」という全体攻撃言霊になったり。そのほかにも自分の友達の名前を入れてみたら偶然強力な言霊になったり、ドラクエの魔法名を入れたら見事に同様の効果(ただし消費MPは通常の倍)だったり、想像力のゆるす範囲でめいっぱい楽しむことができるのです。

 独特の雰囲気とシステムで、未だ根強いファンが多いこのゲーム。スーファミを持っていてRPG好きなら、中古ショップなどで見つけたら少々高くてもぜひ手に入れて欲しいです(相場は3000~4000円程度か)。絶対ハマりますから。

 ちなみに、スーファミで発売されたスクウェアやエニックスの定番ゲームといえば、ファイナルファンタジーやドラクエシリーズとなるのだけど、実はそれ以外のRPGにもやたら名作が多いです。エニックスでは『ガイア幻想記』『天地創造』『ソウルブレイダー』『ミスティックアーク』、スクウェアではこの『ルドラの秘宝』『トレジャーハンターG』『クロノトリガー』といったところ。特にエニックスの4本は、中毒性すらある独特の世界観がすばらしすぎて、どっぷり肩までハマれること請け合いです。

 そろそろ次世代ゲームの進化についていけなくなってきたファミコン世代の生き残りの方々に、今だからこそあえて、これら懐かしゲームをプレイしていただきたいと思う今日このごろです。

 ※参考までに、ようつべ動画 (ボス戦1)(ボス戦2