今では、何処のスーパーでも行われている火曜均一祭。
何処が最初に始めたのかは、私には分からないが、お客様もよく知っていて、買い物リストを各、スーパーごとに手書きで作成し、持参している団塊世代以降の お父さま方が実に多い。
「妻のお使い」という番組を制作しても、結構面白いのではないかと思うこともある。
「白菜漬け」を頼まれたのに、「キャベツ漬け」を買って帰って妻に罵倒された「男はつらいよ、とーちゃんだよ」というお話は、以前に、紹介したが・・・。
一番、妻に叱咤されるケースは、「特価商品」と間違えて、ふつーの価格で定番においてある「似た」商品を買って帰ってしまったというパターン。
「いつもより、安いから、頼んだのに、とーちゃん、どうしてくれるのさっ」
この手の「四方山話」を時々、お客様に聞かされる事があるんだなあ。
妻は、この世で一番恐ろしい~ と感じておられる殿方も多いのでは??
今朝は、早朝から仕事だった為、店についてから息つく暇もなかった。
日配商品の荷出しの次は、定番商品の荷出し。
腰をトントン叩きながら荷出しをしているところを たまたま通りかかった団塊世代のおじ様に、見られてしまったのである。
「荷物を出すのも大変だねえ・・・。ぼちぼちでいいよ、ぼちぼちで・・・」
なんと、お客様に、ねぎらいの言葉を掛けて頂いたのである
とあるスーパーでは、よくあることだが、人間として扱われていると感じる瞬間であり、こんな一言が、本当に嬉しいのだ。
勿論、団塊世代の妻である御婦人方のお客様も、私には、優しい。
商品の場所を聞かれて、ご案内すると、とても丁寧に、
「わざわざ、忙しい時に、すみませんねえ」
と、優しく笑顔で答えて下さる。私には・・・。そう。
その・・・まさしく同じ御婦人が、
「ちょっと、あんた!何をカゴに入れたんね!それじゃないやろ!?
こっちよ、安いのはっ!早くせんね!」
と、態度をガラッと変えた時には、目をパチクリしてしまう。
お母様方、どうか、お手柔らかに!
あなたのご主人も、買い物リストを見ながら、売り場をウロウロし、それなりに、日頃から奮闘なさっていらっしゃいますから!
たまに、当店ではなく、よその御店の買い物リストをお見せになり、
「あっ!間違えた!これ、ここじゃなかった。 ワオンだった・・・」
「・・・・」
と言う、愛嬌のある方も??いらっしゃいますが・・・。
火曜日と金曜日は、来店客が朝から多く、ほぼ一日、混雑する。
よって、自分では、「質問攻めの日」と、意識してはいる。
こんな日のほうが、接客に対して苦情が来そうだが、不思議なことに、
「ありがとう」
と、お礼の言葉を聞く割合が倍増するのだ。
勿論、本社宛には電話でクレームなど入っているのかもしれないし、その点は分からないが、現場にいて感じる限りでは、
「火曜均一祭」は、「ありがとう均一祭」って気がするのは私だけ??
(ただ、フェア開催!となると、事情は違ってくるのだが・・・。いつもよりもっと、幅広い地域からも お客さまが やって来るからだろうか?)
「お嬢さん、忙しいところ、すまんが、アルコールが入ってないビールは何処かね? 医者に止められてるもんで・・・」
おじさまの目の前には、高田さんがいたのだが、
私を ご指定なさった。
ご案内して持ち場へ戻ると、高田さんが面白そうに、
「お嬢さん だって お嬢さんっ」
と、苦笑いした。
「遠くから声をかけたから、私の白髪が見えなかったんでしょ!」
と、言っておいた。
又、あるときは、
レジ方面からダッシュで、こちらへかけてきて、慌てて5食入り札幌一番味噌ラーメンをワシ掴みにし、
「これだよな!今日の特価のラーメンは!」
と、独り言のようにつぶやきながら、ウロウロしているおじさまが!
「レジ、間に合うかな」
というセリフを耳にし、慌てて引き止めた。
「バラ売りの方ですよ、安いのは。奥様が欲しいのは、こっちでしょう。一人5個までです」
「あっ、そうね ありがと、嬢ちゃん」
おじ様は、間一髪、レジで買い忘れに気付き、待機している妻の元へ再びダッシュ!
おたっしゃで~
運よく、妻のオカンムリを避けられたお客様。
良かったですね。
明日も、とあるスーパーは、朝9時開店致します!