goo blog サービス終了のお知らせ 

もうチョットで日曜画家 (元海上自衛官の独白)

技量上がらぬ故の腹いせにせず。更にヘイトに堕せずをモットーに。

中国軍機が韓国防空識別圏に侵入

2019年02月26日 | 中国

 中国空軍機による韓国防空識別圏への侵入が増加していることが報じられた。

 韓国防空識別圏への中国軍機の侵入は昨年140件起きているとされているが、今回、改めて注目されているのは、中国空軍機(電子偵察機「Y-9JB」そされる)が初めて鬱陵島と竹島の間を飛行したことである。韓国発表によると、中国軍機中韓が管轄権を争う東シナ海の暗礁、離於島(中国名・蘇岩礁)南西から韓国と日本の防空識別圏に侵入した後に、鬱陵島と竹島の間の公海上を飛行したとしており、戦闘機を緊急発進(スクランブル)させ追跡や警告を実施するとともに国防省と外務省が在韓中国大使館の駐在武官に強く抗議している。日本でも航空自衛隊の戦闘機が緊急発進して対応に当たり領空侵犯はなかったと防衛省が明らかにしている。防衛省(統合幕僚監部)資料によると平成30年度3四半期までの空自機の緊急発進回数は758回であり、緊急発進回数の対象国は、中国機63%、ロシア機36%、その他1%とされている。これまでも、中国軍機は沖縄本島と宮古島の間を飛行するなど、東シナ海や同近海空域で活発に行動しているが、さらに日本海にまで活動域を広めた感がある。中国の意図するところは、侵入が米朝首脳会談のために金正恩委員長が北京から陸路ハノイに向けて移動中の時期であることから、米朝首脳会談に対する陽動と韓国に対する牽制の意味合いが読み取れる。流石に韓国でも、火器管制レーダ照射に端を発した日韓関係、特に軍事協力関係悪化の間隙を中国に衝かれたとする論評があるが、中国が火事場泥棒・漁夫の利として既成事実を積み上げることに成功したことは否めない。軍事バランスが崩れた空隙を衝いて自国の影響力を拡大することは、中国のみならず列国が目指すところであり、中国にとっては日韓の相克は将に渡りに船の出来事であるに違いない。

 中国軍機の侵入の詳細を調べようとネットを見ていると面白い書き込みを見つけた。曰く「中国の留学生です。私は韓国人があまりにも間違った考えをしていると思っています。中国は韓国に対して経済的、文化的支援を多くしています。そんな中国の恵みを忘れて、中国を牽制しているのは間違っています。韓国は中国文化圏の国のメンバーです。すなわち、将来の中国と一つになって一緒に生きて行くべきでしょう。」。書き込んだのが本当に中国の留学生であるならば、ある程度の学識・歴史観・思考力があると思うが、これほどまでに中華思想が浸透しているとは‼と絶句したことを末尾に添えて”終演”。