障害者の経済的自立を目指す川崎市多摩区の社会福祉法人「はぐるまの会」が、運営する喫茶室「プラス・ド・フルール」の新メニューに自分たちで育てたハーブを使った「かわさきハーブソーセージ」ランチを加えた。毎朝収穫する新鮮野菜の付け合わせとパン、コーヒー付きで800円。
かわさきハーブソーセージは、同会と飲食店「すずや」(中原区)、生ハム輸入加工販売会社「協同インターナショナル」(宮前区)が企画開発した川崎生まれの新商品。現在は「すずや」と喫茶室の二カ所のみで提供している。
同会は一九八三年、市立稲田中学校の特別支援学級の教員たちが、学校と社会の中間の「学べて働ける場」をつくろうと設立。二〇〇六年、多摩区の高齢者施設「よみうりランド花ハウス」の地域交流スペースを無償提供してもらい、喫茶室をオープンさせた。障害者七人がホールスタッフとして働き、自分たちで作った農産物を食材にしたり、縫製製品を展示販売したりして収益は会を利用する障害者の収入にしている。
同会の福田真さん(38)は「スタッフは将来、自分の暮らす町に店を開きたいという夢を持っており、ノウハウを学んでいる。足を運んでもらい、仲間たちの自立につながれば」と願う。
営業は午前十一時~午後三時。木曜、金曜日が定休日。小田急読売ランド前駅からバスで「よみうりランド」下車徒歩五分。
新メニュー「かわさきハーブソーセージ」ランチをPRするスタッフら=多摩区で
2014年11月13日 東京新聞