とある田舎の町で鰻がたべたくなり、探してこの店にたどり着きました。
昼ごはん時を過ぎていたので予約なしでしたがすんなり入店でき、すでに他のお客さんはいませんでした。
玄関を入ってすぐに、鰻の水槽があって生きていいる鰻を注文を受けてからさばくのだそうです。
老母を連れて行ったので、母は3切れのうな丼、ボクは4切れのうな重にしました。この店では、丼と重では入れ物が違うだけだとのこと。価格差は100円ですが。
注文が終わると、水槽から網で捕まええるところから実演です。(写真忘れました)
3切れと4切れでちょうど大きめの鰻、1匹に相当しました。
キッチンに見学に来るように、何度も誘われたので見に行きました。
捌いたばかりなので、頭がピクピクと動きます。
炭火の上でも頭がピクピク。
炭は、備長炭を使っています。この炭でないと灰が舞い上がって良くない。多くの鰻屋では、現在では電気やガスを熱源として、その上に半円筒形のセラミックスの器具を乗せて熱の調整をしているそうです。大将の言葉によれば、やはり備長炭で焼かねばよい香り、味がでないとか。
時々、裏返してゆっくり万遍なく焼き、
左の大きな平鍋にあるタレにつけます。2,3度タレにつけました。
このタレは、鈴鹿の伝統的な醤油屋のもろみをベースにしています。同じものは、松阪の有名なすき焼き屋の「和田金」と同じだそうです。その醤油屋の社長がこれを配達に来て鰻を食べて帰るとか。
焼きあがって、串を抜くところ。
頭と肝を先に皿に入れて渡されたので、客席に帰ってこれをつまみ始めました。昼間で車の運転があったので、ビールを飲めないことが残念。
ここで「クイズ」です。
この鰻の頭のことを、関西では、なんと呼んでいるでしょうか? (答えは文末に)
驚いたことに、母はこの名称を思い出そうとして3分間くらい、唸っていたのですが、正解を思いだしました。ボクは、全く想像できないのでネット検索に逃避。
こちらがうな丼。
尻尾に近い部位は、無料サービス。いずれも美味しくて、久しぶりに鰻を堪能しました。
話し好きで愉快な、正直なサービスをしてくれる店主、もとは三重県津市の名店でこの技を仕込まれました。よって津が本店。
なんと、鰻の消費量日本一の市町村は、津市です。2位が大阪、3位が京都。
価格は、ごらんのとおりリーズナブルです。(店名:うなぎの いとう、伊賀市)
帰り際には見送りに出てきて、玄関わきのハーブガーデンから、バジルとクレソンをちぎってくれました。
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※ 鰻の頭は、半助といいます。関西ではこれも焼いて食べます。骨が多いのでゼラチンなどをほじくるといった感じですが。関東では、頭を落としてから焼きます。その場合は頭から良いだしがとれるとネットに書いてありました。