”遊山乞食” 山と温泉と

"yusankotujiki" 軽自動車(スバルサンバー)に車中泊ぶらり旅 ~カテゴリー【索引】にリンク付一覧~

冬頭屋(ふいとうや)

2022年03月08日 | 
高山市に有る惣菜店、かっては宿屋だったが厳しくなった消防法のおかげで宿屋としての営業が出来なくなったらしい。柳家小三治の「バイク」という本に「飛騨の高山には、いつも定宿と決めている「冬頭屋」という宿屋があって、大きな一流の宿屋というんじゃないけど、とっても温かい宿屋さんでね。宿屋というより旅籠という呼び方がしっくりするなあ。いい家族でね。食べ物がまたとてもおいしい。」と書いている。現在は予約制のランチと惣菜店として営業しているとネットで見たので昨日電話してみた。「ランチは人手不足で対応出来なくなった。店に惣菜とご飯類が有るので、イートイン、もしくは持ち帰りが出来ます」ということだった。駐車場は無いが店の前に路駐可能。引き上げる途中寄ってみた。

場所はすぐに分かった、有料駐車場の横で、京の町家みたいな作り長屋だった。かなり前の事だが、ここが小三治の定宿だったとはとても信じがたかった。店内無人だったので大声を何度かかけていたら奥から返事が有りオバサンが出てきた。一階のショーケースに惣菜がうら寂しく置いてあった。種類も量も少なく予想との乖離に愕然とした。自宅での夕食用にコロッケ、唐揚げ、ポテトサラダ、かぼちゃの煮付けを買った。お昼は唐揚げとコロッケ、かぼちゃの煮付けと白ごはんを頼み、これを路駐した車内に持ち込んで食べていたら、「サービスです」お茶と味噌汁、おしぼりを車まで持ってきてくれた。

特にうまかったとは言い難いが、ほっこりと感じの良い店だった。しかし見るからに一人で細々・・という感じでこの状態なら閉店も時間の問題だろうと感じ寂しい気持ちに成った。珍しい店名なのでいわれを聞いたら、高山市に冬頭町という地名が有り、「ふゆとうまち」と読むが、ふぃとう・・は昔の読み方なのかも・・時は流れ、家族はどこへ、小三治は亡くなり、ふいとうやも何れ消えていくのだろう。帰りもせせらぎ街道を走り午後4時前自宅に戻った。














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