吉富町が特産化を目指す「赤大根」の収穫が始まった。色素「アントシアニン」を多く含み、表皮が赤みを帯び、酢漬けにすると鮮やかな赤色が出る。
国内の研究者が品種改良して編み出したという。町内は名物野菜作りを目指して2011年から栽培が始まった。種まきから収穫まで約2カ月と短く、栽培が比較的容易とされる。
今年は町内の5団体・個人が47アールの畑で栽培に取り組んだ。冷夏の影響を心配したが、種まきをした9月以降は天候に恵まれ、順調に生育し、今月5日から収穫が本格化した。来年1月までに約1万7000本の出荷が見込めそうだ。
町内土屋で障害者の就労支援施設を営むNPO法人「もあ・かけはし」は、利用者と職員で8000本を育てている。職員の綿内一弘さん(67)は「色合いもサクッとした歯応えも良い。大根おろしもいいし、サラダにして食べてもおいしい」と勧める。
毎日新聞 2014年11月07日 〔京築版〕