初夏なのに、真夜中にストーブを点けて、
洗濯ものを、室内に干して、
湿度と温度調節をしながら、
明け方4時30分に、
朝刊が、状差しに落ちてくる音で、火を消しています。
北海道の、季節の言葉に
「リラ冷えの季節」という、、、5月の初夏の温かさが
戸惑って、寒さが戻ってくる、、、束の間の
ストーブの季節があります。
リラの花が咲き誇るころ訪れる寒い季節のなごりです。
青春時代に、
夢、花、爛漫の中から、大人の世界に突入した4月。
入社のしごきに堪えて、
生まれ変わる新入社員が
リラの花満開の大通り公園で、なぜか、、、シングルの昼休みを過ごしている。
:::::::::::::::*************:::::::::::::::
卒業式とともに、サヨナラした、片想いの恋人を
ふと、、、思い返すような、、、
社会人になる事を戸惑うようなリラ冷えのベンチで
うなだれている。
紫の、うなだれたリラの花に、心が冷やされて、
真夏に向かって、ふっきらなばならない過去を
振り返るがごとく
札幌の花の季節は、、、複雑な心の花びらが風に揺れている。
紫の芳しい馨の。。。冷夏を立ち止まらせて、
70歳過ぎても、、、通りすぎた過去を振り返る。
深きは声なし、、、、
庭の50年間のお友達同様の樹木も、
黙って、一緒に時間を過ごしてきたように
大きくなり過ぎないように剪定し、
無理やりに人生の道連れとなってもらう。
閉じ込められた主婦が
花芽の枝を、自ら落として、生垣の役を果たすように
結婚は、姓も、学歴も、友人も、家族も
届かぬところに置き去りにする。
***********************
遠い過去を振り返れば
結婚後の心の冷えも
リラ冷えの季節だったのかもしれない。
*************************
リラ冷えの季節に、
庭の枯らしてしまった「あか松」を 見上げて思う。
赤松の大木に育った家族同様の樹が、
自らの成長のバランスを取り切れずに
塀からはみ出した。
道路に針葉をまき散らすので、こまめに掃除を繰り返した。
それでも、台風の翌日などは、針葉が近所に飛んで行った。
苦情に逢って、敢無く、撤去。
その時飛んできた、近所の車庫のトタン屋根は、
苦情を言い返すのは、思いとどまった。
苦情の主も、この世を去って、、、
何年もたった。
小さな花が大好きな、心は少女のような人だった。
枯れた松の大木は、立ったまま、、、庭の主で在りつづけている。
誰か、この、大木の柱のままに
赤松を慰める仏像か?
あるいは、、、枯れても空を我が世界と飛べるように
竜の彫刻にしてくれないものか、、、と。
心の中で、
「枝のない、枯れた大木を、空に解き放ってやりたい」と、、、。
朝な夕なに、ため息をついている。
********************
庭師の職人さんが選んできた赤松は、
我が庭に植えられたばかりに、
立ち枯れて、、、
なお、、、庭の主役かの如く
高いポテンシャルエネルギーを放射している。
徳川300年の鎖国が成り立った島国の日本。
科学が発達する前は、
海という、、、巨大な堀が、国ごと城砦になっていたのかもしれない。
能ある武士は、海を渡って脱出して、外国から日本を観て言った。
しかし、我が家ファーストで、鎖国はしたくない。
我が家の小さな庭で、
大きくなり過ぎた松の木は
我が家の力では支えきれない巨木に育った。
才能のある多くの、、、
埋もれてしまった巨人のもがき苦しみ、、、切りのこされた枝が叫ぶ。
見上げる私の心はつらかった。
50年近く住んでいても、相談相手を求めなかった。
どんなにアクセスしてくれた奥さんにも、感謝と、常識と、エチケットで接し
個人関係を深める努力は怠った。
「北海道にとついだ後は、誰も頼らず、do it yourselfe -fun でやり抜こう。」
やがて悟った。
鎖国とはみなされないが、心の鎖国は
話し相手に「樹木、登山、山野草を選んでいた。」
親友の赤松!
大木になって、近所とは、同居できなくなった「私の赤松」
「枯れた心」は、沈黙のまま立っているだけ。
:::::::::::::**************::::::::::::::
君が大きくなりすぎて、持て余してしまった、
守りきれなかった、、、小さな私を許してくれて、
赤松はじょうぶつしてくれるだろううか?
:::::::::::::*************::::::::::::::
多くの人は、生まれや、生まれた場所によって
移された場所の、受ける力が運命を決める。
旧い体質の自治体の多い日本という島国で、
受け止めきれない巨木のような才能が
「盆栽」になって生きていることは、絶妙な合意の樹(気)なのか?。
灌木のつつじや、
散っても喜ばれる枝垂れもみじの淦と
3間離れて、緑の枝垂れもみじ、
名月楓の、大胆に枝を減らした剪定。
ショートカットが、住宅街と共存。
赤松は、
元来は山に植えるべき大木だけに、
枯らしてしまった、庭の狭さに、
50年たった今頃気が付く。
立ち枯れた庭が寂しくて、、、
リラの花を植えても、
なぜか、心は冷えたまま。
***********************
ごめんなさい、、、こんな庭に、、、
小さかった松の木を、、、
自分の心を満たす事だけ考えて、、、受け止めてしまって、、、。
やはり、、、庭には、バラや、リラ、つつじや、ボケや
かいどうの灌木の花が良いかもしれません。
紫の大輪のモクレンの花は、40年来、同じところで、花がひしめき合う。
毎年、同じような大輪を咲かせて
あたりに香りを放っています。
*********************
「リラ冷えの季節」になると、
心の油断が、
脱線するのを戒めるかのように
夏が来て、服を脱ぎ捨てる季節に待ったをかけるのです。
再びの冬に向かうがごとく冷え込みに心モ冷えて
等身大で、
精一杯のバランス感覚で
家族の健康と、末永い絆を
祈る事を、再認識する季節でもあるのです。
***************************
40歳過ぎて、未婚の医師の二男を想いうかべながら、
男には、リラ冷えの季節があるからこそ、
真夏の太陽の暑さを迎え撃って
ひまわりのような背高のっぽの花が咲くに違いないと、、、
焦らず、
息子の「運の強さ」と、「母校愛から、離れないだろう継続の根付き!」
もう、、札幌に帰ってくることはないだろう。
初期設定のCPUが
札幌南校合格の
知的な判断力があることを信じて、
親の元から離れて行く事を、成長と思う事にする。
やがて、母よりも、七世も共にする伴侶がきっと現れるだろう。
きっと、出会いがあると!!!
信じることにしました。
その日の為にも、
仕事バカで、いまだにお嫁さんに備える家もない状態を
何とかして、
「主婦になるのが夢という、、、未来の女性の為に
巣作りの、外枠だけでも、手伝っ」て、
良縁に向かう準備を始めねばと、、、思いながら。
「母さん、、、現れたら、、、その時、二人で考えるから、、、」
大木になって、庭に収まらないような、女性じゃ無くて、、、
主婦になって、お母さんになるのが夢だという、、、そんな女性が
未来に現れたら、結婚するから、、、」
息子の、のんびりとした声を思い出しながら、、、。
いつか咲く、、、リラの花のような女性が、
孫を抱いて、笑っている夫婦の姿を、想像する、、、
きっと来る!、、、真夏のハイビスカスのような夏。
6月の4日になっても
寒い部屋で、
リラ冷えの中に立ち尽くす
73歳も過ぎようとしている夏を待っています。
*********************************
PS.
男の人生は、もしかしたら、、、
石庭のように、
枯山水のように、
それとも、「庭」を造らず、心は、銀河鉄道を走り続けて、
宇宙の果ては、、、背中だったと
心の夢の光は、微妙に曲がり続け、
宇宙一回りしてから、
しょんぼりと、、、年をとった私の背中越しに、、、
母さん、、、再び会えたね、、、と。
お爺さんになった息子が
シングルのまま、
心が青年のまま、
仕事に幸せな居場所を求め続けて
宇宙に飛ぶ青い鳥を追いかけ続けてゆくのが見えるようです。
アインシュタインンは、科学で心を伝えてきます。