ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

「災害時、頼みは身内」聴覚障害者の7割

2014年11月17日 01時49分42秒 | 障害者の自立

 来年1月の阪神大震災20年を前に、震災後の障害者を取り巻く環境や福祉行政を検証しようと、県聴覚障害者協会は県内の聴覚障害者らを対象にアンケートを実施した。災害発生時の情報入手や避難に不安を感じている障害者が半数近くに上るなど、地域で孤立しがちな実態も浮き彫りになった。

 県内の聴覚障害者や家族ら1115人を対象に、同協会のメンバーらが2013年度、訪問による聞き取り調査を行った。

 聴覚障害者に対し、「災害などいざという時に頼る人」を尋ねた設問(複数回答)では、653人(73・5%)が「家族や親戚」と答え、「近所の人」は226人(25・5%)、「福祉事務所や役所の職員」は65人(7・3%)にとどまった。近所付き合いが希薄な障害者が大半で、いざという時に家族に頼らざるを得ない現状が浮かび上がった。

 また、コミュニケーション面で困ることとして、「災害の時の情報入手方法や避難方法が不安」と回答した人は402人で障害者全体の45・3%を占め、「病院や医者にかかる時の会話」も350人(39・4%)に上った。

 今後、必要な施設やサービスとして、384人(43・2%)が「災害時にも聴覚障害への配慮があり、地震が起きても安心して避難生活できる制度」を挙げ、258人(29・1%)が「様々な災害時の対応や地域が学べる制度」を求めている。

 聞き取り調査の中では、阪神大震災などでの被災体験談も多く寄せられ、「避難所で食事の配給情報が伝わらなかった」「避難所が分からず、1週間ワゴン車内で過ごした」「仮設住宅を転居するたびに人間関係を築くのが大変だった」などの声もあったという。

 同協会の本郷善通理事長は「震災から20年になるが、聴覚障害者に対する福祉は思ったほど進んでいない。聞こえない人の思いをしっかり受け止め、課題を提言していきたい」と話している。

2014年11月16日    読売新聞

障害者野球・全日本選手権 神戸コスモス決勝へ

2014年11月17日 01時41分25秒 | 障害者の自立

 第16回全日本身体障害者野球選手権大会(日本身体障害者野球連盟など主催、神戸新聞社後援)が15日、豊岡市日高町名色の県立但馬ドームで開幕した。8連覇を狙う神戸コスモス(西近畿代表)は準決勝から登場し、名古屋ビクトリー(中部・東海代表)を破って16日の決勝に進出した。

 全国7ブロックの代表7チームが出場し、トーナメント戦で戦う。この日の開会式では、広島アローズ(中国・四国代表)の川本翔大選手(18)=広島県三次市=が「障害のある方に夢と希望を与えられるよう、精いっぱい最後まで全力でプレーする」と宣誓した。

 

熱戦を繰り広げる選手たち=兵庫県立但馬ドーム

2014/11/16 05:30      神戸新聞


埼玉)「戦う」障害者施設職員 2人の女子レスラー

2014年11月17日 01時32分27秒 | 障害者の自立

 障害者団体が運営するリサイクル店で働きながら、リングに上がる女子プロレスラーたちがいる。2人は15日、店で開かれたイベントに出場。男子レスラーを相手に激闘を演じ、応援に訪れた障害者たちを勇気づけた。

 さいたま市桜区のリサイクル店「にじ屋」で働く新田猫子(ねこ)さん(36)=本名・新田和美=と、内藤メアリさん(40)=同・内藤亜希子。ともに埼玉大教育学部を卒業後、障害者団体「虹の会」の介助スタッフとして勤務。同会が運営する「にじ屋」で、知的障害者と一緒に働いている。

 地域の住民らから提供された衣類や雑貨などをリサイクル販売し、障害を持つ職員たちの給料に充てる。地元の人たちの手助けや地域の理解がなければ前に進まない事業だ。

 2人は障害者と働くかたわら、「足が遅くても、力がなくても色々な見せ方がある」というプロレスに興味を持った。2010年1月、学生や主婦も所属する女子プロレス団体「アイスリボン」(蕨市)のプロレス教室に入門。

 中学、高校時代はバスケットボール部に所属し、「元々、体を動かすのが好きだった」という新田さん。一方の内藤さんは学生時代に運動経験がなかったが、マラソンに出場するなどして体力作りに励んだ。約1年後の11年春、2人はアイスリボンの誘いを受け、そろって「遅咲き」のプロデビューを果たした。

 ともに週5日、店で働く「兼業レスラー」。仕事の合間に試合に出て、地方遠征にも加わるため苦労も多い。体格も身長164センチの内藤さん、同155センチの新田さんと決して恵まれていないが「観客から励まされると、痛くてもまた頑張ろうと思う」(新田さん)。

 15日は、介助者募集の活動を通じて縁ができた「大日本プロレス」(横浜市)のスペシャルマッチが「にじ屋」の駐車場で行われた。特別に出場した2人は、初めて「店頭」でリングコスチュームに身を包み、男子と組む3対3のタッグで戦った。新田さんは、コーナーポストから宙返りを繰り出すなどリングを所狭しと跳びはねた。一方、内藤さんは、男子レスラーとのマイクパフォーマンスの掛け合いでも会場を沸かせた。

 「プロレスとの出会いで人生観が大きく変わった」と語り、体を張ってリサイクル品の提供などを広く呼びかけた彼女たち。リングサイドで見守った地元の人々や障害者らから惜しみない拍手が送られた。

写真・図版

リサイクル店の駐車場に設けられたリングで戦う2人

2014年11月16日03時00分     朝日新聞デジタル


調べに歌乗せ、楽しいひととき 障害者サークル、奈良の老人ホームで /奈良

2014年11月17日 01時29分46秒 | 障害者の自立

 ハーモニカを愛する障害者のサークル「ハーモニー倶楽部」が15日、奈良市の老人ホーム「エリシオン奈良」で演奏会を開いた。メンバーら16人が童謡「大きな栗の木の下で」や美空ひばりの「港町十三番地」など13曲を披露。入居者ら約40人が、ハーモニカの美しい調べに合わせて歌を口ずさんだ。

  ハーモニー倶楽部は、病気や事故で障害を持った人のリハビリと生きがい作りを目的に1999年に結成された。現在は、県内に住む40〜70代の約20人が所属し、月2回の練習のほか、病院などで演奏会を開いている。

 初めは恥ずかしそうに歌っていた入居者らも、曲が進むにつれてだんだん大きな声に。増田須美江さん(90)は、「懐かしい曲が流れ、楽しかった」と笑顔だった。施設のスタッフも仮装をするなどして、演奏会を盛り上げた。

 ハーモニー倶楽部会長の安田清忠さん(70)は、「演奏に合わせて一緒に歌ってもらい、多くの人と感動を共有したい」と話していた。

毎日新聞 2014年11月16日 地方版


無限の可能性 知的障害がある画家・西岡さん

2014年11月17日 01時22分38秒 | 障害者の自立

 重度の知的障害がありながらも、作品がフランス・パリの美術館で展示されるなど国内外で高い評価を受ける画家の西岡弘治さん(44)=大阪市阿倍野区=が、今年で制作活動10年目を迎えた。緩やかな曲線で五線譜を描く「楽譜シリーズ」をはじめとした作品は「障害者アート」の枠を超え、支持を集めている。キャンバスは無限の世界。西岡さんの才能を開花させたのは、ただ一途に子を思う親の愛だ。

 「ふんっ。ふふぅん♪」。西岡さんはキャンバスに肘をつき、思い悩むような表情を浮かべながらも、鼻歌で小気味いいリズムを刻む。膝には1冊の楽譜。顔を上げると、キャンバスにペンを走らせた。漂うように、踊るように。曲がりくねった五線譜からは音符がこぼれ落ちそうだ。

 下町風情が残る阿倍野区共立通の町家を改装した「アトリエコーナス」で、西岡さんは仲間と制作活動を行う。「褒めすぎず、描く行為そのものを認める」。運営するNPO法人コーナス事務局長の白岩高子さんはほほ笑む。

天性のアーティスト

 重い自閉症のある西岡さんは幼い頃、夜泣きを繰り返した。ただ、母の信子さんがクラシックのレコードをかけると、不思議なほど落ち着いたという。

 あれから約30年。ペンと紙、そして施設に寄付されたピアノと楽譜が、西岡さんの中で“シンフォニー”を奏でた。成人後も多動傾向が収まらなかったが、アート活動から2年がたった頃、楽譜を写譜し始めた。

 五線譜に描かれる音符や記号は全て正確。複雑な「ソナチネ」の楽譜もその通りに弾くことができる。特筆すべきは空間処理の巧みさ。不規則な文字や記号が絶妙なバランスで配置されている。「経歴に関係なく、彼の作品は人気がある。天性のアーティスト」と白岩さんは話す。

「生きていく力」

 NPO法人コーナスは、障害児の保護者が中心になって立ち上げた。1993年に小規模作業所を設立し、アート活動は2004年に始めた。

 白岩さん自身も重度障害者の母親だ。「一番の差別者は親。あれはできない、これは無理と制限していた。アートはその壁を取っ払うものだった」。自分を女性だと思っていた男性、物を壊してばかりだった人は制作に没頭した。「アートはコミュニケーションツール。生きていく力です」。言葉に実感がこもる。

 アトリエ設立から3年後、全員がコンクールで受賞する快挙を遂げた。現在、施設に通う障害者は9人。それぞれが全国各地で作品を展示する。

 「“子供を生んでよかった”と親自身が思えるように、そういう場所でありたい」

 コーナスの名称は、「CORNERS STONE(隅の頭石)」の略語。大工が捨てた石が、次の家を造る時の基礎の石になったという聖書の言葉から付けた。「描かなくてもいい。やりたいことをやればいい」。明日は未来。可能性は無限大だ。

 【メモ】西岡さんの10年の軌跡を追った個展「10年目の西岡」は、大阪市西成区岸里東の「ギャラリーあしたの箱」で16日まで開催。入場無料。問い合わせは電話06(6659)8892、同ギャラリーへ。

2014年11月15日    大阪日日新聞