元民主党・民進党代表、副総理経験者で現在無所属である岡田克也議員の立憲民主党入りが確実とされている。
岡田氏は、無所属である旧民進党員の動向が落ち着いてからとしているが、枝野政権誕生に尽力すると語っていることから立民入りは確実で、民進党を解党して希望の党が設立された際の「踏み絵・排除騒動」の顛末も最終局面を迎えた感がある。騒動に関連する主な無所属議員は野田佳彦・玄葉光一郎議員位になると思われる。立憲民主党に合流するためには、「憲法改正反対」「原発0」「消費税増税反対」「辺野古移設を含む安保関連法廃止」という踏み絵を求められているが、諸費税増税を決めた野田政権、辺野古移設を最終決定した鳩山政権下にあって閣議に連なった重鎮、両政策の推進に邁進した陣笠が、自分の過去の政治活動を否定して、挙って踏み絵を踏むことに限りない嫌悪感を抱くものである。彼等の常套句は「当時とは状況が変わった」であるが、当時と激変した国際関係・エネルギー事情・経済摩擦等の環境変化には無頓着であり、変わった状況と云えば国会の勢力地図だけである。自分の政治生命にかかわる状況の変化には敏感に反応して保身を図るが、日本全体を取り巻く状況変化には敢て目をつぶろうとするもので、とても国家の経綸を考えているようには思えない。閑話休題。「史記・李広伝」に「桃李もの言わざれども、下おのずから蹊(みち)を成す」という言葉がある。云うまでもなく、花や実の好ましい桃やスモモの木の下には、人が寄ってきて自然に小道ができるとの意味から、徳行のある人の下には、黙っていても人が集まってくることの例えで、成蹊大学の元となった私塾の名称にも使用された言葉である。かっての上司・同僚が自分の過去の政治活動すら否定してまで膝下に馳せ参じる枝野代表には、成蹊と称された漢代の名称「李広」にも匹敵する人徳が備わっているのだろうか。枝野代表が議員を引き付ける匂いの元は「政党交付金の臭い」や「連合票の臭い」であり、いわば腐臭と呼ぶにふさわしい臭いではなかろうかと考える。更に危険なのは「親中韓・嫌米の臭い」であり、現下の国際情勢では国の行く末すら案じられる「致死性の青酸ガスの放つアーモンド臭」をすら想起させる。
野党の節操の無い離合集散は見慣れた光景であるが、政治家であるからには、自身の政治信条と過去の政治活動に関しては忠実であって欲しいと願うともに、将来、自分の政治活動の結果に対しては責任を持つ覚悟を持って欲しいと願うものである。