適格退職年金を他の制度に移行する場合も、また退職金制度を新しく作ったり、
退職金制度を改定する場合でも、個人別の支給グラフを作るようにしています。
従業員数が500人前後になるとイレギュラーな数字がかなり出てきて、きつい
のですが、300人くらいまでなら、対応するようにしています。
新旧の退職金支給率(定年及び自己都合)と新しい積立手段による積立金が
どのように推移するかを、個人別のグラフにします。
実際の作業は、エクセルの3つのシートを使います。
一つ目は、基本情報を入力、計算します。
二つ目は、支給率や掛金テーブルです。
三つ目が、個人別のグラフです。
一つ目と二つ目のシートの情報を3つ目のシートに読み込んでいく方法です。
この個人別グラフは、なんで必要かということですが、事業主に現行制度と改定後
の制度を見比べてもらうためです。
退職金規程に記載されている別表1、2、3等を、実際の従業員に適用して計算
するとどのようになるのか、将来の予測値が事業主のイメージや従業員の評価と
合っているか、また新しい制度と比較した場合ではどうか等を検証してもらうことが
目的です。
先にあげた三つのシートを作るのは、慣れてきたとはいえ、手間のかかる作業です。
たまに、退職金のコンサルティングは、退職金規程を作ることとか、初期分析は、
グラフをつくることとか言われるのですが、そんな単純なことではありません。
以上のようなことを言われると、正直このやろう と思います。
企業年金・退職金制度を維持するには、お金がかかります。
お金は数字ですから、数字はシミュレーションが必要で、それはグラフ化して
表さないとと分かりづらいです。
事業主との打ち合わせの結果、エクセル上での作業は、何度かやり直すことに
なります。場合によっては何度かではなく、何度も
きつい と思いながらも、事業主と従業員に顔を思い出して、ひたすら諦めず、
コツコツです。
良かった と言っていただける制度設計を目指して。。。