ボーダーラインの障害を持つということは、 実際どういう感じなのでしょう。
ボーダーの人の感情に近づくことは、
ボーダーの人の反応を 予測するのに役立ちます。
○ 法廷のアクション・ステップ
重大な犯罪で 糾弾されている状況を 想像してください。
裁判にかけられ、 陪審員が評決を持って入ってくるのを 待っています。
あなたはピリピリ、 ドキドキし始めています。
恐怖を感じ始め、 刻一刻と状況は厳しくなっています。
誰かが後ろから袖を引っ張り、 振り向くと旧友がいました。
「今日は約束があるから、 子供を学校へ 迎えに行ってもらわないと困るんです。
時間がないなんて言わないでください。」
あなたはどう感じますか?
【ステップ1】
このような状況で 想像される感じ方に○をしてください。
_ 不機嫌な
_ 評価されていない,大事にされていない
_ 踏みにじられている
_ 緊張した
_ 警戒した
_ 腹が立った
_ 卑しめられた
_ 平穏な
_ 激怒した
_ 悲しい
_ 緊張した
_ 煽動された,あおられた
_ 利用された
_ 焦燥
_ 傷つきやすい
_ 激昂した
_ 脅えた
_ 欲求不満の
_ 辱められた
_ 安らいだ
_ 気落ちした
_ イライラしている
_ 空腹の
自分の気持ちを 以下の空欄に書いてください。
『 』
【ステップ2】
上述の感情を 全て同時にもつのは 何を意味するか考えてみてください。
これらの感情を毎日、 断続的に終日抱いているとしたら、
どのようなものか想像して書いてください。
『 』
そういう状態だったら、 慰めや優しい理解を示す人に、 どんな影響を受けますか?
『 』
そういう状態だったら、
あなたの目下の人に対する態度は、 どういう影響を受けると思いますか?
『 』
ここで戻って、 感じる可能性のある気持ちと 反対の気持ちに ×をつけてください。
ボーダーの人の中には、 自分自身や 自分のしてしまったことに対して、
恥と罪の意識を感じ、 自分自身を罰する人がいます。
ほとんどのボーダーの人は 存在自体を恥じています。
(これは ボーダーラインの定義の一部です。)
自分自身を 「すべて黒」 か 「すべて白」 どちらかに見なし、
最悪の判決を待つ 犯罪者のような気持ちになります。
そして最悪の事態とは, 愛し、 頼りにしている人から 見捨てられることなのです。
絶え間なくプレッシャーがかかり、 ピリピリして脅えている感じは、
ボーダーの人の心や行動の 理解を助けるものです。
日常的な出来事でも、 限界を超えた出来事になるのです。
〔「境界性人格障害=BPD 実践ワークブック」 (星和書店)
〈ランディ・クリーガー著/監訳:遊佐安一郎〉 より〕