交通事故や病気で脳に重い障害を負い、寝たきりとなった患者や家族でつくる「全国遷延性(せんえんせい)意識障害者・家族の会」が設立10周年を迎え、16日午後1時半から中央区内で記念講演会を開く。
このため、同会は自動車損害賠償責任(自賠責)保険制度を活用した国土交通省所管の高度医療施設「療護センター」を全国に増やすことや、在宅介護制度の充実を地道に訴えてきた。その結果、療護センターの病床は少しずつ全国に広がりつつあり、在宅介護の支援制度も改善されてきた。設立当初は約180家族だった会員も現在は約270家族に増加。介護する親が患者より先に亡くなる「親なき後」の問題にも精力的に取り組んでいる。
16日は「意識障害を治療するために」をテーマに、日本意識障害学会理事長で藤田保健衛生大学脳神経外科の加藤庸子教授が記念講演する。また、会に携わってきた人たちが10年間の思い出をリレートークする。参加無料で、申し込み不要。会場は中央区八丁堀1の「アットビジネスセンター東京駅八重洲通り」501号室。問い合わせは同会の桑山さん(072・893・3704)。
毎日新聞 2014年11月15日 地方版