もうチョットで日曜画家 (元海上自衛官の独白)

技量上がらぬ故の腹いせにせず。更にヘイトに堕せずをモットーに。

5Gを学ぶ

2019年02月13日 | 社会・政治問題

 ファーウェイ製品による情報窃取疑惑から人口に膾炙されるようになった「5G」というのが良く理解できないため、ネットを斜め読みした。大方の現代人は既に「5G」なるシステムを理解されていると思うが、スマホはおろか携帯も持たない自分としては、せめて5Gなるものの概略は知るべきと思ってのことである。

 5Gとは「第5世代移動通信システム」と呼ばれているので、先ず通信システムの世代変遷について調べてみた。1Gは1980~90年代に商業化されたアナログ無線の携帯電話で、2Gはデジタル無線技術を用いた携帯電話システムを指し、データ通信サービスの提供が容易になりメールをはじめとする携帯データ通信の利用が本格化した。国内では、1999年にNTTドコモがiモードを開始し、各種の情報提供やインターネットメールを携帯電話で使えるようになり、携帯データ通信の利用が一気に広がった。しかしながら、1Gや2Gは、地域(国)ごとに別々の技術で商用サービスが始まったので、現在のように1台の携帯電話を持ち歩いて世界中で使うことはできなかったために、国際連合の専門機関であるITU(国際電気通信連合)が標準化を進めた結果、2000年以降は1個の端末機器を世界中で使用することが可能となり、このシステムが3Gと呼ばれている。しかしながら、3Gのシステムは急激な高速化が開発されたことから、通信速度に応じて3.5Gや3.9Gと称されているようであるが、一般的にはスマホの出現以降のシステム形態(スマートフォンのためのモバイルネットワーク技術)を4Gとしているそうである。さて、肝心の「5G」システムは何を目指すかであるが、特徴を端的に言えば「超高速」「高密度大容量」「低遅延高信頼」ということが挙げられている。ネットで見た解説では、イベントやスタジアムのように数万台の端末が密集している場所で、一斉通信や相互通話が安定的にできることを例に挙げている。また別の解説では自動車の遠隔制御・自動運転の例をあげて、前記の3要件が整備されて初めて実用化されるものとの説明もあった。4Gでは0.1秒を要している通信費消時も5Gでは0.1ミリ秒(1万分の1秒)に短縮されるため、リアルタイムの監視・制御が可能になるとされている。リアルタイムの制御監視は、運行システムを始めとする運輸、金融取引等の経済活動、原発・水道等の社会インフラの効率・効果的な運用には威力を発揮するとともに、そのシステムは管理態勢や情報は厳重に保護されなければならず、他国が容易に死命を制するものであってはならない。アメリカがファーウェイ製品に安全保障上の懸念を抱く理由はそこにあり、既にファーウェイが設置した基地局で情報が中国に筒抜けとなるワームホールと思われるポートが見つかったとも報じられている。

 5Gの概略を勉強してみたが、原始人・携帯難民にとって向こう数年間は劇的な変化からは逃れられるだろうが、キャッシュレスが急速に進めば、そうもいっていられなくなるだろうと危惧している。公衆電話は姿を消し、切符で通れる改札口は年々少なくなっている。何とかしなければ‼と焦りを感じた一時であった。