*このお話は昨日からの続きものです。是非、昨日の記事から読んで下さいね!
ん?んん??ムムムっ!?
私がカトちゃんに作成してくれるように頼んだPOPは2つ。
『日清坦々麺』と『日清SIO』
しかし、乾物の棚には計4つのPOPが入っていたのである。
しかも、いつも親切にPOP一つひとつを点線からカッターでカットしてから渡してくれるカトちゃんにしては、珍しく・・・というか、実は こんな事は今回が初めてなのだが・・・4枚のPOPがカットされないまま、連なって棚の中に入れられている。
私が最初に「ん??」
と思ったのは、その為だ。
次の「んん??」
は、2枚ではなく、4枚入っていたから。
そして、更に次の「ムムッ!?!?」は・・・。
最初の2つのPOPは私の注文通りなんだけど、次の2つは内容がヘン!
(何々??『野菜たっぷりスープ』・・・これって、調味??矢木さん担当だよね。スープだなんて。カトちゃん、どうしてここ、乾物の棚に入れたのかな?忙しすぎてカッターでカットするのが面倒だったから・・・とか。珍しいこともあるもんだ)
私は、カトちゃんがバックへ戻って来たときに、声をかけた。
「あっ!カトちゃん、POPを作ってくれてありがとう。たった今、乾物の棚を見たから」
私はカトちゃんが多忙な時間を割いてPOPを作成してくれた事に素直にお礼を述べた。
カトちゃんは、
「あっ・・・はあ」
という、気のせいか、ちょっと困惑したような返事。
なんか、ヘンだよなあ・・・と感じたものの、そこは根が素直?な私。
今は荷出しで超忙しい私は、POPは後で付けるとして、(まだ、商品をならべていないし)とりあえず、POPのことは、これ以上話題にはしなかった。
そして約、一時間後・・・。
私は先ほどのPOP4枚つつり・・・を手に持ち、矢木さんを探しに行くことに・・・。
私が乾物の棚からPOPを取り出して、売場へ向かうまでの様子を何故か、その時、たまたまバックにいたカトちゃんが注視していた。
思えば、カトちゃんに、こんなに「じ~~~っ!」と見つめられるのは、後にも先にも初めてである。
(なんか、ヘンだな。今日のカトちゃん・・・)
先ほどから、カトちゃんの様子がヘンだと感じつつも、何処が?と聞かれれば、答えようもなく・・・。
売場で矢木さんを探してキョロキョロ。
きっと、このPOPは矢木さんがカトちゃんに作成してくれるように頼んだに違いないから。
矢木さんで無ければ、桃木車副店長がエンドか何処かに出すつもりで頼んだんだろうし・・・。とりあえず、矢木さんに聞けば、分かることだ。
ところが矢木さんは、モニターリストと格闘しつつ、発注している最中だったのだ
今、矢木さんに声をかけるのは、すこぶる悪い。
私の方は急ぎの用ではないし・・・。
そうよ!カトちゃんに聞けばいいじゃな~い!
私は再び、4つのPOPを手にしたまま、バックへ。
私が4つのPOPをカッターでカットしているところをカトちゃんが気にしつつ、見ているような気がする。
やはり、人が良いカトちゃんの事だ。いつものように親切にPOPをカットしなかったことを今頃になって悔やんでいるのだろう。
やさしいなあ~カトちゃんって!
「カトちゃん、このPOP、矢木さんの調味の棚に入れておけばいいのよね?」
カットした調味とおぼしきPOPを見せながら聞くと、カトちゃんは、しら~っと言った。
「あっ!それは付録。いらんとです。余計なのがくっついてるだけです。捨ててよかです」
「・・・・・・捨てて・・・いい・・・の?」
「はい。いやあ・・・これを見たら、すずさん、絶対に何か言うと思って!(爆!)」
「・・・・・」
これは・・・カトちゃんの・・・ジョーク!!だったんだ!
この時になって初めて悟った私であった。
すべてを真に受けて行動していた私をつぶさに観察していたカトちゃん。
さぞかし可笑しかったことでしょう。
私は「捨ててよかです」と言われたPOPをそれこそ、
POP! STEP! SUTETA!
すなわち、す・て・た!
数日前からカトちゃんが言っていた、「面白い事」って、こういう事を探していたんだわ!
売り場へ行くと、岸辺さんがコプロのお菓子を荷出ししていた。
「岸辺さん、聞いて下さいよ!カトちゃんったらですね・・・。ぺらぺらぺら・・・(二人で爆笑!!)」
「まあ・・・。カトちゃんも、貴方を相手に良く考えたわねえ」
岸辺さんは笑いながらも、カトちゃん式ジョークに感心しきり。
「こりゃ、完全にやられましたね!そうだ!さっきのPOP、捨ててしまったけど・・・。矢木さんに渡せば良かったなあ。まだ、あるかな??」
「そうよ!せっかくのカトちゃんからのプレゼントだからね!矢木ちゃんに渡した方がいいかも~ね!」
岸辺さんも、悪乗りするのがお好きなんですねえ。
私はバックへ戻ると、ゴミ箱あさりを開始。
運良くカトちゃんはバックにいない。
POPもめでたく見つかった!
わあ~~い!
私がPOPを調味の棚にいれた後、岸辺さんとカトちゃんがバックへ来た。
その後すぐに、今度は主役の矢木さんが発注を終えてバックへ現れた。
この時、矢木さんに声をかけたのは、私ではなく・・・。
少しでも早く矢木さんの反応が見たい岸辺さん。
「矢木さん、カトちゃんがPOPを作ってくれたってよ!」
「ええ~~~ット、これは発注したっけ・・・どうだったかねえ・・・」
矢木さんは全く関係ない事を言っている。
「カトちゃんから、POPのプレゼントですって!」
私も追加。
「あれれ??さっきのPOP、捨てたんじゃなかったとですか?」
「一度は捨てたけど、もったいないからね、又、拾ったのよ」
「そうそう、矢木ちゃん!鈴木ちゃんのプレゼントってよ!カトちゃんと鈴木ちゃん、二人からのPOPのプレゼント!」
「そう、ある意味、鈴木さんからのプレゼントですね」
ところが・・・。
肝心の矢木さん。
いつもなら、ぎゃはははあ!
・・・なのだろうが、世紀の前倒し発注の最終戦のようで、私達三人のセリフが耳には届いていないご様子。
後日談。
「鈴木ちゃん、矢木さんね、あのPOP,使うってよ!
今あるPOPが古くなったから、ちょうど良かったって喜んでたわよ!ぎゃははっ!」
この日の「ぎゃははっ笑い」は、岸辺さんと私だった。
結局は、カトちゃんがジョークで作成した付録のPOPは日の目を見ることになり・・・。
最終的には、POP STEP PICK-UP!となったのであった!
カトちゃん、面白いジョークをありがとう!
笑わせて頂きました!鈴木鈴子